★ 【遅れてきた文化祭】 演劇とサムライと日本刀と、団子? ★
<オープニング>

「えっ、文化祭?」
 植村は意外そうに聞き返した。
「もう12月ですよ。文化祭っていうと、普通はもっと秋のシーズンに行うもんじゃないですか? 綺羅星学園ではいつもこの時期でしたっけ」
「いや、違うんだけどさ……。今年はほら、いろいろあっただろ」
 浦安映人は、言葉を濁す。
 植村はそれですべてを察した。学園の生徒がかかわったムービースターの殺害事件――そして、それに端を発し、銀幕市民の多くを巻き込んだ騒乱。綺羅星学園は、まさにその渦中にあったのだから、文化祭どころではなかっただろう。
「それで中止になるところだったんだけど、どうしてもやりたいっていう声が多かったらしくて。それで時期をズラして12月にやることになったわけ」
 だから告知のポスターを貼らせてほしいといって、浦安は市役所を訪れたのだった。
「今回は特に学外の人にいっぱい来てもらいたいんだ。いろいろ催しものもあるし、来てくれると嬉しいな。あ、俺は映研で自主製作映画を撮るから期待してて!」

 ★ ★ ★

 市役所の告知ポスターの近く。長い黒髪に縁なし眼鏡をかけた少女が、落ち着かなげにうろうろしていた。その動作はおどおどしているが、きびきびもしている。所作の一つずつがしっかりしているのだ。手元には何かのビラが数枚握られていた。窺うに、そこから『……と団子』という部分だけが読める。
「……あっ! もしかして、文化祭に興味があったりしてますか? してますね!」
 彼女は目敏くこちらに気づくと、とたとたと駆け寄ってきた。
「私、向坂咲と申します。……あ、変な名前だとか思ってませんよね?」
 サキサカ・サクと名乗った少女は、反応を待たずに続ける。
「実は私……演劇部なんです。まあ、綺羅星にいくつかある演劇部のうちの一つと思っていただければ結構です」
 当然のことを、そのことがさも重要であるかのように彼女は言った。
「実はその中でも文化祭で演劇を公演することを決定している演劇部なんですが……人手が足りないんです」
 まるで国家機密を外部に伝達するスパイの如くに彼女は声をひそめ、続ける。
「大道具や小道具はそれなりにいるんですが、実は……役者が足りないんですよ」
 そこまでぼそぼそと囁いて、突然彼女はオーバーに顔を覆って悲痛な声を出した。
「あああっ、このままでは私の書いた傑作、『サムライと日本刀と団子』が世に出ぬまま世間の荒波に埋もれてしまうっ!!」
 そこまで言い切ってから彼女は手で覆った指の間からちらちらとこちらを気にしている。
「ここまで言ったんだから分かってくださいよ。ほら、自分が出てあげようって!!」
 彼女はそう言うとむりやり手に持っていた冊子……台本? を押しつけてきた。開いてみるが傑作と言った割と……白紙、だ。まぁある意味傑作ではある。彼女が、だが。
「ね、お願いです。人助けと思って、出てください! 実は台本は、役者さんの皆さんの案を全部ミックスしようと思ってるんです。舞台は江戸っぽい銀幕市! 日本刀のチャンバラ・アクションがやりたいんですよぅ」
 彼女は大仰に両手を広げ、にっこりと微笑んでみせる。
「開かれた文化祭! 学外からも出演者がいる演劇なんていいじゃないですか! 道具や衣装は持ち込みでも良いですがこちらでも用意します。タイトルは『私とサムライと月見ざ……じゃなかった。『サムライと日本刀と団子』ですっ!」
 期待のこもった瞳で見詰めつつ、彼女は付け加えた。
「ね、お願いです。体術の心得とか殺陣の技術とか必要ないですから、出てください。……私? 私は町娘Aかつ演出かつ監督ですよー」


種別名シナリオ 管理番号855
クリエイター有秋在亜(wrdz9670)
クリエイターコメントこんにちは、アリアキです。
一回はサムライシナリオを出すことはあきらめかけたのですが、
少し変化球な形で持ってこさせていただきました。
目指すものは(一応)チャンバラ。……と町娘Aは主張していますが――

参加していただくに当たり、プレイングに入れていただきたいものがあります。
・自分の役(必須。ただ、これだけはノートでも可としたいと思います)
 …これは劇中に居そうなら何でも構いません。迷った場合はお任せも可ですが……
・劇の流れ(こちらは必須ではありませんし、部分だけでも構いませんが、ぜひ)

劇の流れは、闇鍋的になんでもOKです。役もしかり。
主人公のたくさんいる群像劇的になるのか、あるいは妙に敵役が多いのか……
采配は、プレイング次第となります。
ただ、一応舞台は江戸(っぽい)様です。

終わったすぐ後の舞台裏も、ちょびっと覗きたいなと思う記録者です。
それでは素敵な舞台になりますよう、皆さまの参加をお待ちしております。

参加者
二階堂 美樹(cuhw6225) ムービーファン 女 24歳 科学捜査官
ウィズ(cwtu1362) ムービースター 男 21歳 ギャリック海賊団
針上 小瑠璃(cncp3410) エキストラ 女 36歳 鍵師
<ノベル>

「みなさん、ありがとうございます!」
 綺羅星学園の、演劇部が練習室として借りている一室。向坂咲が集まった面々を見渡して、嬉しそうに頭を下げた。
「ごめんっ! ちょっとたてこんでて遅れ――」
 そこに、ひとりの青年が駆け込んできた。左のサイドで三つ編みにされた灰色の髪に、尖った耳。
「――って、美樹ちゃんに小瑠璃姐さんじゃないすか」
 名を呼ばれて、今回向坂によって集められた二人は笑顔を浮かべて手を振った。二階堂美樹と針上小瑠璃の美女二人に、普段少年少女と歳の行った顧問しか入らない部室は一気に華やいでいる。
「学生時代に時代劇にはまってたのよねー。勧善懲悪ってすっきりするじゃない?」
 喜々として小道具の十手を振りながら美樹が笑った。その横で小瑠璃が微笑む。
「うちも楽しそうやし、手伝ったろと思うて」
 十代のころに劇団で演劇をしていた、楽しい記憶が蘇る。この話を聞いた時に、久しぶりに演技がしたくなったのだ。
「みなさん揃ったようですね。こちらが台本になります」
 向坂が手元の薄っぺらい冊子をそれぞれに配布した。何気なくそれをめくったウィズは……
「えっちょ、これナニ!?」
「どうしたん? って、ああ……」
「だ、大胆な脚本ね――」
 目が点になった三人の見つめる台本は、シチュエーションの走り書きにいくばくかの台詞と、何故かやたら多用されている『ここらへんアドリブで☆』。

 ♪

 ただいまより、綺羅星学園文化祭、演劇部の公演を開演いたします。観客の皆様は、お席に着いてお待ちください。

 ♪

 舞台は大江戸、時は夜半。真白の月が煌煌と寝静まる江戸の町並みを照らしている。仄蒼い輝きに満ちた、城下の町並み。そこへ、かろん、ころんっとぽっくりの音が響いた。現われたのは艶やかな着物に身を包み、黒髪を結いあげた小瑠璃。彼女は不意に空を見上げて呟く。
「一荒れ来そうやね――」

 その夜の街を疾駆する青年がいた。ウィズは軽々と屋根を飛び歩き、屋敷の塀を軽々と越えると、宝物庫らしい蔵の鍵に手をかけた。
「さァーてと、今日は代官様の蔵からいただきますか。……所詮胸張れるような稼ぎ方してないんだし、多めにいただいちゃってもいいよな」
 にやりと笑みを浮かべる彼の手中に、かたりと鍵が落ちる。ものの数秒でそれを解錠した彼の風貌は、江戸にはめずらしい緑の瞳。彼は蔵の中に入って素早く小判の類を懐から広げた風呂敷に包むと、入ってきたのと変わらぬ素早さでその蔵を後にし、屋敷の敷地も出ようとして――立ち止まった。庭に面した座敷から光が洩れていることに気がついたのだ。そこでは、二人の男が話していた。
「――ええ、お陰様で城下の菓子屋はうち一件に」
「そうか、良くやったな。」
「ところでお代官様、こちらを――」
「おお、越後屋の大福は最近噂になっておるというからのう」
「光栄にございます」
「して、残りはまた明日の亥の刻にここへ――」
 ぐふぐふといういかにも過ぎる笑い声。ウィズがそっと隙間から覗くと、持ち上げられた重箱の底、積み上げられていたのは、金に輝く――
「誰だ! 曲者がそこに」
「やっべ!」
 慌てて駆けだし、塀をとび越える。今のは明らかに袖の下だ。しかもあの口ぶりからすれば、最近菓子屋が城下から減っているのは代官と越後屋が仕組んでいるのではないか……?
「捕まえられるもんなら捕まえてみな!」
 ひらりひらりと追手をかわし、投げられる縄を半身にかわす。軽いステップで投網をかわし、突き出されたさすまたを支点に屋根に飛びあがると、駆けだしつつウィズは呟いた。
「しっかし……お上に告げようったって、どうするよ?」
 私利私欲がためだけに盗賊をしているわけではないとはいえども、盗賊は盗賊だ。見逃したくなどないが、しかし自分も捕まりたくはないものだ……

 江戸の朝は早い。雄鶏が大儀そうに陽の到来を告げ、城下町は活気に満ち始めた。
「城主様っ! いったい何を!」
「城下に出る。今日は何もないのだろう? それに……」
 袴の裾を慣れたように捌き、城主はにっこりとほほ笑んだ。
「この恰好で出るわけにも行くまい、着替えを用意してくれぬか」
「……樹様」
「城下についてくるのはいいが、その名前で呼ばないこと。私の名前は、美樹」
 後ろで一つにしていた髪を解き、呆れた表情を見せる側近に向かって彼女はウインクした。……そう、この城を預かる若き城主は、後継ぎの不在により男として育てられた娘だったのだ。

「いらっしゃいませ」
「わらわはくるみ団子と餡団子。と、あとみたらし」
 美樹が告げると、わかりましたと黒髪を結いあげた団子屋の娘がにっこりとほほ笑んだ。しかしその笑顔はやや浮かない。なにかを振り切るように彼女は元気よく店の奥に駆け戻る。着物に身を包み、髪を綺麗に結いあげた美樹は長椅子にかけつつも辺りを見回す。
「なにやら……菓子屋が少なくなってはおらぬか?」
 口調もなにやら姫っぽくチェンジした美樹は、団子を待ちつつ眉根をひそめた。この店は長く続いている老舗で、今も城下の人間の憩いの場だ。
「最近は越後屋が出てきて、うちみたいな店は押されちゃってね……」
 団子を手渡しつつ店主が唸る。それに、店の中で胡麻団子をほおばっていたウィズが不満げに声を上げた。彼は普段はこの城下に店を持つ、錠前屋の若い店主だ。
「あんな胡散臭い連中をのさばらせてどうするんだよ」
「……胡散臭い?」
 自分の預かる城下にそんなものがいるとは聞き捨てならない。瞳の碧いその青年に聞き返すと、ウィズはしかし何やら歯切れ悪く「いや……その、あれだよ」などと言っている。
「まあ、なんであんなに勢いがあるのか、良くわかりませんしねぇ」
「伝統ってやつの重みがわからない奴らに、この城下の菓子屋は任せられない、だろ」
 同調する店主に続けるように、彼は言い切った。城下の矜持を垣間見せた口上に、美樹が目を瞠って見つめていると、居心地が悪くなったのか照れたように彼は視線をそらした。
「まあ確かに、店を出すのは普通やけど、他を潰すまでっていうんは、ちょーっとやりすぎやね」
 そこへ、ぽっくりを軽やかに鳴らして小瑠璃が現れた。艶やかに着飾った花魁は、優雅に美樹の近くに腰かける。
「あら、お姐さんいらっしゃい」
 注文を取りに来た娘に三色団子を注文して、彼女は何気なく口を開いた。
「最近も物騒で敵わんわ……菓子屋は畳まれ、盗賊も出る」
 ぎくりと身をすくめるウィズだが、それに気づかぬように小瑠璃は続けようとし、ぴくりと顔を上げた。店の他の面々も、その来訪者に気がついたように顔を上げている。
「いやあ、今日もいい日和ですな」
 何やらいかにも悪ぶった態度の男が現れ、にやりと微笑んだ。それに団子屋の娘が小さく息を飲む。
「き……今日の店仕舞いまでは大丈夫だって――」
「それが、予定が変わってなぁ」
 何事かと衆人の注目が集まる中、男は彼女の腕を掴むと無理やり引っ張った。悲鳴を上げる少女に美樹が思わず立ち上がる。
「一体何を!?」
「借金のカタにこの娘は預からせてもらうぜ」
「そ、そんな! 約束が違――」
 呻いて取りすがる店主を払いのけ、男は少女を担ぎあげると歩きだす。
「父さんっ!!」
「娘を返してくれ……!!」
 あっという間の早業。もはや半分攫うような手口で少女を連れ去った男に憤りを隠せないまま、美樹は拳を握りしめた。
「あいつら……」
 ウィズが立ちつくす美樹の横をすり抜けて道に飛びだす。彼は小さく舌打ちした後、何処かへ駆けだしていった。
「お嬢、どないするん?」
 打ちひしがれる店主に気を使いつつも、こっそりと小瑠璃が美樹に囁いた。
「証拠は……?」
 問い返してきた美樹に、小瑠璃はウインクをして見せた。――城から遣わされた密偵。それが、彼女の裏の顔だ。頼もしい返しに、美樹は安心したように少し微笑み……ふと袖口を探った。
「ん? なんじゃ、これは……?」
 走り書きされた紙には、『亥の刻、代官邸の裏』とだけ書かれていた。

 日も暮れた江戸の夜。刀を手に現われた小瑠璃が、代官の屋敷の裏に来ていた。彼女が見上げれば塀の上、月を背にウィズが腰かけていた。塀には縄梯子が掛けられている。
「盗んできたもんを困っとる人に配って歩く……城下で噂の鼠小僧は、やっぱりあんたやったんね」
「屋敷、案内しますよ。……あれ? お嬢さんは?」
 その問いには笑みだけで答えると、小瑠璃は「ほな、案内してもらおか」と笑って身軽に梯子を上った。塀から下に降り立ち、ウィズの先導で影を伝いつつ裏庭に回る。ぐふぐふという厭味な笑い声を響かせているのは、どうやら代官だ。やはり障子越しに明かりがもれ、そこからいくばくかの音が漏れ聞こえている。
「うちの借金は帳消しにしてくれるんでしょう!?」
「さぁーて、どうかね……ぐふふ」
「お代官様、これが残りで」
「そっ……そんなことで、そんなことでうちや他の菓子屋をつぶしたの!?」
 昼間攫われた団子屋の娘の、悲鳴じみた声が上がった。それをすべて聞き遂げぬうちに、小瑠璃は刀を手に庭の蔭から立ちあがった。
「いくで」
「おうよ」
 ずぱんっ! 勢いよく障子戸が引き開けられ、敷居の上を滑走する。灯台の明かりに照らされた室内には、後ろ手に縛られた娘と代官、それに越後屋の店主が驚いた顔で座っている。
「お嬢!」
 小瑠璃が声を上げると、室内の方から扉が引きあけられて城主姿の美樹が現れた。
「そなたの悪行、しかと聞き遂げた! 大人しくお縄につけぃっ!!」
 彼女が手を振りかざすのに、小瑠璃は刀に手をかける。ウィズが縄を取り出して代官を縛ろうとしたとき、代官が声を上げた。
「先生! 助けてください、先生!!」
 何事かと身構える三人の目前、美樹が出てきたのとは別の襖戸が引きあけられていかにもな用心棒の先生が現れた。
「……呼んだか」
「厄介やね――!」
 甲高い音を立てて火花が散る。残像だけを残して用心棒が放った一撃を小瑠璃の刀が迎え撃ったのだ。掬いあげ流そうとするのに逆らわず、みぞおちに肘を突き込もうとする小瑠璃の腕をかわし、鋭い突きを放ってくる。かろうじてかわした小瑠璃の横から、白い腕が伸びた。
「な――!」
 それは鞘ごと刀を振りかぶった美樹の腕。スローモーションのように刀はすぅっと振り下ろされる。ごッ、といういやな鈍い音が響いて、用心棒は地に伏した。
「さて、覚悟してもらおうか」
「き、貴様は城主――!」
 しゅっと軽やかな鞘走りの音と、閃く銀光。三日月は袈裟掛けに目を見開く代官の胸元に喰らいつき、華やかな音を立てて着物の布地を引き裂いた。着物を裂かれて心臓が止まったような顔の代官を見下ろし、美樹は堂々と声を上げた。
「この城下での悪行は、私が許さぬっ!」
「……お、お見事」
 越後屋を縛りあげ、娘を開放していたウィズが、気圧されたように一言、讃辞を送った。

 数日後、団子屋にはくるくると忙しく、しかし明るく働く娘の姿が戻ってきた。鍵屋の店主が湯呑を傾ける横で、花魁が優雅に団子をつまむ。仕立ての良い着物を着た、どこか良家のお嬢さんらしい姿をした城主がお忍びで訪れる。

 美樹が串団子を刀のように陽にかざすと、晴々と宣言した。
「これにて、一件落着――!」

 団子屋は、今日も城下町の憩いの場だ。

 ♪

 閉じた幕が上がり、出演者がみな手をつないで現れる。彼らは割れんばかりの拍手に一礼すると、またカーテンの向こうへと消えていった。

 ♪

 舞台も終わり、観客の引いた舞台袖。まだ鬘をかぶったままの美樹が笑顔で言った。
「やー、何かやりきったって感じね!」
「おつかれさん! みんな、えぇ演技しとったやんか」
「ふたりとも格好良かったよー」
「そう言うウィズさんだって」
 空気にまであふれ出るような達成感。向坂が衣装のままやってきてぺこんと頭を下げた。
「みなさん本当にありがとうございました! おかげで舞台も盛況でした!」
 メイクを変え、用心棒と団子屋店主に引きずり出されていた顧問も、ありがとうございましたと頭を下げる。
「そんな、みんなで頑張ったんだし! ……ああでも、もうちょっとアクションが欲しかったなぁ」
「ちょ、美樹ちゃん危ない! 危ないから!」
 美樹がぶんぶか振り回した刀をよけつつ、ウィズが苦笑する。
「あの……このあと、どこかで反省会をしようかって話してるんですが」
「ほな、うちの店に来ぃひん? 手料理ごちそぉしたるわ」
 向坂のコメントに、小瑠璃が微笑んだ。
「おおっ、小瑠璃姐さんの手料理!」
 ウィズが歓声を上げる。熱気冷めやらぬ舞台袖で、文化祭のパンフレットと一緒にお留守番をしていたユウジがむくっと身を起こした。

 ――綺羅星学園は一時の秋。まるで季節が戻ったように、あの季節特有の懐かしい、文化祭らしい熱気が満ちている。





クリエイターコメントこのたびは文化祭の演劇に参加いただき、
ありがとうございまいした!
お楽しみいただければ嬉しく思います。

文化祭の空気と、みなでやる演劇。江戸(風味)
そんな空気を感じていただけたなら、幸い。
公開日時2009-01-07(水) 19:30
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