まず、プレイングの書き方以前に、シナリオ参加に一番大切なことがある。それはOP(オープニング)をよく読み、その内容を理解することだ。『映画館』に提示されるシナリオのオープニングには、銀幕市で起こるさまざまな出来事の発端が描かれているが、諸君らはそこから、次の2つのことを読み取らねばならない。
(1)何が起こっているのか(5W1H)
(2)何が求められているのか
まず「何が起こっているのか」――、シナリオの多くは、銀幕市で起きるなんらかの事件を扱っている。突発的に巻き込まれるにせよ、対策課を通じて依頼として解決を引き受けるにせよ、自分がかかわり、直面することになるのはいったいどんなシチュエーションなのか、OPから情報を読み取ることが、シナリオ参加の第一歩だ。
情報は、「5W1H」で整理してみるとわかりやすい。「5W1H」とは的確に情報を伝えるさいに必須の要素とされているもので、「いつ(When)」「どこで(Where)」「誰が(Who)」「何を(What)」「どうして(Why)」「どのように(How)」という6つのことを指す。
たとえば……
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ありがとう、マルパスさん! なんとかプレイングが書けそうです。
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そうかね。では、書いてみるといい。
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はい! じゃあさっそく……
「人質をとるなんて卑怯なやつらだな!」そう考えて、捕まっている人を助けるために行動します。表玄関から駆けこんで犯人に突撃――したりはせずに、裏口に回り、ドアをドーン!と蹴り開けて登場!してやりたいがそれはやめておく。こそっと忍びこんで……バックヤードは埃っぽいからお約束のハックション、なんてしないぞ。
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………………。
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……だ、だめですか……?
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いいかね、浦安くん。プレイングは、ライターに伝えるための文章だ。一番大切なのは、わかりやすいこと。このプレイングで問題なのは、否定文だね。「〜したりはせずに」「〜やりたいがそれはやめておく」「〜なんてしないぞ」といった否定部分を、万一、ライターが見落としたら、意味がまったく変わってしまうだろう?
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そ、そうか……。
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プレイングの文章は一読して難なく文意が通ることが何より大切だ。慣れないうちは箇条書きにしたり、ムリにキャラ口調にしないでもいいだろう。
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わかりました!
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上記のプレイングにはもうひとつ違う問題がある。それは、「やらないこと」のほうをたくさん書いているということだ。それもプレイングのひとつではあるが、どちらかといえば「やりたいこと」のほうを多く書いたほうがいい。これは特に、パーティーシナリオやイベント時の集合ノベルのように、プレイング字数が少ない場合は重要なポイントになるぞ。
同じような理由で、「〜だったら、○○する」「〜なときは、○○する」という仮定にもとづく行動は、その仮定が成立しない場合、採用できない行動になってしまうので、よく考えて書かないとプレイングの字数がもったいないな。
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自分がやりたいことをわかりやすく書く、ですね。セリフ形式じゃなくてもいいんですか?
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うむ。キャラクター口調でプレイングを書くというのは、PBWでは習慣的に行われることだが絶対のルールではない。そうすることでキャラクターの普段の口調や性格が伝わりやすいという利点はあるが、まずはライターにプレイングの意図が正しく伝わることを優先したほうがいいだろう。
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えーと……、だいたいわかったような気がするんで、とりあえず、やってみたいと思います。
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そうだな。今は難しいと思っても、やってみれば慣れてくることはたくさんあるだろう。……さあ、あそこに新しい依頼の情報が貼り出されているのではないかね。さっそく、挑戦してみるといい。
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はい!
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