どうぞどうぞ、久しぶりに良くお越しやした。 あいにくわっちらしか居りやせんが、精一杯歓待させていただきやす。 そうでやんすねぇ・・・お嬢のお戻りは、わっちらにも皆目見当が付きやせん。 確かに正月の書初めでチェンバーオーナー下剋上とは書きやしたが、こんなに早くチェンバーオーナーになるかもしれないと思うと、何かムズムズするものがあるでやんす。 願い事には気を付けろ、叶うかもしれないから、ってぇ諺が、これほど身に染みたのも久しぶりでやんす。
わっちがこのチェンバーに喚ばれたのは、ブルーインブルーに帰属した後もこのチェンバーが廃棄チェンバーにならないように、ってぇうちのお嬢が考えたからでやんす。 お嬢は自分が居なくなった後も、皆さまとの遊び場を残したかったんでやんしょうなぁ。 実際のところ、仮オーナーは仮オーナー、お嬢が居なくなればわっちは看板をつけ代える事が出来やせん。 同じ場所であったとしても、新たにわっちの名前でチェンバーを起こすしかないでやんしょうなぁ。 踊るススム御殿とか、いくつか看板名を考えてるでやんすが・・・旦那はどれが良いと思いやす? えっ?! ススム’ズ ホーンテッドスクールでやんすか?! いやぁ、わっち怪談はそんなに得意じゃないんで、それはちょっと・・・。
あぁ、茶菓子が切れやしたか? 家庭科室のわっちが桜ロールを作っておりやすんで、それが出来るまで・・・(ペッ)わっちのイチゴ味心臓でも、1つ? いやいや遠慮なさらず。これだけは連射できるほどいくらでもありやすんで。 大丈夫、試食した方々からは絶品のイチゴ味だと称賛されておりやす。 ささ、どうぞどうぞ。(相手の口にイチゴ味心臓をぶち込んだ(爆))
そう言えば、とうとうジェローム討伐が始まるらしいでやんすよねぇ。 わっちは・・・どうするか考え中でやんす。 お嬢はブルーインブルーに帰属を希望しておりやしたが、ある意味お嬢の帰属はもう目が詰んでおりやす。 お嬢はジェロームにとっても黒真珠の領主にとっても賞金首。 その状態で帰属してもすぐに殺されて終わりでやんしょう。 例えジェロームが居なくなっても、黒真珠の領主の手配が消えるわけでもない。 お嬢も行く前からそれについては予想していたようで、ジャンクヘヴンに行く前日、ずっとチェンバー内を散策しておりやした。 あ、これは誰それがつけた傷、ここはあのお祭りで直し損なった場所、ここを増築したのは誰それさんの助言、などと楽しそうに1つずつチェンバー内を確認して。 お嬢があんまり楽しそうなんで、どうしたでやんすか、別にレイナルド宰相と話されたらそれでお役御免で大手を振って戻って来るでやんしょう?ってぇわっちもつい聞いちまいやして。 お嬢に笑われちまいやした。 そうだとイイね・・・そうでなかったら、後のコトはヨロシクねって。 その晩わっちはお嬢の好きなものばかり夕飯に作りやした。 ナニナニ、今日のご馳走は~。太っちゃうじゃん~。 お嬢はいつものように笑いながら、一つ残さず平らげて・・・次の日も笑いながらチェンバーを出ていきやした。 お嬢がお戻りになれば良し、例えお戻りにならなくてもわっちらの別れは済んでおりやす。 ・・・逆にわっちは、お嬢に会うのが怖いのかもしれやせん。 連絡がつかないのは、ノートが手元にないだけなのか、帰属したのか、それとももう・・・。 作られて100年以上経つ人体模型の割に、意気地のねぇ話でやんす。
そうそう、4月も中盤になりやしたら、またイベントの一つも開催する予定でやんす。 お嬢ほど活発に冒険するにはわっちの魔力はちぃっとばかし足りなそうなんで・・・せめてイベントは頑張ろうかと。 花見の時期でやんすが、図書館のイベントもあるでやんしょうから、そこら辺はちぃっとばかし木製の脳みそを絞って考えようかと、ヘイ。 いつでも遊びに来ていただければ、わっちらもうれしい限りでやんす。 ダンナの大好物を準備して、わっちら総出でお迎えさせていただくでやんす、ヘイ。 |