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【12月28日】の藤たくみ
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| 藤たくみ(wcrn6728) 2012-05-31(木) 22:03 |
これまで【朱妖白語】【瓊命分儀】及び関連シナリオに ご参加いただいた方々、エントリーして下さった方々、読んで下さった方々、 まことにありがとうございました。
●通常シナリオ 。
●企画シナリオ 。
●ソロシナリオ 。
●パーティーシナリオ 。
●プライベートノベル ・受託済×4件 ・製作中×1件(12月29日完成予定)
○寝言 ・余裕があればこのスレッドか紹介ページで色々語りたいです。余裕……。 |
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衝動
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| 藤たくみ(wcrn6728) 2012-06-01(金) 22:57 |
プライベートノベルオファーありがとうございました。
1本に絞るつもりでしたが、ただ今5名様承りました。 (窓空けのみならず受諾までも衝動でごめんなさい) 納品までしばらくお待ち下さい。
※ 基本的にオファー順通りの納品となります。 それなりにお待たせしてしまうかと思われますので、 お急ぎの方や、お心変わりされた方は、 どうか遠慮なさらず取り消して下さいまし。 でも、お許し頂けるなら全力で書きます頑張ります。 |
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【予告】
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| 藤たくみ(wcrn6728) 2012-06-10(日) 14:00 |
【朱妖白語】、久々の運用となります。
今回の舞台は朱昏の西国、北部。 紙をなんとかして頂ければと思います。 戦闘は……多分ありません。
何事も無ければ11日0時公開予定。 どうぞよろしくお願いします。 |
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【予告】パーティーシナリオ
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| 藤たくみ(wcrn6728) 2012-07-01(日) 20:57 |
山に行きたいのでちょっと白神まで。 ゆるりとお過ごし頂ければと思います。
7月1日23時50分公開予定。 ご興味を持たれましたらどうぞです。 よろしくお願いします。 |
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【予告】骨董品屋『白騙』
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| 藤たくみ(wcrn6728) 2012-07-30(月) 19:23 |
日が変わる頃にぽっと出ます。
ご興味のある方はどうぞです。
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【予告】新シリーズ(9月29日0時より)
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| 藤たくみ(wcrn6728) 2012-09-27(木) 00:36 |
「灯緒もガラも全然ですよう」 「困りましたね。御二人の導きの書に一切示されない……となると、何か強い力にでも遮られているのでしょうか。或いは、時期では無いのか」 「強い力。時期。……きみに心当りは無いのかい、槐」 「残念乍ら、今のところは。……ですが」 「うん」 「此の様な欠片が、他にも存在するのであれば。其の場所で既に何かしらの――事件が起きていると見て、差し支えないかと」 「こないだの魚拓姉さんみたいな感じ?」 「あの時は……そうか、あくまで魚拓の怪異として出たんだったね。欠片を視た訳じゃなくて」 「では、逆算してみる、と云うのは如何でしょう」 「なるほど! で、つまりどういう事なんですよう?」 「うん。つまり…………ああ眠い。つまりだ、浮かんだ予言の中から、特に欠片の係りそうな物を炙り出せないかって事、じゃあ無いのかな……」 「灯緒さんの仰る通りです。出来そうですか?」 「ははあ、やってみますね」 「おれは、寝てから……」 「ええ、どうぞ」 「おやすみなさいって、あ」 「何か視得ましたか」 「……? ……。…………――」 「え」 「え?」 「えろす」
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【予告】
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| 藤たくみ(wcrn6728) 2012-12-24(月) 12:36 |
日が変わった瞬間リア充が爆発します。 |
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【予告】瓊命分儀 第三回(11日0時公開)
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| 藤たくみ(wcrn6728) 2013-02-10(日) 20:08 |
弄ばれた生。奪われた心。与えられた死。鎖された夢。 総てから解き放たれた命は凍土に目覚め、初めての自由を見出す。 自らの意思で自らの力を揮い、時代が忘れた鉄馬に跨る。
だが、自由と死は、いつも隣り合わせだ。
娘は識らない。自らの首に宛がわれた死神の鎌を。 娘は識らない。己もまた希望の丘を撃ち砕く、御使い足り得る事を。
やがて朱龍と化した鉄馬の見果てぬ旅路に待つものは――。
「――私が、居るよ」 |
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【予告】さいはて海域の戦い(17日23時公開)
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| 藤たくみ(wcrn6728) 2013-02-16(土) 22:06 |
――た す け て
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【予告】神夷探訪(28日0時公開)
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| 藤たくみ(wcrn6728) 2013-02-24(日) 01:16 |
過ぎ去った事物、失った時を”過去”と喚ぶのだと、誰かが云った。
振り返れば、彼岸の花は既に色褪せ。或いは、色彩を益して。 時として、それは視る者を辛苦に誘い、甘美に惑わし、虜とする。 手の届かぬ処から、心を緩やかに蝕むのだ。まるで呪詛の様に。
だが、尚も触れる事が叶うのならば、それは未だ過去では無い。 前へ進もうとも、来た道を戻ろうとも、目の前には”今”が在るだけ。
遡って生きる事等、人はおろか神にさえ出来はしないのだから――。
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【予告】瓊命分儀 第四回+α(20日0時公開予定)
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| 藤たくみ(wcrn6728) 2013-07-18(木) 23:31 |
「これぞ吾が本懐」そう云える者が、どれだけ居るのだろう。
誰もが己へ投げ掛ける。 何を為すべきか、為さざるべきか。また、何か為し得るのか――。 正誤無き問いは解無き解を求め、ある者は他人の姿にそれを見出す。 答え等初めから決まり切っている事に、漸く気が付く。
では、為すべきと定めし事を為し得ぬ時、人は如何すれば善い。
挫折を嘆き、うちひしがれた余生を貪るか。 然も無くば無理に理を通さんと抗い、邪魔者を殺し、認めさせるか。 仮令それが唾棄されるべき愚行に過ぎなかったとしても。 或いは、最も望ましくない結末を招く事になるのだとしても。
「悔いは無い」その一言の為に血を流せる者が、何人居るのだろう。 |
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【予告】瓊命分儀 第四回の間(2日0時公開予定)
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| 藤たくみ(wcrn6728) 2013-08-01(木) 00:51 |
御食事処『姫卯』代表取締役女将・伊勢殿
御無沙汰しております。 突然ですが『白騙』の名代として、其方に四人程御伺いします。 例の一間、空けて置いて下さい。昔と同じ様にね。
槐
「……あの野郎、巫山戯やがって」 |
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【幕間】
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| 藤たくみ(wcrn6728) 2013-09-11(水) 22:08 |
あなた、鬼ね。 ――――! はかりごとにばかり腐心しては駄目。いつか大切なものさえ盤上の駒と成り果てますよ。そうなれば傷つくのはあなた自身でしょう。わかっているくせに。 ――貴女に説教される筋合いは無い。 では筋合いのある御仁を御呼びして下さい。その方に云って戴きますから。 ――残念乍ら心当りはありません。 ふふっ、冗談よ。もっと心を気楽に、自由になさいな。私や――この子のように。 ――縛られているのは僕の方だと仰るのですか。 さあ? 貴方の事など知りません。 ――…………。
ふふっ、ふふふふ――。
「…………」 両の肘に軽い痛みにも似た負荷を覚えた。 ずっとそうだった様にも想えるし、唐突に軋み出した様な気もするが、兎も角じわじわと脈打つ己の頭と座卓に挟まれた肘の悲鳴が気付となったらしい。 自分が座卓に伏せていた事を識り、明滅する耳鳴りと眩暈に捲かれ乍ら、ゆっくりと上体を起こす。腕が冷たく、内部で何かがちくちくと弾けている。 「居眠りとは珍しいね」 不意に、縁側から聞き慣れた欠伸混じりの鷹揚な聲がした。 何時から其処に居たのか解らぬが、何れ日常茶飯故、驚くには値しない。 男は見向きもせず、盆槍とした眼差しの焦点を卓上に出しっ放しの和綴じ本でに合わせる。“朱西風土紀”と銘打たれた、他ならぬ彼自身が著した書物だった。 「根を詰め過ぎじゃあないのかい」 縁側の聲はきみらしくないな等と続けて、きしりと板が鳴った。 何時も其処で丸くなる古い知己が立ち上がる度、必ずそれを示す律儀な音。 やがて男の視界にのそりと大きな赤虎が這入って来て、店の側へと続く開け放たれた侭の襖にのてのてと向う。尻尾の先で焔がやる気無く燃焼を繰り返す。 男は初め、黙って見送ろうかとも想ったが、矢張り改めて口を開いた。 「迷っています」 虎猫が脚を留めて、「うん?」と振り向く。 当然である。此の男が迷いだ悩みだとしおらしく他者に打ち明ける事等、少なくとも虎猫の記憶の中では只の一度たりとも無い筈だ。 「金の宝珠は龍王に返還しなくてはならない。そして其の為には欠片を凡て揃え、修復して代代管理を勤めていた穐原家に引き渡すのが筋です。ですが――」 「菊絵さん、か」 男が言葉尻を濁しても、猫は何気無く察する。 男としても其の事を前提に話を進めた。長い付き合いなればこそだった。 「……彼女から世界計――宝珠の欠片を取り上げる事は、其の『存在を定義付ける』物を奪う行為に他ならないのでは無いかと」 「仮にきみの云う通りだとして――最近似た例が幾つかあった様に想うけれど――そうだね。医務室にでも相談してみたらどうだろう」 「未だ問題があります」 「レタルチャペの意図かな」 「ええ。儀式迄執り行って砕いた物を態態もう一度集めて『我我に預ける』事にどの様な意味があるのか――これは、菊絵さんが体内に欠片を宿す事と何らかの繋がりがある物と、僕はみています」 「危なっかしい話だ」 虎猫はやれやれと億劫そうに息を吐き乍ら、又尻を向けた。 「灯緒さん」 「何にしても菊絵さんの事は一度診て貰ったほうがいい」 男が顔を上げると、灯緒は「おれが話して置くよ」と云って、暖簾を潜った。 「……済みません」 雑然としていて薄暗い店内に灯の尾が揺れる。 「『きみが悪い』訳じゃあない」 猫は様々な意味を兼ねた聲で、けれど一度だけ啼いた。 彼の心遣いが深ければ深い程有り難くもあり、其の一方、世界群の片隅で一介の骨董品屋に甘んじている不甲斐無い吾身を酷く頼り無くも想った。 やがて――如何にしてそれを為したかは置いておくとして――表口ががらがらと一往復分音を立て、怠惰な世界司書の気配は『白騙』からすっかり失せた。 「…………」
独り遺された男は徐に立ち上がると、母屋の奥へ繋がる襖を開けた。 |
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【予告】瓊命分儀 第五回(20日0時公開予定)
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| 藤たくみ(wcrn6728) 2013-09-19(木) 21:01 |
ときどきね、声が、するの。 からだの奥から。ずうっと遠くから。街の外……森の、どこかから。
なんて言ってるのかわからないけど、私の事、呼んでる、みたい。 それに、泣いてるよ。痛くて苦しいのかな。寂しくて、辛いのかな。
なのに――なのに。どうしてそんなところに行ったりしたの?
あなたは何をしているの? そこで何がしたいの? たった、ひとりで――。 |
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【予告】瓊命分儀 第六回(5日0時公開かも)
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| 藤たくみ(wcrn6728) 2013-10-03(木) 16:05 |
宝珠の欠片を宿す女性を保護するべく四人の旅人が樹海へ赴いた頃。 尚も縁側で寝そべった侭、暗鬱な眼差しでメールチェックをしていた雀斑女は、 「ホアッ!?」 出来損ないの怪鳥の如き奇声を発した。 「如何かされましたか? ガラさん」 割れた鬼面の男が暖簾の隙間からぬっと座敷を覗き込み、剥き出しの端正な顔が穏やかに問う。慌てた素振りを見せないのは真実慌てていないからである。 「えっ、えんじゅっ」 対する女は腰が抜けたみたいに這い蹲ってよじよじと男に近寄り、上体を起こすなりじたばたと窮めて見苦しい身振り手振りに加えて唾迄飛ばし乍ら、今しがた彼女の手元に届いた――念の為断っておくがそれはごく簡潔だった――“怪文書”の内容を、力強く冗長に一生懸命語って聞かせた。 それを男が要約した物、並びに実際の文書はこうだ。
『北に神夷の民が出向く用事有り。欠片と遭遇する可能性高し』
「差出人はどなたです」 男は眼を細め、当然の――彼にとっては最早確認でしか無い疑問を、投げ掛けた。 「それが、そのう――」 女は口篭ると、盗み食いをして叱られた猫の様に目をぱちぱち瞬かせて俯いて仕舞った。だが、鬼面の男の推測が確信と変ずるには、それで充分だった。 「……そうですか」
導きの書に、最後の欠片に纏わる予言が齎されたのは、この直後の事である。 |
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【予告】瓊命分儀 第七回(8日2時公開予定)
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| 藤たくみ(wcrn6728) 2013-12-08(日) 00:26 |
その店を訪ねるには、世界図書館から向かうのが恐らく一番判り易い。 不案内な者なども、いい加減な地図を頼りに右往左往と彷徨って、何処を歩いたとも知れぬうち、いつの間にやら着くという。 そんな胡乱な道の果てにある、これまた胡散臭い古びた日本家屋。 よくも名付けし『白騙』の屋号、その看板を認め、がらがらと木戸を開けた途端――薄明かりに照らされた怪しげな調度や人形、楽器に掛け軸、反物、面、梟の置物、武器と、仕舞いには使途さえ判然としない、得体の知れぬ古今東西種種雑多――床、壁、天井、果ては戸口の境すら曖昧に仕立て上げる骨董品の数々が、客の視界を一編に埋め尽くすことだろう。 その異様にも係らず、瓦落多共の仮宿は、酷く鎮まり切っていて。
彼等に紛れ、自らも瓦落多の一部として無為な時を刻み永らえた男は、今。置き去った何かの為に、凡てを置き去りにして、旅立とうとしていた――。
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