イラスト/ピエール(isfv9134)
「ここだな」 そう呟いた少年が足を止めたのは、インヤンガイのとある街区の寂れた一画であった。 幼い外見にそぐわない皮肉げなを浮かべた顔を彩るのは猫科の獣を連想させる金色の釣り目と癖の強い黒髪であった。子供らしからぬどこか危うい艶を持った美少年、リエ・フーであった。 リエの目の前には、ひしめくように立ち並ぶビル街の中に、ぽっかりと置き去りにされたようなに朽ち果てた廟があった。 赤い瓦屋根は至る所でひっくり返っており、黒ずんだ白い壁は薄汚れた印象を見る者に与えてしまう。打ち捨てられ風雨に曝されながらも、それは辛うじて未だに昔の形を残していた。 「にしても廟か。懐かしいぜ。ガキの頃よく隠れんぼして遊んだっけ。あんたにゃ覚えねえか玖郎サン?」 そして、隣を立つ赤褐色の偉丈夫を見上げた。 そう、見上げたのだ。 「ここはひとの信仰の場なのか? 棄てられて、すさんだのか祀られていたものたちが」 そう呟いたのは、赤褐色の散切り髪を後ろに流し、目元まで覆う鉢金を付けた巨漢であった。 そして、何より目立つのは、その背に生えた赤褐色の二対の翼であろう。人ならざる化生、天狗と呼ばれる種族の雄である、玖郎であった。 「何食ったら、そんなにデカくなんだよ」 「狩りで仕留めた獲物だ」 忌々しげに呟いたリエに、玖郎は至極当然といった様子で応えた。 「はぁ、アンタに聞いたオレが馬鹿だったよ」 ため息をつくリエを眺めた玖郎は、不思議そうに首を傾げた。その姿は、巨体に似合わずとても稚くなく見えた。 「さぁて、念のためだ。おさらいしとこうぜ」 探偵から受け取った依頼書をパスケースから取り出してリエは眺めた。 「気脈を正常にし暴霊化を防ぐ為の銅鏡がインヤンガイの古い廟にある。しかし、廟が時と共に打ち捨てられ人の気が絶えたところ鏡に暴霊が宿り逆に暴霊の温床となった。 廃墟と化した廟に巣を作った鳥も影響を受け、凶暴化異形化している様子。危険な為処分せよ」 つまらなそうに読み上げていたリエだったが、視線を感じると顔を上げた。 「っと、お客さんみたいだぜ?」 リエが見上げた廟の屋根には、暴霊に憑依され在り様を歪められた鳥たちが並んでいた。煌々と輝く赤い眼は敵意に溢れ、威嚇するかのように鋭く長い嘴を打ち鳴らしていた。さらには、所々にある崩れかけて開いた瓦屋根の隙間からどんどんとその数を増やしている。 すっと玖郎が一歩前に進み出ると、その口から巨体に似つかわしくない可愛らしい鳴き声が紡がれた。しかし、二人を見下ろす鳥たちの敵意は薄まることはなかった。 「もはや意思の疎通はかなわぬか」 「暴霊退治の依頼だぜ。まとめて倒せば問題ないだろ」 突如、風が巻き起こり、リエの癖の強い黒髪をはためかせる。続いて、カマイタチとなった真空の刃が、屋根の上にいた鳥の数体を切り刻んだ。 それが合図となり、一斉に飛び立った鳥たちが、怒涛のようにリエと玖郎へと飛び掛かった。 「うむ。疾く、おわらせよう」 玖郎のトラベルギアである神鳴から雷電が走り、群を成す鳥たちを引き裂いて次々と打ち据えていく。 逆巻く風の刃と閃く雷の鞭が廟に飛び交う異形の鳥たちを蹂躙していく。 「大したことない癖に数が多いな」 リエがうんざりしたように吐き捨てた。 長い間、人気が途絶えた廟は鳥たちにとって格好の繁殖場だったのであろう。その数は10や20ではすまなかった。 「童、しばし時間をつくれるか?」 「貸しでいいなら、やってやるぜ?」 「では、たのむ」 玖郎は素早く次々と印を切るが、動きを止めた玖郎へと鳥の群れが次々と襲いかかった。 「そっちは、取り込み中だぜ!」 玖郎を庇うようにリエが続けて放ったカマイタチが、異形化した鳥たちを刻んで消滅させていく中、大気を引き裂く音を打ち鳴らし、一条の雷が玖郎の掲げた神鳴へ落ちた。 「おっ、おい!?」 突然の雷に打たれた玖郎に、思わずリエも叫んでしまう。 しかし、2度、3度と続けざまに落ちてくる全ての雷を、玖郎は黙したまま神鳴で受け続けた。落雷に巻き込まれることを恐れたのか、鳥たちもその動きを止め遠巻きにしていた。 玖郎は激しく火花を散らしている神鳴をそのままに空へと飛び上がった。そして、崩れかけた廟の赤い瓦屋根の上へ、重さを感じさせない動きでふわりと降り立った。 「神のごとく、鳴りひびけ、――轟雷」 刹那、閃光が廟にひしめく鳥たちを貫き、轟音が続いた。 玖郎の神鳴と呼び寄せた雷を合せた雷撃。その威力は一発で半数以上の鳥たちを消し飛ばしていた。 「すっげぇな、そんなに飛ばして大丈夫かよ?」 「自分の調子はこころえている」 感心したように口笛を吹きながら、リエは残った鳥たちをカマイタチで次々と打ち倒していった。 あれから数分で異形化した鳥たちを葬った二人は、黄色に塗られた床板が敷き詰められた廟の中へと足を進めていた。 そこは気配も何もない、ただしんとした静謐が満ちた空虚な場所であった。 そして、中央付近に置かれた台座には、立てかけられている鏡が一つだけあった。 「あれだな」 リエは慎重に周囲の気配を探った。傍らで黙したまま歩んで来た玖郎もずっと気を張り詰めているようだった。 「浄化の呪具が厄へ変じるとは皮肉だな」 「確かに。意味ねぇよな」 どこから暴霊が出てこようともすぐに対応できるように、リエは警戒しながら台座に置かれている銅鏡へと近づいた。 「さっさと壊して終わりにしちまうか」 リエが無造作に銅鏡を覗き込んだ時、そこに映った自分の顔がひとりでに口元を歪めて嗤った。驚いたリエは反射的に後ろに飛び退った。 「どうした?」 玖郎が訝しげにたずねてきたが、リエは無言で銅鏡を睨み続けた。 そして、二人の見ている前で銅鏡に変化が起きた。台座に置かれていた銅鏡の後から何者かの指が這い出て、その鏡を掴んだのだ。音もなく銅鏡を持ち上げ、台座の後から現われたのは、――リエであった。 いや、リエと全く同じ顔をした少年であった。違う点は鏡を抱えているということくらいであろう。 「身内か?」 目の前の出来事に言葉を失うリエに、玖郎は至って真面目にたずねた。 「違げぇよ! って、てめぇも勝手に人の顔使ってんじゃねえ!」 リエが腕を振るえば、カマイタチが目の前の偽物のリエへと殺到する。 しかし、偽物の持つ鏡が鈍く光ると、カマイタチがことごとく掻き消されてしまった。 「なら、こっちはどうだっ!」 偽物の足元に黒白の太極図が広がると、瞬時に偽物をその場に呪縛し、一気に炎上させた。 一瞬で火に包まれたリエの偽物は銅鏡を火から守るように抱え込んだ。そして、そのまますうっと色を失うと、水飴のような半透明のスライムに変化して、鏡を覆ったまま燃えながら崩れ落ちた。 「このまま灰にしてやるぜ」 「いかん、童。燃やすのをやめろ」 一気に片を付けようとしたリエを止めたのは玖郎であった。 「あぁ? 何言ってんだよ」 「この場で火はいかん」 「解った解った、玖郎サンの話は後でいくらでも聞いてやるからよ」 だが、そのまま銅鏡を灰にするはずだった炎は、まるで吸い込まれたかのように一瞬で消えた。 そして、銅鏡がまるで鼓動のようにゆっくりと震え出すと、それに合せて銅鏡を包みこんでいたスライムも蠢き出した。 「何だ、これ……」 「火生土、土生金。金の性が、土を介して火を食ったか」 しかし、蠢いているものの太極図に呪縛されているせいか、その場でガタガタと音をさせて悶えるだけであった。 「ちっ、もう一度燃やしてやるよ!」 「いかん! 火は、あれの力となるだけだ」 「じゃあ、どうすんだ?」 「風だ。さきに風で鏡をおおう土をはがせ。そして火を使え」 リエの反応は素早く、再びカマイタチを銅鏡へと放った。 が、銅鏡の光によって先ほどと同じように、カマイタチは掻き消されてしまった。さらに、その光はどんどんと強さを増していき、とうとう銅鏡を呪縛している太極図に亀裂まで入り始めた。 「ちっ」 舌打ちしたリエは呪縛を強めようと太極図に意識を集中させた。 しかし、リエの努力を嘲笑うかのように、銅鏡が一際強烈な光を放った。 甲高い音とともに太極図を打ち壊した荒れ狂う光の奔流が、暴れるように廟の至る所を突き崩したせいで、天井が崩れ落ちた。 そして、二人の上にも瓦礫と化した天井が雪崩れ落ちてきた。 白く巻き上がる砂埃の中に、一つの太極図が浮かび上がっていた。 「助かった、礼を言う」 「ついでだけどな」 リエは頭上に展開していた太極図を消した。 「ったく、めちゃくちゃにやってくれるヤツだぜ」 砂埃に噎せながらリエは毒づいた。 その時、静かに周囲を警戒していた玖郎の耳は不吉な音を拾った 「童よ、ここはくずれる。外へ出るぞ」 「マジかよ? って、てめえは冗談いう柄じゃねぇな」 リエは、ためらうことなくカマイタチで近くの壁を切り開いた。 「どーせ壊れるなら、別に構わねぇよな」 そして、リエと玖郎がその穴から外へと飛び出すと、リエが穴を開けた場所から加速度的に軋みだし、瞬く間に崩壊が廟全体へと広がった。数秒と経たず、二人の前で派手な音をたてて廟が崩れていった。 長年、この地域を清めていた聖域の何とも呆気ない最後であった。 「これで生き埋めにでもなってくれれば、楽なんだけどな」 もうもうと立ちこめる土煙を眺めながらリエが軽口を叩いた。 だが、突如崩れた木材の一角が空へと跳ね飛ばされた。 そして、土煙の向こう側に、暴霊の姿が見えた。銅鏡を包み込むようにスライム状の物体が纏わりつき、そこから同じスライム状の四本の脚が生えている。途中で折れ曲がった足は2~3mはあるだろう。銅鏡の大きさとは不釣り合いであり、まるで不格好な針金細工のようであった。 「やっぱり、そうはいかねぇよな!」 リエはカマイタチを、玖郎は雷撃を、一斉に銅鏡へと浴びせかけた。銅鏡を支える脚は、あるものはカマイタチに寸断され、あるものは雷撃に撃ち砕かれた。 だが、表面が泡立つと瞬く間に盛り上がり復元してしまった。 驚き目を見張った二人の前で、銅鏡本体の周囲に人の腕ほどに長さの太く鋭い無数の針が浮かび上がった。 銅鏡が輝くと、針が一斉に二人へと撃ち出された。 玖郎は空へと飛び上がり、リエは針に向かってカマイタチを放った。 しかし、渦巻くカマイタチは、ことごとく針に撃ち抜かれ掻き消されてしまった。 「なにっ?!」 とっさに頭と体を腕で庇いながら、横に跳んだリエの左腕に激痛が走った。しかし、休む間もなく止めとばかりに、さらに針がリエへ降り注いだ。 今度は、太極図で防ごうとしたリエだったが、いきなりもの凄い力で空へと吊り上げられた。思わず変な声が出てしまったリエは、ぎろりと元凶を睨みつけた。 「いきなり何しやがる!」 そこには、リエのファーコートの後襟を無造作に掴んで飛んでいる玖郎がいた。 「あの鏡には風は通じにくい。火を使え」 リエの非難はどこ吹く風と聞き流しながら、玖郎は眼下で向きを変えている銅鏡を警戒していた。 そして、銅鏡が針を発射すれば、玖郎はビルの狭間で右へ左へと空を飛び、針を避け続けた。リエを荷物のように掴んでぶら提げたままで。 「てめぇ、もっと気を使いやがれ!」 当然、振り回されるリエは堪ったものではなく、思わず痛みも忘れて叫んでいた。 その言葉に何か気づいたのか、玖郎はすぐに地面に降り立った。 そして、ようやく一息吐けているリエに玖郎は手を伸ばすと、無言でリエの腕に刺さっていた針を引き抜いた。 「いってぇぇぇー! いきなり何すんだ!」 「気をつかった」 「てめぇはもう何もすんな!」 全身で怒りを表すリエに、玖郎は不思議そうに首を傾げた。 (駄目だ、この鳥仮面。一発殴る) リエが拳を握り締めた時、銅鏡の鏡面がこちらを向いているのがリエの目に入った。 内心舌打ちをしながらも、瞬時にリエは冷静に頭を切り替えた。 太極図を盾として展開し、それに針が打ちつけられる音の響く中、リエは玖郎を見上げた。 「一つ頼まれてくれねぇか?」 針の雨が途切れた一瞬、玖郎は翼を広げて空へと駆け上った。 それに気づいたのか銅鏡は、すぐに玖郎の後を追うように針を撃ち出した。 「オレを無視すんなよ」 リエの放ったカマイタチは、銅鏡の脚を断ち切り、銅鏡本体を覆うスライムの一部を吹き飛ばした。 しかし、銅鏡が鏡面をリエに向ける僅かな時間だけで、既にさきほど与えた傷は復元している。 「そうそう、オレと少し遊ぼうぜ」 左腕の痛みを押し殺し、リエは口元を歪めた。 「頼んだぜ、おっさん。こいつを一人で相手するのはキツイんだぜ」 鏡面の周囲に浮かび上がる針を、リエは怯むことなく見据えていた。 空を飛びながら玖郎は素早く印を切る。 (すいぶんと乱暴な頼みだが) 雷鳴を轟かせ、集まり出した雷を神鳴へと落として準備を進める。 (ことわる理由はない) そして、火花を散らしながら紫電を纏った神鳴をそのまま、玖郎は青く尾を引いて舞い降りた。 それに気が付いた銅鏡が避けようと脚を動かした。 「逃がさねぇよ!」 だが、銅鏡の四つの脚は、一斉に四つの太極図に呪縛された。 身動きを封じられた銅鏡が迫り来る脅威を撃ち落とそうと針を放った。 しかし、玖郎は体に添わせた翼を浮かせ身を翻し、そのままの速さで飛来する針をやり過ごしていった。 「いくぞ!」 リエが銅鏡の脚を封じていた全ての太極図を消して、同時に二つの太極図を展開した。一つは銅鏡全体を呪縛するため、もう一つは玖郎の眼前、ちょうど鏡と落下している玖郎の間であった。 その太極図を玖郎が避けずにそのままの勢いで貫いた瞬間、玖郎の巨躯は風を纏って一気に加速した。その身を風雷の矢と化した玖郎は、銅鏡が撃ち出している針の真っただ中へ突き刺さった。 体に刺さる金気の針が、木気の化生である玖郎の身を激しく苛む中、玖郎は腕を伸ばし銅鏡を覆うスライムに触れると、神鳴に溜めた力を解放した。 「木を以て土を剋す」 青白い閃光が爆発し、後を追うように衝撃と爆音が轟いた。 巻き起こる爆風に吹き飛ばされないように堪えながら、リエを目を光らせた。 その時、巻き上がる砂煙の中で、きらりと光を反射する何かがリエの視界に入った。 それは、覆うようにへばりついていたスライムが全て剥がれ丸裸になった銅鏡であった。どうやら先ほどの一撃で跳ね上げられた銅鏡が、今、地面へと落下しているようであった。 「見つけたぜ」 ニヤりと笑ったリエが太極図を展開し銅鏡を空中で呪縛すれば、銅鏡は一瞬で炎に包まれた。続いて、砂煙から大きな影、玖郎が飛び出した。 飛びながら自らの羽を数枚毟り、太極図に呪縛された銅鏡へと投げつけると、羽を飲み込んだ炎がさらに赤々と勢いを増し燃え上がった。 「木気は火気を強める。火を以て金を剋せ」 リエの側に舞い降りた玖郎は傷に塗れていた。 特に神鳴で保護できていない二の腕や肩には、針がいつくも刺さり血が流れている。 「上出来だぜ、玖郎サン」 皮肉気に笑ったリエは、銅鏡を上下に挟み込む形で、もう一つ太極図を展開した。 二つの太極図に挟み込まれた銅鏡を覆う火炎が、ますます激しく燃え盛り揺らめく。 「後は任せな」 玖郎に言葉だけ投げかけて、リエは階段のように太極図を作りだし、ゆっくりと空中で封じてある銅鏡の傍へと上って行った。 そして、リエが銅鏡の上の太極図へと降り立った時には、先ほどまで激しく燃え盛っていたはずの紅蓮の炎は形を潜めていた。 「バックドラフトって知ってるか?」 冷たく太極図の中を見下ろすリエの目には、既に周辺から溶け始めている銅鏡が映った。 「せっかくだから、教えてやるぜ」 ゆっくりとリエは足を上げた。 「你他媽的」 銅鏡を踏み潰すようにリエは足を下ろし、呪縛の一部を緩めた。 瞬間、二つの太極図に挟まれた空間が爆発すると、四散した銅鏡が地面へとばらばらと降り注いだ。 それを満足げに見届けてから、リエは悠々と地面に降り立った。 が、すぐにその場に座り込んだ。 「あー、疲れた。面倒だったぜ」 「童、休むならろすとれいるで休もう。おれはこの世界は好かん」 銅鏡を倒したおかげだろうか、玖郎の体に刺さっていたはずの針は消えており、傷口だけが残っていた。 「へ~、オレはこの世界好きだぜ。懐かしい気がするんだよな」 そのせいだろうか、後で花でも買って供えてやろうなどとリエが考えたのは。 そして、リエはふと側に立つ玖郎を見上げた。 「そうだ、今度玖郎サンの仕留めた得物を分けてくれよ。それで今回の貸しは帳消しにしてやるぜ」 「おれの獲物を?」 「それ食えば、そんだけ無駄にデカくなるんだろ?」 その言葉に何を思ったのか玖郎は、先ほど銅鏡が落ちてきた場所へ向かった。そして、鏡の破片を一つ拾い戻ってくると、リエへと差し出した。 玖郎の行動の意味が解らないリエは、訝しげに視線を玖郎とその破片に行き来させた。 「これはお前が仕留めた獲物だが、おれが仕留めた獲物でもある」 玖郎の言わんとすることが理解できたリエの顔がひきつった。 「おれはこれを食えないが、おまえはこれを食えるのか?」 「食えるわけねえだろー!!」 本日、最大級のリエの怒声が響き渡った。
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