クリエイタークロカ(waee5222)
管理番号1523-13915 オファー日2011-11-24(木) 23:08

オファーPC カンタレラ(cryt9397)ロストメモリー 女 29歳 妖精郷、妖精郷内の孤児院の管理人
ゲストPC1 クージョン・アルパーク(cepv6285) ロストメモリー 男 20歳 吟遊創造家→妖精卿の教師

<ノベル>

 古来、人々は音楽とともに生きてきた。
 生き物の中心には“鼓動”があり、世界は様々なリズムに満ち、音に溢れている。音とリズムがはやがて重なり、人々がそれに合わせて躍動する――“舞”が生まれたのは、ごく自然なこと。
 考えることなど必要ない。感じることが全てだ。舞う者も、それを見る者も、全身を任せてしまえばいい。
 さあ踊っておくれ、美しい踊り子よ。この小さな世界を、君のリズムで満たしてほしいんだ。
 

 
 ターミナルの一角に小さな歌声喫茶がある。商売っ気がないために客足がとても少ない店だったが、店専属の楽師はそれを気にすることなく、いつも気ままにギターをかき鳴らしている。本当に楽器を愛しているのに違いない、そう思わせる風情で。
 そんな名もなき音楽家の演奏を、老年のマスターが静かに聴いている。言葉はない。ただ彼の浮かべる柔らかい微笑だけで、楽師は満足している。
 クージョン・アルパークがこの店にカンタレラを連れてきたのは、彼らのそんな雰囲気が好きだったからだ。
 彼はいつもの通り白いマントを軽く肩にはおっていた。一方カンタレラは黒いマントで全身を包んでいる。かなり異様な風貌だったが、『踊るときまで見せない』とカンタレラは言い張った。
 しっかりとマントの前を押さえたまま、カンタレラは興味深そうに、しげしげと店内を眺めた。
「ここには初めてくるのだ。おまえの行きつけなのか?」
 彼女の肩にそっと手を添えながら、クージョンは答える。
「そうだよ。この店に来るとね、色々と世界が広がるんだ。貴重な創作の糧になってくれる」
「………?」
 カンタレラはふしぎそうに首をかしげた。
 彼女の澄んだ赤い瞳に映るのは、マスターと楽師の二人しかいない小さな店内。マスターは空気に溶けるようなたたずまいでグラスの用意をしていて、楽師はのんびりとギターを爪弾いているだけ。
 クージョンが創作家なのは知っている。でもどうしてこの店で“世界が広がる”のだろう?
 彼女の怪訝な気持ちが伝わったのだろう、クージョンは細い目をますます細めて、楽しそうに微笑んだ。
「分かりづらいかな。でも本当なんだよ――ここにいると落ちつく。リラックスできるから、空想を広げやすいのかもしれないな」
「ああ」
 カンタレラはうなずいた。「少し分かる。おまえとこの店は、似合っていると思うのだ」
「そうかな? それは嬉しいな」
 まずは何か飲もうか――カウンター席にエスコートしようとするクージョンを見上げて、彼女はふるふると首を振った。
「約束を果たさせてほしいのだ。……カンタレラは、踊りたい」
「ん。そうか」
 クージョンは店内に設えられた小さなステージに顔を向ける。
 その傍らには例の名も分からない楽師がいて、相変わらずギターを弾いている。
「見ての通り、彼はギターが得意だよ。他の楽器も弾けるんだけどね、安心して任せるといい」
「うむ」
 カンタレラはギターを抱えた楽師に歩み寄った。
 男なのか女なのかもいまいち判然としない楽師が、にこにこと顔を上げる。
 何でも言ってくれ、と言いたげな楽師に顔を近づけて、囁くように希望を告げる。
「――を頼む」
 楽師は嬉しそうに、大きくうなずいた。
 クージョンはそんな彼らを見ながら、カウンター席に腰かけた。帽子を取り、
「マスター」
 と、カクテルを注文する。
 寡黙なマスターは、心得たとばかりにカクテルの用意を始める。ギターの音がひとたび途絶え、代わりにシェイカーの軽やかな音が満ちる。
 カンタレラは颯爽とステージにのぼり、黒いマントを脱ぎすてた。
 一瞬――
 結い上げた銀色の髪が、オレンジ色のライトを弾いて、輝いた。
 あらわになったのは、黒と赤を重ねたドレス。少し動けばさわりと揺れる豊かなフリルが、カンタレラの美貌を飾る。
 ステージの中央にすらりと立ち、踊り子は視線を落とした。美しい顔立ちを、一筋の長い前髪が隠した。
 どこか物憂げでありながら、しかし毅然としたそのたたずまいを見て、クージョンは思い出す。
 ――出会ったのは仮面舞踏会でのこと。
 狐の面で素顔を隠したカンタレラは、知った者のいない場所で、少し不安そうに。
 なのにピンと伸びた背筋は一本の芯が通って、とても凛々しく強くも見えた。
 クージョンは迷わず彼女をダンスに誘った。
 ダンスには慣れていないと言いながら、楽しそうだったカンタレラ。
 ――カンタレラのフラメンコを見てほしい。
 彼女はそう言った。フラメンコなら得意だから、と。
 もちろんクージョンは快諾した。
 そして今。
 彼女は彼の前で、約束を果たそうとしている。
 マスターがシェイカーからグラスへとカクテルを移す。こぽこぽと小気味よい水音が、緊張気味だった空気に潤いを与えた。そしてその音も消えたころ、
 全ての音がなくなった、その空間で。 
 楽師はギターの弦に指をのせた。
 
 撫でるように爪弾く 物憂げな旋律を
 
 控えめで切ないその音に、クージョンは耳を澄ます。
 ――泣きたいのに、涙はとうに涸れてしまった。そんな音だ――
 
 カンタレラのしなやかな肢体が、メロディを受け入れた。
 豊満な体のラインがくねる。
 その動きに合わせて揺れる赤いドレス。
 まるで生まれたての炎のように、静かに、静かに、波打つ。
 
 カンタレラは踊る。赤い色を身にまとって。
 
 天を望む炎は高く伸び上がれども
 永遠に天に届くことはなく
 炎はそれを知っていて
 ときに悶え 泣きたいほど苦しくとも 涙が乾いてしまうこの世界
 それでも 炎は天に焦がれる己を愛し
 尽きることなく燃える赤 情熱の色
 誰も見ることのない炎の演舞
 
 ぽろりと零れる涙の雫のようなギターの音色に、ふと胸が痛んだ。
 炎は届かぬ己の想いを決して嘆いてはいない。ただただ己の想いを形にし、誰も見ることのない世界の片隅で踊っているのだ。
 それはとても寂しく、けれど惹かれずにはいられない、妖艶な舞。
 やがてひとしきり切ない舞が終わった後――
 
 曲調が一変する。
 踊り子がステージをつま先で叩くのと同時に。
 ギターの音が跳ねた。ずっと地をさまよっていたカンタレラの視線が、正面を見すえた。ドレスの裾をつまみ、翻す――炎は火の粉を散らすように爆ぜた。
 強くなるリズム。ステージの上で、軽やかでありながら力強いステップの音。さらに踊り子は指を鳴らし、リズムを重ねていく。
 抑えきれぬ心を惜しみなく表現するように。ステージを踏み鳴らしながら、踊り子は踊る。ドレスの裾を躍らせ、どこまでも華やかに、どこまでも情熱的に。
 カンタレラとともに踊るは“音”。ギターの音。ステップの音。指の音。翻るスカートの衣擦れ、あるいは踊り子と楽師の息遣いまでも。全てが彼女のパートナーとなり、炎の演舞に鮮やかな華を添える。
 ――炎とは、決して大人しい存在ではないのだ。クージョンはそれを、ふと思う。
 遠くから見れば胸を焦がすほど美しい。
 近くにゆけば、圧倒的な存在感を知らされる。
 炎がもしも心をもつのなら、きっとそれはとても強く、そしてとても美しいものに違いない――
 
 曲が進むにつれてどこか楽しげにもなってゆく踊り。
 悩ましげに眉を寄せて踊るカンタレラ。口元に浮かぶのは、どことなく陶然とした艶やかな笑みだ。
 全身を躍動させて、銀髪の踊り子は踊り続ける。高まる興奮に比例するように、ギターの音が強くなっていく。ステップの音がクージョンの耳朶を打ち、彼のリズムさえ変えていく。同じリズムの世界、同じ鼓動の世界。
 まるで踊り子と一体化するかのような感覚。
 クージョンはカンタレラの生み出したリズムに、全身で浸った。
 視線の先、踊るカンタレラの背後に、乱れ咲く赤い炎を見て。
 炎とともに躍動する踊り子の動きに心奪われ、そのまま
 
 タン、と踊り子のつま先がステージを叩く。
 その音のたびに、世界は大きく脈動し、活き活きと跳ねて。
 
 やがて一際強いステップとともに、踊りは終わった。
 心地よい余韻が店内を満たした。全身で息をしながら、カンタレラはクージョンを見て、満足そうに会心の笑みを浮かべた。
 ステージを下りた踊り子は、まず楽師に丁寧に礼をした。それからカウンターにやってきたカンタレラを、クージョンは拍手で迎えた。
「すばらしいね、カンタレラ」
 惜しみなく賛辞を送った青年に、カンタレラは自慢げな表情を返す。とても素直で、とても晴れやかな顔だ。
 彼女がクージョンの隣に座ると、すかさずマスターが水を差し出した。激しく動いた後の体に合わせて氷のない水だったが、カンタレラはそれをおいしそうに飲み干した。
 空になったグラスを両手で包み、ほうと踊り子は息をついた。
「久しぶりに思い切り踊ったのだ。とても気持ちがよかった」
「そうかい。それは良かった」
「うむ。ありがとう」
 カンタレラは横に座るクージョンを見て、「……ようやく、約束を果たせたのだ」
 そう言って、すねたようにそっぽを向く。
「カンタレラ?」
「……フラメンコを見てくれる約束だったから、探したのだ。でもおまえは中々見つからなかった」
 仮面舞踏会が終わった後、彼女は改めて彼に会いに行こうとした。
 しかしフットワークの軽すぎる旅人クージョンは、すでにどこかへ旅立った後だった。それを知ったカンタレラはとてもがっかりし、同時に少し悔しくなって、一生懸命彼の行き先を探した。
「そのまま待っていても、約束どおりいつかは見にきてくれるだろうとは思ったのだ。だが、だが……カンタレラの踊りより先に旅をしたかったのかと思うと、悔しかったのだ」
 むう、といじけたような表情で、少しばかり恨めし気にクージョンを見る。
「ごめんごめん」
 クージョンは軽く笑って、あやすようにぽんぽんとカンタレラの頭を叩いた。
「君の踊りを後回し――なんて考えたわけじゃないんだよ。ただ、今回行ってきた先は時期的な都合があってね。君にはすまないとは思ったんだけれど」
「都合とはなんなのだ?」
 悔しさからではなく、純粋に興味を覚えたらしいカンタレラの表情に、クージョンは微笑みを見せる。
「前から行ってみたかった世界なんだけれどね、今の時期に行くと『炎の舞』が見られるというから、逃すまいとしてしまって」
「『炎の舞』?」
「と、現地では呼ばれていた。実際見てみたら、要するにオーロラの一種だったよ。――オーロラを知っているかい?」
 こくん、とカンタレラはうなずき、それから首をかしげた。
「しかしオーロラは……炎、に見えただろうか?」
「ああ、そこの世界で見るとね。見事に赤かった。赤く燃え立つようで――それでいて揺らめくカーテンにも見えて」
 説明しようしたクージョンはふと思い至り、「ああ」と笑みを深くする。
「ちょうど、そう、今の君のフラメンコの始まりのときのように……世界の片隅で静かに燃えている、そんなオーロラだったよ」
「そうなのか」
 カンタレラはぱちぱちと目をしばたいた。
 何かを想像するかのように虚空を見て、うむ、とうなずく。
「よく分からないが、きっとそれは見逃したら残念なものなのだな」
「そうだよ。でも」
 クージョンはカンタレラの片手をやさしく持ち上げる。
「君の踊りだって見逃したくはなかったんだよ。だから一通り見終わったら、こちらから探しに行くつもりだった」
 探してくれてありがとう。クージョンの言葉に、カンタレラはうっすら頬を染める。
「……もう、いい。約束は果たしたから」
「そうだね」
 本当にすばらしかった。再び言い、クージョンはそっとカンタレラの手を放した。
「疲れてないかい? 何か飲んだらいい。カクテルがいいかな?」
「……おまえと同じものがほしいのだ」
「分かった。マスター、頼むよ」
 マスターはゆっくりとうなずいて、カクテルを作り始める。
 様々な酒をシェイクしてグラスに注がれたのは、オレンジ色のカクテル。
 差し出されたグラスを前にして、それをじいっと観察し始めたカンタレラに、クージョンは言った。
「“タンゴ”というカクテルだよ。……カップル向けだとも言われるね」
「カップル?」
 カンタレラはきょとんとした目をクージョンに向けた。「それを一人で飲もうとしていたのか、おまえは?」
「気分の問題でね。そうだな……」
 苦笑した青年はそこで言葉を切った。
 彼の柔らかい眼差しがカンタレラを見つめる。
「――きっと、君と一緒だったからだろう。普段は頼まないから」
「………」
 その視線にどぎまぎして、カンタレラは目をそらした。慌ててカクテルに向き直り、
「カ、カンタレラも飲むのだ」
 グラスを持ち上げひと舐め。
 そして、「ん――」と目を細めた。
「……思ったより、甘いのだな」
「甘く情熱的。名前はタンゴだけれど、フラメンコにも通じると思うよ」
「ん」
 カンタレラはちょっと考えるように小首をかしげてから、ぽつりと言った。
「……おまえと踊った舞踏会のときのことを思い出すのだ」
 クージョンは微笑む。――あのとき踊ったのはタンゴよりずっとリズムがゆっくりで簡単な踊りだったのだけれど、彼女がそう受け取るのならそれも悪くないだろう。
 二人はそのまま、しばらく“タンゴ”を楽しんだ。
 背後ではあの楽師が、再び気ままにギターをかき鳴らし始める。二人がこの店に入ったばかりのときに比べて、情熱的な曲調だった。カンタレラの舞に刺激されたのだろうか。
 演奏家は“感性”の虜。何かを感じたら、影響されずにいられない。
 それは創作家であるクージョンも同じこと――
「そうそう」
 クージョンは思い出したように口を開いた。
「君のフラメンコを見たら新しい詩が浮かんだよ、カンタレラ」
 カンタレラは弾けるようにクージョンを見て、目を輝かせた。
「聴きたい!」
 クージョンはうなずき、椅子から下りてステージに向かう。
 楽師が彼を見上げた。
 クージョンは笑って言った。
「感じるままに」
 楽師はうなずいた。言葉を発することのないこの楽師は、きっと本当に“感じるままに”伴奏してくれるに違いなかった。
 ステージの中央に立ち、クージョンはカンタレラを見る。
 カンタレラは子供のようにきらきらとした顔でこちらを見つめている。
 あまりにも純真で素直な彼女。
 それでいて、あれほど情熱的に踊ることのできる彼女。
 男はステージの上で一礼した。
 楽師がギターを構え直す。一呼吸、そして、吟遊創作家は心のままに朗々と。
 
  小さな世界の片隅で
  ひとり踊る 君を見つけた
  暗闇ばかりの片隅で
  ひとり 君だけが輝いていた
  赤く燃える炎のように
  闇を照らし 闇を払い
  その姿に惹かれ 心焦がれた
  ぼくの世界を変えていく
  
(カンタレラ。君は時々、とても悲しい目をするんだ)
 それはまるで、氷で作られた迷宮に惑うような、途方に暮れた冷たい心。
 ――青。
 彼女の内側に見え隠れする色を、クージョンは知っていて。
(けれど君は、その色だけでは終わらない)
 踊る彼女の背後に見た色を、彼は信じている。
 だから今、その熱き色だけを君に捧げよう――
 
 ギターの音色は、水面に生まれた波紋のように。
 水のある限り広がっていく。どこまでも心地よさそうに。
 
  小さな世界だと そう思っていた
  暗闇ばかりだと それ以外何も見えないと
  けれど君の輝きは 全てを変えていく
  ぼくの世界を燃やしていく ぼくの世界を照らしていく
  そしてぼくの心をとろかして
  暗い世界に灯った火種
  それは君自身だったのか それともぼくの中にあったのか
  どちらでもいい さあ踊っておくれ美しい踊り子よ
  この小さな世界を ぼくの心を 君のリズムで満たしてほしい
  
 カンタレラの赤い瞳がうれしそうに潤んだ。
 ギターの響きに体を揺らしていた彼女は、クージョンの目配せを受けて、ためらいなく唇を開いた。
 
  小さき世界だなんて もう思わなくていい
  私はあなたの世界の広さを知っている
  暗い世界だなんて もう思わなくていい
  私はあなたの世界のぬくもり 知っている
  あなたは 私に居場所をくれるから
  私はここで 永遠に踊りましょう
  それであなたの世界を照らせるのなら
  それであなたの世界の姿 見せられるのなら
  
 二人が交わす詩をギターの音色が包んでいく。
 寄り添うような、見守るような、詩の中の二人を祝福するリズム。
 即興で紡がれたストーリーは尽きることを知らず、
 心はどこまでも広がっていく。
 
 クージョンはステージの上から手を差し伸べた。
「踊ろうか」
 カンタレラは立ち上がった。
「踊りたい!」
 二人の手が重なる。仮面で出会ったあの日のように、自然に。
 その夜、二人は歌い踊り続けた。
 飽くことなく、終わることのないリズムに乗って。
 それはまるで夢のような時間。あの楽しげな楽師は、やさしい目のマスターは幻?
 ――それでもいい。夢でもいいから、今はこのまま、音楽に浸って。
 
 踊っておくれ、かわいい踊り子よ。考えることなど必要ない、君の心の感じるままに――
 
 
 -Fin-

クリエイターコメント初めまして! この度はオファーありがとうございました。
お待たせしてしまってすみません;

踊り子さんと詩人さんのペアで「音楽」ということで。私の表現力が追いついていないような気もしますが、大変楽しかったです。
ちなみに作中のフラメンコは「Fire dance」という曲を勝手にアレンジしています。作中では唄のないタイプのフラメンコですね。
二人は何を考えて会話をするだろう……と想像していたら、雰囲気がシリアスに転がった感がありますが;
ともあれ、お二方の思い出のひとつとなりましたら嬉しいです。これからもどうぞ仲よく!
またいずれお会いできることを祈って……
公開日時2011-12-21(水) 22:00

 

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