イラスト/新田みのる

壱番世界(地球)の歴史で19世紀中頃のことです。壱番世界出身のあるロストナンバーが0世界に到達し、アーカイヴとチャイ=ブレを発見しました。かれはそこでチャイ=ブレとある契約を結びました。それが世界図書館のはじまりです。

現在、世界図書館はアーカイブを管理するロストナンバーの組織として存在します。それはチャイ=ブレとアーカイヴの性質を利用して成立した、ロストナンバーの互助組織であり、結果として、多層世界の秩序を守護する存在となっています。アーカイヴの知識にもとづく超テクノロジーによって、世界図書館は世界群を旅する方法や、ロストナンバーが生きていくのに必要な環境を整えることに成功しました。


■ターミナル
当初、アーカイヴ遺跡の上に世界図書館が建造されました。その後、0世界を訪れたロストナンバーたちの居所などがその周辺に増築されていき、いつしか、アーカイヴを内包する、図書館を中心とした街が0世界にできあがったのです。この街は誰にともなく「ターミナル」と呼ばれるようになりました。今では常時1000人程度の人口が暮らす都市となったターミナルは、密集した建物群に、さまざまな異世界からやってきた旅人たちが一時の宿を得る場所となっています。都市内の交通は路面鉄道が整備され、ひととおりの都市機能を有しているため、その気になれば何年でもここで暮らすことが可能です。

0世界はほとんどが「何もない世界」であり、ターミナルには物理的な限りがあること、時間や天候が変化しないことが一部の居住者には不便であること(たとえば夜行性の種族など)から、ターミナルの各所にはチェンバーと呼ばれる魔法的な技術によって「仮想の空間」がつくられています。チェンバーの中は、そのつくり手の意志により、時間や気候が変化し、0世界本来とは異なる空間が広がっています。

■世界計
世界計 世界図書館中央閲覧室に不思議な機械が設置されています。この「世界計」は階層世界のバランスを計測する機械だとされています。世界群のどこかに、階層世界すべてに影響するほどの大きな異常が起これば世界計が反応します。また、世界司書が導きの書において予言した出来事の起る場所や、運行する世界間鉄道の状況も世界計によって知ることができます。

世界樹旅団との戦いにおいて、世界計は一度、破壊されました。その後、修復されましたが、その際の出来事から、世界計にはまだ知られざる秘密があるのではと囁かれています。

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螺旋特急ロストレイル

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