<オープニング>
『穴』の向こうで待ち受けていたもの、それは見渡す限りの空と海だった。
だがそれは、なぜか歩いて渡ることのできる海であり、その底を透かせば、銀幕市の廃墟がよこたわっている。
そして生彩のない空には、奇怪な生物――ディスペアーたちが泳ぐ。
そこはネガティヴゾーン。絶望の異郷。
ムービースターを狂気に駆りたて、人間の心さえ騒がせる負の力に満ちた世界・ネガティヴゾーンで、調査隊は巨大な脅威と遭遇した。
鯨に匹敵しようかという巨大なディスペアー「レヴィアタン」である。
この存在と未知なる領域を前にした市民の選択は、十分な準備を整えてから、多くの市民の協力で、この領域の探索を行うというものだった。
かくして、いっそう厳重な警戒が『穴』に対して行われる一方、アズマ研究所では急ピッチで「ゴールデングローブ」(ムービースターにとっての、ネガティヴゾーンにおける命綱だ)の量産が行われた。
そしていよいよ、探索部隊が出発する日がやってきたのである。
「現在の『穴』の底には、例の『門』のかわりに複数の横穴が口を開けている。このそれぞれが、どうやら、ネガティヴゾーンの別の地域に通じる『入口』であるらしいのだ。そこで、志願者は何名かずつのパーティーを組んでもらい、それぞれ別の横穴の先へ偵察に赴いてもらう」
マルパスが参加するものたちを前に説明する。
「むろん、足を踏み入れた途端に攻撃を受ける可能性もあるので、突入援護の部隊を編成し、警戒は怠らない。『入口』よりしばらくはこの部隊の警衛を受けながら、探索部隊を各偵察ポイントまで送り出す格好になるだろう。その後、突入援護の部隊は、万一『入口』が閉じてしまわぬよう、これを守護する形で探索部隊の帰還を待ちながら待機することになる」
分担と連携を行うことで、今回の探索はより安全かつ効率的なものになるだろうとの見通しだ。マルパスは続けた。
「ネガティヴゾーンにはどのような危険があるかわからない。引き際を誤ると拙いことになるだろう。特に、レヴィアタンに遭遇した場合はすみやかに撤退し、情報を持ち帰ること。撤退にあたっても、待機部隊による撤退支援が行われる。この探索によって情報が集められれば、あの存在を滅ぼすための作戦にも着手できるだろう」
それでは健闘を祈る、と言って、マルパスは金の瞳で、勇敢な挑戦者たちの顔ぶれを、もう一度見回すのだった。
<ご案内>
『穴』の向こう側に広がる「空と海の世界」。この領域は、マイナスの魔法エネルギー=ネガティヴパワーによって形成された世界だと東博士は言います。そしてこの「ネガティヴゾーン」に棲息する、ネガティヴの結晶体・ディスペアー。ネガティヴゾーンに足を踏み入れた市民たちの一部は、超巨大なディスペアー「レヴィアタン」に遭遇しました。
→関連ノベル『リバラテ/トゥテメ/エクス/インフェリス』
このネガティヴゾーンに対して、探索が行われることになりました。
このイベントは「集合ノベル」+「イベントシナリオ群」によって行われました。
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■イベントシナリオ「ネガティヴゾーン探索」
探索については、複数のチームを編成して行いました。その探索はシナリオとして行われました。結果のノベルは『雑誌社』にてキーワード【ネガティヴゾーン探索】で検索できます。
→『雑誌社』で事件の記録を確認
この探索部隊のひとつが、ネガティヴゾーンにおいて、レヴィアタンの所在を確認しました。
→関連ノベル『【ネガティヴゾーン探索】小さきものたち』
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■集合ノベル「支援活動」
探索に赴くチームを、さまざまな形で支援する活動が行われました。これにより探索チームの安全度が上昇し、活動全体の効率や成功率が高くなりました。ゴールデングローブの量産を待つのに時間を費やした「遅れ」のぶん、得られたメリットとなります。
この活動は集合ノベルとして行われました。
→集合ノベル『【ネガティヴゾーン探索】支援活動』
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