★ ネガティヴゾーン探索 ★


<オープニング>

 『穴』の向こうで待ち受けていたもの、それは見渡す限りの空と海だった。
 だがそれは、なぜか歩いて渡ることのできる海であり、その底を透かせば、銀幕市の廃墟がよこたわっている。
 そして生彩のない空には、奇怪な生物――ディスペアーたちが泳ぐ。
 そこはネガティヴゾーン。絶望の異郷。

 ムービースターを狂気に駆りたて、人間の心さえ騒がせる負の力に満ちた世界・ネガティヴゾーンで、調査隊は巨大な脅威と遭遇した。
 鯨に匹敵しようかという巨大なディスペアー「レヴィアタン」である。
 この存在と未知なる領域を前にした市民の選択は、十分な準備を整えてから、多くの市民の協力で、この領域の探索を行うというものだった。
 かくして、いっそう厳重な警戒が『穴』に対して行われる一方、アズマ研究所では急ピッチで「ゴールデングローブ」(ムービースターにとっての、ネガティヴゾーンにおける命綱だ)の量産が行われた。
 そしていよいよ、探索部隊が出発する日がやってきたのである。

「現在の『穴』の底には、例の『門』のかわりに複数の横穴が口を開けている。このそれぞれが、どうやら、ネガティヴゾーンの別の地域に通じる『入口』であるらしいのだ。そこで、志願者は何名かずつのパーティーを組んでもらい、それぞれ別の横穴の先へ偵察に赴いてもらう」
 マルパスが参加するものたちを前に説明する。
「むろん、足を踏み入れた途端に攻撃を受ける可能性もあるので、突入援護の部隊を編成し、警戒は怠らない。『入口』よりしばらくはこの部隊の警衛を受けながら、探索部隊を各偵察ポイントまで送り出す格好になるだろう。その後、突入援護の部隊は、万一『入口』が閉じてしまわぬよう、これを守護する形で探索部隊の帰還を待ちながら待機することになる」
 分担と連携を行うことで、今回の探索はより安全かつ効率的なものになるだろうとの見通しだ。マルパスは続けた。
「ネガティヴゾーンにはどのような危険があるかわからない。引き際を誤ると拙いことになるだろう。特に、レヴィアタンに遭遇した場合はすみやかに撤退し、情報を持ち帰ること。撤退にあたっても、待機部隊による撤退支援が行われる。この探索によって情報が集められれば、あの存在を滅ぼすための作戦にも着手できるだろう」
 それでは健闘を祈る、と言って、マルパスは金の瞳で、勇敢な挑戦者たちの顔ぶれを、もう一度見回すのだった。


<ご案内>

『穴』の向こう側に広がる「空と海の世界」。この領域は、マイナスの魔法エネルギー=ネガティヴパワーによって形成された世界だと東博士は言います。そしてこの「ネガティヴゾーン」に棲息する、ネガティヴの結晶体・ディスペアー。ネガティヴゾーンに足を踏み入れた市民たちの一部は、超巨大なディスペアー「レヴィアタン」に遭遇しました。

関連ノベル『リバラテ/トゥテメ/エクス/インフェリス』

このネガティヴゾーンに対して、探索が行われることになりました。
このイベントは「集合ノベル」+「イベントシナリオ群」によって行われました。

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■イベントシナリオ「ネガティヴゾーン探索」

探索については、複数のチームを編成して行いました。その探索はシナリオとして行われました。結果のノベルは『雑誌社』にてキーワード【ネガティヴゾーン探索】で検索できます。

『雑誌社』で事件の記録を確認

この探索部隊のひとつが、ネガティヴゾーンにおいて、レヴィアタンの所在を確認しました。

関連ノベル『【ネガティヴゾーン探索】小さきものたち』

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■集合ノベル「支援活動」

探索に赴くチームを、さまざまな形で支援する活動が行われました。これにより探索チームの安全度が上昇し、活動全体の効率や成功率が高くなりました。ゴールデングローブの量産を待つのに時間を費やした「遅れ」のぶん、得られたメリットとなります。
この活動は集合ノベルとして行われました。

集合ノベル『【ネガティヴゾーン探索】支援活動』







<情報>

●ネガティヴゾーンとは?

杵間山裾野に出現した『穴』の向こうへ向かった調査隊は、そこに不可思議な「別の世界」が広がっていることを確認しました。

これは「ネガティヴパワーによって形成された世界」であると考えられ、「ネガティヴゾーン」と名付けられました。ネガティヴゾーンは、高濃度のネガティヴパワーに満ちているため、ムービースターが足を踏み入れることはできません(中にはいると高確率でムービーキラーになります)。

ネガティヴゾーンには、ネガティヴパワーの結晶であり、あたかも生物のような外見と行動をとる存在が発見されています。人々の夢からできたムービースターと正反対の存在と考えられるため、これらを「ディスペアー」と呼称します。

ディスペアーは異様な外見をもち、ネガティヴゾーン外の存在に対して非常に好戦的です。ネガティヴゾーンから出てきた事例はほとんど確認されていませんが、脅威であることは間違いありません。ファングッズは有効であることがわかっています。


●ゴールデングローブについて

ネガティヴパワーの研究の結果、アズマ研究所が開発したアイテムが「ゴールデングローブ」です。これはムービースターがネガティヴから身を守るための装置です。

試作品がグローブ型だったことからこの名称で呼ばれますが、実際には、「肌に触れてさえいれば」どんな形状でも構いません。腕輪型が使い勝手がよいので好まれますが、ムービースターの体型や好みに応じて、他の形状のものが用意されることもあるようです。

これを身につけておくと、「一定以上にネガティヴパワーのレベルが高い領域」にいる間、自動的に、それに反発する力場を発生させ、ネガティヴパワーの影響を中和してくれます。このため、ゴールデングローブを装着していれば、理論上、「ネガティヴパワーの影響が強い地域で、ムービースターがムービーキラーになってしまう確率」を大幅に減らすことが可能です。

ただし、そのかわり、ゴールデングローブが稼働している間は「ロケーションエリアの展開ができない」「そのほか、ムービースターが行使する能力が制限される」といった問題点もあります。

また、ゴールデングローブの力場は、物理的には何の効果もありません。

ゴールデングローブは「一定以上にネガティヴのレベルが高い領域」でないと稼働しないため、このアイテムを「ムービースターを弱体化させるために使用する」ことはできません。





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