オープニング


 現在世界図書館が<駅>を設置されているなかで、もっとも上層に位置し、もっとも平和で光あふれる世界、モフトピア。
 ぬいぐるみに似たアニモフ達がのんびりと、ふわふわのびのびと過ごしている、流れる時間すらもやわらかな印象を持つ場所――そこの浮島のひとつで祭りが催されるという。
「くま型のアニモフ達がいる浮島で、近々《氷華祭》が催されるんだって! そう、氷の華と書いてヒョウカって読むんだけど、そこの浮島ではね、ソレが冬の風物詩でもあるみたいなの」
 世界司書のエミリエ・ミイはにっこりと笑う。
「ええとね……冷たくない雪で覆われた、寒すぎない常冬の森にいる《氷華》を見つけて捕まえるみたい。ここっていろんなものがお菓子でできているから、きっと甘いものだよね」
 向かう先は、綿菓子の雪が降り、野山は純白のパウダーシュガーで覆われて、つららは飴で、樹々はチョコレートでできている。
 枝の先についた花のひとつでも口に含めば、とたんにふわりと舌先でとろける極上の甘み。
 そんな浮島で《氷華》と呼ばれているモノとはさて、どんなものなのだろうか。
 冬の風物詩というからには冬に関連したものではありそうだが、そこはモフトピア、自分の常識があたりまえに通用するとは限らない。
「あとね、このお祭りは、氷華摘み、氷華狩りとも呼ばれてるの。誰が一番たくさんつかまえられたかっていうコンテストもやるみたいだし、アニモフ達と競うのも楽しいんじゃないかな、きっと」
 もふもふとしたくまたちと、甘く白い世界で転げまわってくるのもいいね、とエミリエは嬉しそうに言う。
「そうだ、ひとつアドバイス。捕獲方法を考えていった方がいいかも。お話によると、《氷華》は飛んだり跳ねたりもするらしいから。専用のケージは向こうで用意してくれるから、後は捕まえ方だけだね。あ、でもこわがらせるようなことはしちゃダメだよ?」
 それからエミリエは導きの書を抱きしめて、笑みを大きくした。
「氷華祭がどんなだったか、見てきたらエミリエにも教えてね? 楽しみにしてるから!」

管理番号 b29
担当ライター 高槻ひかる
ライターコメント はじめまして、こんにちは。高槻ひかると申します。
クマと探偵と鳥籠をこよなく愛しておりまして、愛するあまり、モフトピアへの旅立ちをプランニングさせていただきました。
純白の世界で甘い香りに包まれながら、飛んだり跳ねたりする《氷華》をおいかけるクマぬい系アニモフ達との祭りに興じていただければ幸いです。

それでは、いってらっしゃいませv

参加者一覧
ヴィヴァーシュ・ソレイユ(cndy5127)
アンリ・王壬(ccnf6452)
宮ノ下 杏子(cfwm3880)

ノベル


 そこは一面の白銀世界。常冬の森を抱えた白い白い世界。
 わたがしの雪がふわふわと鼻先で舞い、踏みしめたはずのマシュマロの地面は柔らかく、そこを覆うようにパウダーシュガーがさらさらと流れていく。
「ほう……ここがモフトピアのひとつであるか」
 黒のシルクハットのつばを白手袋に包まれた指先で軽く持ち上げ、アンリ・王壬は目を細めた。口髭の下でかすかに口が持ち上がる。彼の手にはステッキ、傍らにはひどく大きなトランクがあった。
「これは、またずいぶんと甘やかな光景ですね」
 その隣ではヴィヴァーシュ・ソレイユが、右半分を白皮で覆われたカオに表情をほとんど乗せず、それでもごくごくわずかな戸惑いを交えて呟いた。
 彼らが手にしていたステッキの先もまたふんわりと地に沈む。
「すっごい癒されちゃいますよねぇ」
 宮ノ下杏子は頭に乗せたセクタンのぷにこと一緒にぐるりと周囲を見渡し、ほんわり笑った。
 初めて降り立つ世界に三者三様の感想を抱き、さて、どこで誰に尋ねたら『氷華祭』の会場が分かるのだろうかと思った矢先、
「いらっしゃい」「いらっしゃい」「いらっしゃーい」
 わらわらわら。
 もこもこもこもこ。
 いったいどこからやってくるのか、またたく間にクマのぬいぐるみ型アニモフに囲まれた。
「こんにちは。あのぉ、あたしたち、氷華祭に参加しに来たんだけど」
 静かに面食らうアンリやヴィヴァーシュとは対照的に、杏子はかがみこみ、もふもふの海に埋もれていく。
「“ひょうかさい”にきたの?」「きたの?」「じゃあ、つかまえなくちゃね」「こっちだよ」「もうはじまっちゃうよ」「よ」
 小さな彼らは、無邪気に自分たちの二倍はあるだろう旅行者たちに次々腕を伸ばして、こちらの手やコートの端やパンツの裾を握って『こっちこっち』と案内してくれる。
「こ、これ! ひっぱるでない!」
「……本当に彼らは歓待してくれるのですね」
 あれよあれよという間にもこもこに押し流され、三人は星型のクッキーがどんと突き刺さったクリスマスケーキのような森の広場まで連れて行かれた。
「ひょうかつかまえるんだってー」
 クマの誰かが声をあげると、もふっとした腕にピンクのリボンを巻いたクマたちが数体、トコトコと杏子たちの前にやってきた。
「コンテストさんかしゃさんですか? じゃあ、ケージをどうぞなのですよ」「ですよー」
「え? 鳥籠?」
 杏子たちが手渡されたのはガラス色をしたシンプルな丸型鳥籠だった。
「これが専用のケージですか」
 ヴィヴァーシュもまたしげしげと、アニモフ達にとってはひと抱えの、自分にとっては片手大のソレを観察する。
 だが、アンリだけはケージの受け取りを断っていた。
「遠慮しよう。吾輩にケージはいらぬ」
「そうなの?」「つかまえないの?」「ケージはいらないの?」
「“氷華”は捕まえるが、ケージは使わぬのだ」
「へえ」「へえ、すごいねぇ」「ねぇ」
 不思議そうにしながら灰色を基調とした壮年の紳士に群がるクマという光景は、それはそれでとても微笑ましい『絵』になる。
「でも、こんなのにいれる“氷華”って何なんでしょうねぇ?」
 ぽつりと何気ない問いをこぼす杏子に、
「ひょうかはひょうかだよ」「きらきらするの」「にげるよ」「すばしっこいよ」「きれいだよー」
 クマたちはそろってキャッキャ笑い、有力な証言のようなそうでもないような答えを方々から返してきた。
「キラキラして逃げてすばしっこくてキレイ、なぞなぞみたいですよねぇ」
「気にはなります。これほど可愛いらしい子らが追いかけ、捕まえられるものですから、きっと我々も気軽につかまえられるとは思うのですが」
「ふむ……あのピンクの娘の情報通り“飛んだり跳ねたり”するのであれば、生き物と考えてよいのかもしれぬな」
 エミリエの土産話のためにも、せめて好物くらいは知りたいとアンリは口髭を撫でる。
「壱番世界では『氷華』って氷の隙間から洩れる水蒸気の結晶を指すんだけど……でも飛んだり跳ねたりはしないし」
 杏子は顎に指を添えて眉間にしわを寄せつつ、『んー』と唸る。
「“謎”があるとつい解きたくなっちゃいます。燃えますよね、謎解き」
 性分なのだとおっとり笑う杏子の声にかぶさるように、
「ひょうかさい、はーじーまーりーまーーすっ!」
 拡声器の大音量で祭りの開催が宣言された。
「「「おーっ!」」」
 常冬の森にクマたちの喚声が響く。
「がんばってつかまえてね」「がんばろうねぇ」「ねぇ?」
「うん、がんばろっか!」
 きゅっと腕まくりのまねごとをして杏子は鳥籠を持ちなおすと、一斉に駆け出したクマたちとともに、砂糖の粉雪を巻き上げ、そばかすの頬を真っ赤にしながら、髪もコートもスカートも踊らせて、純白の世界に飛ぶ。
「主も行くのか?」
「ええ。……あなたは?」
「吾輩は別の作戦を採るつもりなのだ」
 ヴィヴァーシュの問いにアンリは口の端にわずかに笑みを浮かべ、片手をあげて、ピンクリボンを巻いたクマに声を掛けた。
「そこの、よければ吾輩をどこか見晴らしの良い場所まで案内してくれぬか?」
「みはらしのいいところ?」「おかのうえ?」「じゃあ、うえー」
「すまぬな。……では白いの、吾輩もここで失礼するとしよう。そなたもそなたなりの策があろう? しかと拝見させてもらおう」
「ええ」
 無表情のままに頷くと、ヴィヴァーシュはするりと懐から幅の広い真っ赤なリボンを取り出し、自身の鳥籠の手持ち部分に結んだ。
 可愛らしく飾られたケージを手に、彼もまた杏子たちの走り去った常冬の森へと踏み込んでいく。


 着いた時には気づかなかったが、この浮島は3段ほどに重ねたケーキのような形をしているのだろう。
 アンリはアニモフ達に案内された小高い丘の上から常冬の森に囲まれた景色を眺めながら、茶会の席を設ける。
「テーブルは地面をこねこねしてねー」「イスもこねこねしてねー」「ねー」「でーきーあがりー」
 雪像を作る様に、あるいは粘土をこねるように、ピンクリボンのクマたちがふんわりした地面から二十人掛けはできそうな長テーブルとイスを作り出す。
「すまぬな。素晴らしい出来だ」
 礼を言うと、アンリは自身が運んできたトランクを開けた。
 素朴だが大作のテーブルに白レースの縁取りがなされたテーブルクロスを掛けて、並べるのは純白に映える美しい銀のティーセット、そしてスコーンやマドレーヌをはじめとする焼き菓子だ。
 簡易式アフタヌーンティ。
 紳士は、満足げにこの出来栄えを眺める。
「さて、あとは待つばかりなのである」
 優雅に席に腰掛け、足を組んだアンリの視界の端では、きらきらとつぶらなクマたちの瞳がアンリとお菓子を何度も往復していた。テーブル下からそろりと手を伸ばす者まで出てくる。
「“いただきます”はどうしたのかね?」
 片眼鏡越しに、おいたを仕掛けたクマをチクリと視線で刺した。
「細かいマナーは良いが、やはり、“いただきます”と“ごちそうさま”を言えぬというのは食べ物への感謝が足りぬということであるぞ?」
 やや厳しい表情でそう説教するアンリに対し、クマたちもクマたちなりに神妙な態度で聞いている。
「では、諸君、どうするね?」
「「「いただきまーす」」」
 テーブルにあふれる焼き菓子にクマたちがもこもこ群がった。わきゃわきゃとお互いによじ登ったりもして、いすやテーブルにアニモフのピラミッドができそうな勢いだ。
「……」
 一瞬頭痛を覚えたアンリだが、これ以上うるさいことを言うのはよそうと自重する。
「吾輩の策はどのように作用するのか楽しみであるが……」
 ケージはなくとも氷華は見れるのではないか。
 この世界のモノならばきっと甘いものに惹かれてくるだろう読みが果たして功を為すのか気になるところだ。
「ほう、あちらはあちらで頑張っているのだな」
 なだらかな起伏でできた白い森の中を駆け回る、クマたちと杏子たちの姿が目に入った。


 さくさくと耳に心地よい音を聞きながら、ヴィヴァーシュはクマたちと森を歩く。
「ひょうかーひょうかーでておいでー」
 不思議な節をつけて歌いながら、アニモフ達がクッキーをバラまいていく。
「「「でっておーいでー!」」」
 白く染まった草むらを掻き分け、ふんわりとした岩のようなものをぎゅむっと抱いて持ち上げ、クマたちはあらゆる隙間にわさわさと入り込んでいく。
 そうかと思えば、虫取り網の棒に飴をくくりつけたものを持って傾斜を駆け下りていくクマもいる。
 わたがしの雪が舞いあがるその中にキラキラと歓声がきらめく。
「つまりはお菓子で釣るというのがもっとも有効な手ということなのですね」
 微笑ましくも元気いっぱいな姿を眺めながら、冷静に作戦を組み立てていた。
 彼らに倣い、自身もまたクマたちとともに持参の菓子をバラまいてきているので、ここまでの道のりにはクッキーやキャンディが点々と続いている。
 道をつけて誘導する。それはどれほどの効果を持つだろうか。
 ふと視線を移せば、杏子が両手いっぱいに抱えた花々を、クマたちと一緒に作った巨大な雪のケーキに飾りつけていた。
「怖がらせちゃダメって言ってるから、怖がらせないようにしなくちゃ」
 そして彼女自身もセクタンともども花に飾られていく。髪に、肩に、コートに、スカートに、華が咲く。
 常冬の森に咲く花はどれも氷のように透き通っている。鼻先をくすぐるのは甘く爽やかなミントの香りだ。
「それじゃ、これ持って出発してみようねぇ」
「「「おっけー」」」
「よし! あ」
 クマたちと一緒に花ケーキを持ちあげた杏子が、ようやくヴィヴァーシュに気づく。
「ヴィーさん! く、クマタワー?」
 驚きに目を大きくし、杏子が口を開けたまま固まる。
「……迷子たちを見つけては一緒に歩いていたものですから、いつの間にか」
 それもそのはず。背の高いヴィヴァーシュの肩や頭や背中に大小さまざまなクマが張り付き、さらに両腕にもそれぞれ抱きかかえられているのだ。
「しかもヘンゼルとグレーテル」
「……ヘンゼル?」
「あ、壱番世界のお伽噺なんです。森に捨てられた兄妹がお菓子の家に辿りつくお話で、姥捨てならぬ子捨て話なんですけど、それはもうヨーロッパの暗黒時代を反映しつつ適度に残酷成分を調整して、転んでもただでは起きない非常にたくましい子供たちに感動できちゃって……と、失礼しました!」
 きゃあと恥ずかしそうに顔を赤くして、口をつぐんでしまった。
 物語を愛してやまないらしい彼女の微笑ましげな反応を眺め、ヴィヴァーシュはつい…っと近くの枝に手を伸ばして花のひとつを摘み取った。
 空に花びらをかざせば、ガラス一枚隔てた景色が淡いアイスブルーの色に染まる。
「それ、すごくキレイですよね」
 ふわっと杏子が笑う。
「きっとツライことばっかり起きてた人には、すごく心安らぐ場所ですね」
 胸に刺さる棘すらも癒す甘やかさの中に身を置き、ヴィヴァーシュは無言で頷きを返す。
 そして摘んだ花と手持ちの菓子をそっとケージに入れた。雪も敷き詰めていけば、鳥籠は小さな箱庭に変わる。
「あ、ヴィーさんもおんなじこと考えてます?」
「ええ、どうやらそのようで」
「あ」「ヴィー、あれ」「キョーコ、くるよ」「くるよ!」「ひゃーっ!」
 一体それまでどこに隠れていたのか、森を作る木々の合間から、散らばる菓子の道を追いかけ、あるいはクマたちに追い立てられ、そして花のケーキめがけて――
 ぽわっ、ぷわわ――っ!
「うわ、きれい!」
 シュガーパウダーの白い雪が弾けて、一斉に飛び出してきたのは大きな《雪の結晶》だった。
 いや、それは形だけのこと。
「えい!」
 杏子がぱふっと両手で包みこむようにつかまえたそれは、ほんの少しひんやりとしつつもやわらかなファーで覆われていた。
「つかまえた?」「そしたらね」「ね」「ここにいれてー」
 クマのまるい手によって、鳥籠の中にきゃらきゃらしゃらしゃらと涼やかな音を立てながら《氷華》たちが収められていく。
「うんと、こう?」
 すぐに逃げてしまいそうな氷華を、不器用ながらも一生懸命ケージに入れていく杏子。
「なるほど、これは実に可愛らしい」
 口元が微かに緩んだヴィヴァーシュの鳥籠にも、マドレーヌの甘い香りに誘われて氷華たちが自ら集まってきた。
 花のケーキも花で飾った杏子もクマも、ふわふわの氷華ツリーと化していく。


「ふむ。主ら、なかなかの成果であるな」
 大量のクマと氷華を引き連れて、杏子とヴィヴァーシュがアンリの茶会の席までやってきた。
「アンリさんもすごいですねぇ」
「ええ」
 ふたりの感嘆に、アンリはまんざらでもなかった。
 長テーブルに群がり戯れるピンクリボンのクマたちの鼻先や頭上で氷華がくるくるしゃらしゃらと飛んだり跳ねたりしている。
「うっ!」
 だが、ほのぼのとした中で、杏子がいきなり苦しみだした。
「どうしたのだ、そばかす」
「……き、禁断症状が! あたし、もうダメです! お願いしますっ!」
 真っ白なノートを取り出し、真っ白なページを開き、杏子は必死の表情で訴える。
「む?」
「なんでもいいので何か文字を書いてください。手書き文字です、手書き文字成分が不足しているんですー」
「なんと面妖な中毒症状を持っているのだ」
「壱番世界の方というのは不思議な症状をお持ちなんですね」
 何かおかしな誤解を受けているが、杏子は気にせず、コートから色とりどりのペンまで取りだした。
「ね、あなたたちも何か書いて?」
 さらにアニモフ達にも白紙のノートを一冊差し出す。
「かくの?」「かくんだってー」「だってぇ」
 好奇心でキラキラしたクマたちもノートに寄ってきて、茶会の席はさらなるカオスとなる。
 しかし、これで『氷華祭コンテスト』は一体どうなるのかとひとり思いだしたアンリが、ピンクリボンのクマに声をかけようと手をあげたところで、
「つーなーみーがーくーるーぞーっ!!」
 いきなりそのクマがテーブルの上に乗って叫んだ。
「!?」
 この山に津波?
 そんな疑問が杏子たちの頭に浮かんだ次の瞬間には、三人はわが目に映った光景に笑うべきか驚くべきか悲鳴を上げるべきかで迷った。
 それはまさしく津波。
 空から、あるいは背後の森の向こうから、しゃらしゃらと音を立て押し寄せてくる白の色彩。
 痛くもなく、冷たくもなく、ただただ気持ち良いけれど圧倒的な睡魔に襲われそうな白になにもかも飲まれていく。
 紅茶も菓子もクマもヒトも、一切合切が丘の上から大広場へと雪崩れて行く中、
「ひょうかさい、しゅうりょーっ!」
 氷華とアニモフによってもっふもふにされながら、三人は主催者によってなされたなしくずしの閉会宣言を聞いた。

 そして――

「あれ? アンリさんがいない」
 川辺でハッと我に返った杏子は、きょろきょろとあたりを見回す。
 そのすぐ横では、なぜか全身ずぶぬれの1メートルほどのペンギンがむっすりとしたカオでヴィヴァーシュとともにクマと氷華にまみれて座り込んでいた。
 件の彼が同行者のアンリであると判明した後、さらにもうひと騒動あるのだが、それはまた別のお話し。


END

クリエイターコメント このたびはモフトピアの『氷華祭』ツアーへご参加くださり、誠にありがとうございます!
『好きにして良いよ』とのありがたいお言葉も承りまして、短い物語の中にできる限りアレコレと詰め込ませていただきました!
初めての『旅行』はいかがでしたでしょうか?
クマたちと過ごすもっふもふでキラキラした常冬の森でのひと時、少しでも楽しんでいただければ幸いです。

ページトップへ

螺旋特急ロストレイル

ユーザーログイン