キャラバンの旅

　ヴォロスはかなりの辺境を除いて、人の生活圏内にはキャラバンの往来がある。かれらが利用する《キャラバンの路》によって、ヴォロスの各地域は結ばれていると言っていいだろう。ヴォロスの住人で、なんらかの理由で旅をするものが、キャラバンに同行させてもらうという方法をとることは自然なことだ。人里離れた地域では危険な野生動物や魔獣、野盗の害があるからである。

　同行者は道中、キャラバン内の雑用を手伝うとか、腕っ節に自信があれば用心棒を引き受けるとか、あるいは金銭そのものを提供することでキャラバン内に居場所を確保する。そして目的の場所を目指してキャラバンと行く方向が同じである間は同行し、互いの目指す先が分かたれる場所までくれば別れる。文明社会の感覚でいえばヒッチハイクのようなものだと思えばいいかもしれない。

　さて、世界図書館もまた、ヴォロスを調査するにあたって、このしくみを利用することにした。 　広大で豊かなヴォロスの風土を研究するには、旅人をキャラバンに同行させ、ヴォロスの住人の目線で旅をさせることはとても有効な情報収集の手段である。
　実際、ロストナンバーの中には、何度も同じキャラバンに加わって、かれらと親交を深めているものもいる。
　キャラバンの者はロストナンバーをヴォロスの旅人だと思っているが、以前に別の地域で別れた人物とまったく別の場所で会ってもたまたま互いの旅路が交叉したのだろうと思うだけで、不自然には感じないようだ。なぜならかれらもまた、旅に生きるものたちだから――。

ご案内

このプランは、ヴォロスのキャラバンとともに旅するという冒険旅行です。

リクエストにあたっては、
・どんな場所を旅するのか
・道中ではどんな出来事が起こりそうか
などを中心に、企画を立ててみて下さい。

●このプランの注意点
キャラバンについては、担当ライターが設定します。

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