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礼拝堂
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クロス(cazf9731) 2010-02-26(金) 14:55 |
(木造の壁に囲われた、講堂のような拓けた場所がある。長椅子がずらりと並び、幾つかの燭台と、天井には鮮やかなステンドグラスが嵌め込まれている。御堂の中央に大きな十字架が掲げられ、天窓から差し込む白い光が、絨毯に描かれた聖なる十字を浮かび上がらせていた。何処か遠い場所から微かに楽器の調べが聞こえてくるのは、気のせいだろうか――)
こちらは礼拝堂となっております。常に開け放っている場所です。 懺悔をする為の小さな個室もございます。旅へ出向かれる方や、一般の方へのバプテスマ(洗礼)をお与えしております。祈りを捧げるべく、訪れられるのも良いと思います。愛を誓い合った、婚姻を交わすべくお二方の祝福もお祈りできる事でしょう。
貴方のお越しをお待ちしております――。 |
〜〜発言が2件、省略されました〜〜 |
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ありがとうございます
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有明(cazd2808) 2010-06-28(月) 22:45 |
誰もいないと思い込んで、すっかり 骨は愚か、脳みそまでもとろけるのではないかというくらいに、呆けていた時でした。 微かな高い音-鈴か、ベルか-を伴って 優雅な足取りで近付いてこられる方がありました。 投げかけられる笑みと、優しく耳に響く声の美しさに、呆然とその方を見上げます。 偉大な作家の残した彫刻もかくやと思わせる いまだかつて 見たことも無いほどの美貌をお持ちの方です。 神様でしょうか。それとも。 「…気の赴かれるままに、お越し頂ければ」 いつまでも聞いていたい様な声が途切れたことで 初めて我に返りました。 大急ぎで、見惚れて疎かになっていた頭を回転させます。 なんと仰って頂いたでしょうか? 確か、クロス様、と。 慌てて立ち上がり、名乗りもしなかった無礼を思い出して頭を下げました。 「は、初めまして…あ、有明といいます…!」 知らず、頬が紅潮し、言葉は震えます。 「け、決して怪しい者では…!」 既に口にしている言葉が怪しいことは 十分自覚しております。 ですが、想像を絶する存在に出会ったとき 冷静でいられる人間がいるでしょうか。 注がれる神秘的な緑の瞳に 急に自身の粗末な身形が恥ずかしくなりました。 「あ、あの…ここには来たばかりで、勝手も分らなくて…その…その…す、すみません…」 不法侵入、ですよね。 教会のように見えたため、ついふらりと入り込んでしまいましたが。 『何でしたら、部屋を一室お貸し致しましょう』 混乱する頭の中で、クロス様の言葉が過ぎりました。 「そ、その。ご迷惑だとは思うのですけれど…暫くの間、お世話になっても宜しいでしょうか? あ、あの…その。何でもします…!」 とは言っても、出来るのは物を修復したり、絵を描いたり、掃除・洗濯・家事くらいのものです。 お金を稼ぐことも、人の為になることも 何一つ出来はしません。 『生活能力も運動神経も皆無』とは、 様々な人に言われてきました。 不名誉ではありますが、事実です。 「…すみません…図々しく…」 情けない気持ちで、手元を見下ろしました。 女性にしては背が高く 男性にしては繊細な面持ちのクロス様の表情には 侮蔑も嘲笑も見受けられないように思えます。 だからこんな風に、甘えたことを口走ってしまうのでしょうか。
腰掛けた長椅子のように 大切にされながら役目を全うする在り方が 酷く羨ましく、眩しく思えました。 |
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(微笑み)
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クロス(cazf9731) 2010-07-01(木) 08:33 |
>有明殿 初めまして。(にこり) お疲れのように思えますが、何処かお身体の具合でも……?(心配そうに首を傾げ) ……当教会はどなたでもお越し頂けるよう、常に開け放っているのですよ。不法侵入、などと言う事はございませんので、お気になさらずに。
(微笑み)構う事はありません。出入りする者も少なく、建物ががらんとしていた所です。 空いている部屋を、好きにお使いなさい。……とは言っても、家具もほとんどない、質素な部屋ばかりですが(苦笑) 貴女様の『在るべき場所』に巡り会えるまで――此処が一時の住まいとなりますよう。 (少し考え) ふむ。替えの服は、修道着くらいしかありませんね……。 |
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喜
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有明(cazd2808) 2010-07-03(土) 02:46 |
「か、体は、大丈夫です!健康だけが取り柄です!!」 よく分らない主張をしつつ、体を休める場所が出来たことに、素直に喜びました。 その上着替えまで…。
「ありがとうございます」
質素とクロス様は仰いましたが 薬品にまみれ、兄弟子達と雑魚寝をするのが当たり前だった私には 部屋を丸々一つ占有することは夢のような話でした。
そういえば、修道着とはどんなものなのでしょう。 神聖な方々しか、着られないもの…ではないのでしょうか。 恐れ多さを感じつつ ボロキレのような自分の格好を見直して 私は再び途方に暮れました。 |
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(窓の外は星空になっていた)
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クロス(cazf9731) 2010-07-05(月) 13:22 |
>有明殿 健康が取り柄、ですか。それは実によい事だ。(微笑み)
……どういたしまして。そう喜んで頂けるなら幸いですよ。 食堂や浴場などは、共同のものが一つあるのみでございますし、何かと不便もありますでしょうが……。
(黒を基調としたスカートのシスター服と、白を基調とした男性用の修道服を見せ) 修道着は……女性用のものと男性用のもの、二種類がございますね。有明殿は女性ですから、こちら(シスター服を渡し)になるでしょう。 あ、スカートがお嫌でしたら、男性用のものを使って頂いても構いませんよ。それはご自由に。(フリーダム)
(ふと窓の外に目をやり、日が落ちるのを確認する) おや……こんなに時が過ぎてしまったようだ。 今は壱番世界で言う所の、「七夕」と呼ばれる季節のようですね。 ……囁かながら、催し事を用意させて頂きました。有明殿も、楽しんでいかれると良いでしょう。(にこり) |
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(ひたすら恐縮&赤面)
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有明(cazd2808) 2010-07-06(火) 23:17 |
「あ、あの、それでは黒いシスターの服の方を…」
商売柄、汚れの目立つ色の服は あまり着た事がありません。 そのせいか、明るい色の服を着ることは 何となく気恥ずかしくもあり 似合わない気もしていました。
シスターの服をお借りして 早速空き部屋の一室で着替えをしながら 窓から見える夜空に気付きました。 七夕。 昔聞いた物語を思い起こしました。 この日は何故か、雨か曇天であることが多いのです。 空の恋人(夫婦?)達は 今年は果たして甘い時を共に過ごせるのでしょうか。
優しいカササギが、今宵、二人の為に橋を架けられますように。
願い事を書いた短冊(の代わりの和紙)と は別に。 持っていたいびつな形の和紙をかき集め 鳥の形に沢山ちぎってみました。 大小整わない、みっともない鳥たちでしたが。
水嵩の増した天の川すら、渡っていける鳥たちがいれば。 |