オープニング

「謎の妖しい宗教団体の大黒ミサへようこそ」
 皮肉たっぷりに告げたのは、この街区を縄張りにする名探偵事務所
 ――の、おこぼれを貰う形で、ほそぼそと生きているモウメイ探偵事務所、所長のモウ・マンタイ。
 英国紳士を気取るように帽子を取ると、悲しいかな、頭上にいただくべき森林はストレスという酸性雨に晒された結果を無惨に湛え、彼のくたびれた容姿は年相応の人生哲学の代わりに諦観ともいうべき雰囲気を醸していた。
 話相手であるメイ・ウェンテイ探偵は、モウの話をあまり聞いてはいない。
「ディアスポラ現象の手伝いと頼まれていたが、今回は厄介だぜ。俺は潜入捜査を行ってくる。俺が成功したら成功報酬、ロストナンバーが成功したら協力報酬をいただく事になっている」
 ――なぁに、ロストナンバー達が来る前に片付けてやるよ。
 モウは皮肉気に嗤うと、彼は片手をあげて地下への扉に手をかけ、メイの目前で地下への第一歩を踏み外し、階段を転げ落ちていった。

 ……のが、二時間ほど前。

 
 地下墓地は頭が割れそうなほどの大音量で満たされていた。
 広大な地下区画に、揃いの黒服を着た信者の群が思い思いに咆哮をあげている。
 前方中央、檀上に十字に磔されているのは探偵モウ・マンタイ。
 目に布を巻かれ、手足を十字架に縛り付けられており、猿轡に呼吸を阻害されて、首を左右に振っている。
 すぐ傍では、儀式の主催者らしき、黒いフードの男が大袈裟なポーズで嘆き悲しんでいた。
「おおお、信者諸君! 吾輩は非常に悲しい! 我々の魔神に祈る崇高にして邪悪な儀式に侵入者が現れたのだ。これは善なる神の陰謀か!? ならばこやつは神の尖兵ということか!?」
 呼びかけられた方、――優に二百人ほどもいる信者の集団は一斉に怨嗟の声をあげる。
 その声に満足したか、主催者はさらに大声を張り上げた。

「ならば信者諸君、我々はこの姑息で卑劣な神の手先を、どうすればいい!?」
『殺せ!』
「どうすればいい!!」
『殺せー!!!』
「どぉすればいいー!!!!」
『コ・ロ・セー!!!!!!!!』

 ふははははははは。
 くくくく
 ふひゃはははは!!!!

 地下墓地内に信者集団の笑い声が鳴り響き、出来の悪い音叉のように共鳴する。
「我らが魔神よ。魔界の神よ! 今宵、第666夜の黒ミサにおいて、13番目の生贄を捧げよう。……さあ、顕現し給へ! 我らが煉獄の皇太子よ!!」

 主催者の合図と共に、モウの磔られた十字架からたっぷりの羽毛が出現する。
 柔らかな感触がモウの脇腹、足裏などをたっぷりと撫でまわした。
 猿轡をはめられているため、声をあげる事はできないが、モウの体はひっきりなしに痙攣を続け、大きくびくんびくんと数度跳ねると、二度と動かなくなった。


 世界図書館の依頼を受けたロストナンバーが地下墓所の扉をあけたのを見止め、黒いフードに身をまとった信者が一人、近づいてくる。
 フードを僅かにめくり瞳を見せたのはモウ探偵の相棒、メイ=ウェンティ探偵。
「モウは『死ぬ時は笑って死にたい』と言ってたから、きっと本望ネ」
 けらけらと屈託なく笑ってみせる。
「ロストナンバー達、ちょっと遅かったネ。ついさっき、依頼人はモウ・メイ探偵事務所じゃなくて、メイ探偵事務所になったヨ。書類、めんどくさいから書いておいてネ」
 メイが名刺の事務所名に二重線を引いた。
 その瞬間――。
 檀上中央。
 モウの死体が磔られたままの十字架から、光が放たれる。
 よく見れば、十字架ではなく、そのすぐ前に光源無き光球が出現していた。

「おおお。おおお! 我らが、我らが新しき主に祝福を捧げよ!」
 信者が一斉にざわめく。
 叫ぶ。
 吼える。



「私、何度かロストナンバーの回収に協力したケド、ここまで派手な登場は初めてネ。きっといい茶飲み話になるヨ。モウは冥土の土産を持っていき損ねたネ。……ところでロストナンバー達。お腹すいてナイ? 私、今から帰るケド、今から出てくる新しいロストナンバーの歓迎も兼ねて、ゴハン奢りに来てヨ」


 ミ☆ ミ★ ミ☆ ミ★ ミ☆ ミ★ ミ☆ ミ★ ミ☆ ミ★

「おまえも全自動お茶汲み人形にしてやろうかー」
 物騒な内容とは対照的に、世界司書エミリエ・ミィの口調は楽しそうだった。
 両の拳を握ってから親指、人差し指、小指を立てた状態で、人差し指を天に向けて突き出している。
 悪魔崇拝のサインの意があるとされているが、もっぱらポーズに過ぎない。
 エミリエ的には「キツネさんの指マーク」との事だ。
「幸せは歩いてこないんだよ。だから、自分で努力するんだよー。でも、神様とか悪魔とか、そういう力を使ってらくーに幸せになろうという人はどこにでもいまーす。インヤンガイは霊子技術を、科学技術の中核にしちゃってるから、そういうオカルトの分野に手を出す人もわりと多くて、ヘンな事件とか起こしちゃってます。今回の舞台はそんなところなんだって。黒ミサが行われている地下墓地で、ディアスポラ現象が起きて、ロストナンバーの人が飛ばされてきます」

 だから、そのロストナンバーさんを保護するのが今回の目的なんだよと、エミリエは導きの書を閉じた。
「でも、今回。どんなロストナンバーさんが飛ばされて来るかっていうのは、導きの書に出てこないから、ぜんぜんわからないんだよ。あ。キミのディアスポラ現象を読んだ時、こんな感じだったかも」
 エミリエは真正面にいたロストナンバーを指さして、にこっと笑った。
「そういう時って大変なんだよ。だから早く行ってあげてね。見失わないうちに!」

品目シナリオ 管理番号919
クリエイター近江(wrbx5113)
クリエイターコメントちょっと実験的なシナリオをやってみたいと思います。
プレイングの基本は「劇的に出現し、大勢の悪魔信者に魔神や悪魔と称えられるロストナンバーをどうやって回収するか」となります。
もちろん、信者達は自分達を幸せに導く悪魔様をやっとの思いで手にいれた形になりますので、必死に抵抗してくるでしょう。

で。
実験部分です。
「今までノベルに参加したことないよー」な御新規様キャラ(notプレイヤー)のアナタ。
ここに飛ばされて来ませんか?
条件は「過去に参加したシナリオ(ノベル)がないキャラ」です。
飛ばされたばかりのロストナンバーは、
・トラベルギアは持ってません
・ロストナンバーからチケットを受け取るまで、言語による意思疎通ができません
・世界図書館ってナニよ?な状態
であることに注意してください。


[諸注意]
・【【【ネタです】】】美男美女等の演出には向きません。
・実験要素については近江なりに全力で頑張りますが、どう転ぶか予測がつきませんので、予めご了承の上、御参加ください
・でもってその性質上、近江が勝手にキャラを動かす要素が多くなります。こちらもご了承ください。

[Q&A]
Q1:「で、全員、既存のロストナンバーになったらどうすんの」
A1:その時はNPCが飛ばされてきます。
Q2:「で、全員、新規のロストナンバーになったらどうすんの」
A2:「いきなり飛ばされてきた四人が自分達でどうにかしよう」になります。四人中の三人が新規の人とかの状況でも面白そうです。
Q3:そんな特殊な状態になるの?
A3:たぶんならないですが、参加者様が確定した後、参加者様のキャクターシートから「このキャラクターの参加したノベルを読む」を見た時、四名様全員、ノベルがなかったらQ2の(あるいは全員、ノベルがあったらQ1の)状態になります。
Q4:既存のキャラクターの参加制限は?
A4:近江の無茶な実験に参加する勇気だけです
Q5:参加したシナリオはないけど、既存キャラ扱いはできる?
A5:すみません『既存キャラとしての参加』はご遠慮ください。ここでいうシナリオは通常、ソロ、パーティ、イラスト付SS、ベータを含みます。掲示板で発言しちゃったとかは気にしません。
Q6:新規のロストナンバーを投入した際、その後の制約はある?
A6:覚醒直後の経緯がこうだった、としてくれたら近江は嬉しいですが、強制はしません。
Q7:なんとなく雰囲気が気にな……
A7:実在の団体等との関係は、一切ございません(きりっ

参加者
リーリス・キャロン(chse2070)ツーリスト その他 11歳 人喰い(吸精鬼)*/魔術師の卵
間下 譲二(cphs1827)コンダクター 男 45歳 チンピラ
伊原(cvfz5703)ツーリスト 男 24歳 箪笥の付喪神
ハインツ・ヴァルプルギス(chem9187)ツーリスト 男 23歳 北の塔の主・魔女

ノベル

「ええと、お仕事の相棒が……その、おじちゃん?」
「ガキぃ!? ケッ、このジョー様に子守をさせるたぁ世界図書館もヤキがマワったかぁ!?」
 群集がひしめく地下墓地のその片隅で、黒いフードをめくりあげたロストナンバーはお互いの顔を見合わせて、それぞれに複雑そうな顔をする。
 ひとりは金髪の少女。
 アリスを彷彿とさせる純真無垢そうな顔立ちだが、何故だろうか、紅い瞳孔の色が禍々しさを感じさせる。
 もうひとりは中年の男。
 だらしなくまとめられたリーゼントに、酒焼けした顔。目元のだらしなさと相手を小ばかにした表情が、いわく、チンピラという部類の人間であることを物語っている。
 少女の名はリーリス。
 チンピラの名は間下譲二。
 世界図書館に依頼を受けたのがお互い二人だけである事を知り、双方、それぞれに頭を抱えた。

 先に立ち直ったのは譲二の方である。
 まぁ、考えようによっちゃこんなガキを出し抜く……なんてなァ、チョレぇよな。などとリーリスの頭越しに壇上を眺めた。
 そうそう、視野を広く持てば、むしろ好都合じゃねぇか?と、譲二は自らの計画を思い返す。
 世界司書の話によると、ここにはロストナンバーが放逐されてくるらしい。
 そしてそれが本当であるならば、そいつは右も左も分からない世界にいきなり放り出されるのだ。
 そんな不安を抱えた相手である。
 心の隙間につけいって、あわよくば舎弟にできるかも知れない。
 そして行く行くは0世界にジョー様御殿を設立し、毎日が酒池肉林の生活を送れるかも知れないのだ。
 恩義を着せただけでそこまで忠実に慕ってくれる舎弟になると信じて疑わず、ひとしきりニヤけた譲二は、黒いフードを被りなおし「やいガキ、ここを動くんじゃねぇぞ」とリーリスに告げると、黒服の群れの中へと分け入っていった。



 かくて。
 信者達が妖しげな儀式をはじめた時も、探偵モウの処刑が行われ、ディアスポラ現象に由来する光球が壇上にあがった時も、リーリスは隅の方でちょこんと立ち尽くしていた。
 言われたから、というわけでもなく。
 悪魔に一心に祈りを捧げる集団からの感情は非常に「美味しい」ものだった。
 集団催眠状態で、絶叫と狂乱の渦に巻かれ。さらに先ほどの「殺せ」の合唱。
 そこまで狂気に取り付かれた二百人もの群集団の精気が、まずいわけがない。
 心の底から楽しんで、味わって、恍惚と共に、そこに立っていた。
 彼らの狂気は空気を漂い、彼女の皮膚から脳髄へと満足感を伝達する。
 そして、ついさきほどの事。
 壇上に光球が現れた時が最高潮だった。甘露と例えるか、極上のソースと例えるか。
 これだから止められない、と、少女は黒いフードの中で満面の笑みを浮かべる。

 徐々に光量は輝きを鈍化し、収束していった。
 壇上中空、モウの死体の正面で一気にまとまった光は中心に四角い物体を具現化すると、輝きを失い、壇上は再び松明の明かりが支配する薄暗い空間へと戻った。
 光の収束地点にあったのは。

 何というか、タンスだった。

『おお……』
『悪魔は、我々にタンスを使わされた!』
『こ、これこそ魔神からのメッセージだ!』
『タンスだ! タンスだぁー!!!』

 集団トランスに陥った上で、理解しがたいものを見た群集は、とりあえず騒いでおけばいいや的に絶叫する。
 その異様な状況のただ中で、大音量に揺り起こされ、ゆっくりと目が覚めたタンスがいた。
 そして、タンス――新たなロストナンバーの伊原は「ええと」と自問した。
 確か、自分はうつらうつらとまどろんでいた。そのはずだ。
 で、気がついたら、薄暗いところで黒いフードの集団から拝まれているらしい。
 だとすれば、この状況を理解するのは容易いことだった。

「ははぁ、――夢か」
 それ以外の結論は出てこない、というより、現実だと考える方がありえない。
 それにしても、だ。
 壇上から階下を見下ろした先では一心不乱に何かを祈っている集団である。
 どうやら自分には何かの奇跡ないしは役目を期待されているらしい。
 熱っぽい視線が伊原の抽斗(ひきだし)に、天板に、縁金具にと注がれている。
 何も無目や台輪まで眺めることもないだろうに、と考えつつ、伊原はもう一度あたりを眺め回した。
 自分に猛烈なエールが送られている。
 すがりつくようなポーズのものも、中には涙ぐんでいるものもいるらしい。
 そして、彼は思う。

 ――この人たちは、タンスに何を期待しているんだろう。

 もっとも伊原に集団の言葉は理解できないので、もしかしたらここは家具の博覧会で、自分の造りを評価されているのだろうか。
 だとすれば多少は納得できるのだが……。

 ごろり。

 伊原の中で何かが動く。
 ……わ。とびっくりした。
 人間大の何かが抽斗で横になっているらしい。
 そんなものを収納した覚えはないので、きっと夢の続きなのだろう。
 って、あれ、抽斗の底板と端板のあたりで何かぬるぬるするものが……。
 こまったなぁ。「中身」にコップか何かあっただろうか。
 さっき落ちたような気がするから、それで零れたかなぁ。
 ――まぁ、夢だからいいけど。
 ちょっと開けてみようかなぁ。

 ここまでたっぷり数分かけて思考した伊原である。
 なんとなく身動ぎし、その何かが入っているらしい一番上の抽斗をそっと押し出してみた。


 この、一連の伊原の行動は、群衆にはある程度、奇跡として映ったようだ。
 そう、信者が一心に祈り続けた現場で、突如出現した奇蹟ともいうべき光の球の中から現れたのは、要するにタンスだった。
 内情を知れば、付喪神という神、あるいは妖怪の一種が取り付いた家具であり、驚嘆に値する存在ではあるのだが、いかんせん、その付喪神である伊原はのんびりさんだった。
 信者にとってはそこで「え?」という疑問を抱いたものも少なくない。
 だが、しばらく様子を見ていると、自動でタンスが開いたのだ。
 そして、その抽斗の中から起き上がった人物は、伊原と同じような事を思い、しかし彼は声に出した。
 いわく――。
「なんだ、これは……」
 その瞬間、群集が爆音のごとき大歓声をあげた。

 ウオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!
 ワァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!

「え? え?」
 信者の腕が大きくふられ、絶叫は留まることを知らず、熱気は底無しに体感温度を上昇させていく。
 彼らの視線の先にあるのは、男性。――伊原と同時にディアスポラに見舞われ、何の拍子か伊原に収納され、今、登場――正確には抽斗から追い出された人物こそ、ハインツ・ヴァルプルギス。その人だった。
 青ざめた顔色には興奮が伝わったのか朱が差し、意匠の凝らされた眼帯をつけていない方の単眼には、死者を思わせるほど生気を感じさせない。
 だが、何よりも群集を熱狂させたのはその衣装だった。
 フリルがふんだんにあしらわれたドレスのようなクロースに、真っ赤な血がべっとりと沁みこんでいた。
 口元から多量の血がつたい、今もなお、首元の布へ赤黒い液体を含ませている。
 信者達は、禍々しいその威容にごくりと息を呑んだ。

 ――えー。血は困るなぁ。夢だからいいけど。
 と、これは伊原。

 ハインツその人は構うことなく、群集からの絶叫に酔っている。
「なるほど、世界の真理というのはこういうことか。くくくっ、覚醒してよかった! そうするとここは世界群のどこかか? なるほど、君らは私に跪き、崇め、讃え、賞賛し、奉る信奉者ということか。おお、なんか視線がキモチイイぞ……!!」
 タンスの引き出しを蹴り、空中をゆっくりと浮遊して着地する。
 意図的にふわりと服を靡かせるのも忘れない。
 もちろん、ハインツの考え通り、群集はそれにさえ恐れおののき、熱狂する。
 うんうんと大きく頷き、大きく手を振り上げた。
「!!!!!!!!」
 信者達の喝采が自分の手によるものとしり、ハインツは満足に頷く。
「何を言っているかわからないが、そんなことは些細なことだ。私のすごさを分かるとは、君達は見る目があるぞ!」

 ワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!

「……覚醒して良かった」
 首元に走るじぃぃぃぃんとした恍惚感と、背筋に走るぞくぞくとした期待感にハインツは大きく身を震わせる。
 一際大きく叫んでいる最前列の男に手を差し出し、握手をしてやると、それだけで、男は狂ったかのように大声で何かをわめきちらした。
 勢いづいたのか、その男は壇上にあがり、踊り始める。
 その様を眺め、群集の隅でリーリスがなんとも言えないような表情を浮かべていた。
「おじちゃん……。あそこで何してるんだろう」
 彼女の言葉通り、壇上で踊りだし、たった今、他の信者にとっつかまって引き摺り下ろされていく男は間下譲二だ。
 事情を把握しているはずの間下が「悪魔様ァーー!!!」と叫んでいるのはどうしてだろう、とリーリスは頭をかしげる。

 間下はと言えば、群集と共に熱狂し、教祖のありがたい説教とやらを数十分聞いた上に、光球の出現を目の当たりにして、完全に教義と儀式のノリに夢中になっていた。
 彼にとって、これだけの状況で洗脳には事足りたらしい。
 そして悪魔出現の奇蹟は、洗脳されたての脳を前後不覚なまでにブッ飛ばすに十分な刺激だった。
 事情を完璧に知っていたはずの彼ではあった。
 そして、そんな事情は最初からあまり真剣に聞いていなかった彼でもあった。
 何より、教祖に説法を説かれただけで折伏されるほど簡単な彼だった。
 そんな間下は今、まとわりつく信者をげしげしと蹴って壇上を暴れまわっている。
「あ、おい、こら。せっかく私を崇める信者諸君の規律を乱すんじゃない。ちゃんと列に戻ってから私を崇めるんだ」
 ハインツの言葉も間下には通じない。だが、彼は意味のわからないハインツの言葉を賞賛と取ったのだろうか。
「ハヒぃぃー! 男、間下譲二! 悪魔様のためにぃ、この身を捧げたてまつられてちぇけらなうであります!! まずはこの神の尖兵を死体とは言え、御前にご覧いただきござそうろうにはまっこと遺憾の至りにごじゃりましゅればぁぁー!!」
 間下の暴走は止まらない。
 磔となったモウの十字架を蹴り倒し、その死体を投げ飛ばす。
 そのまま息も荒々しくハインツの前に跪くと、恭しくチケットを差し出した。
「……なんだ、これ」
 手を伸ばし、ハインツはそのチケットを受け取る。
 途端に。

「「「悪魔様ぁぁぁー!!!!」」」
「「「大魔王閣下ぁぁぁー!!!」」」
「「「血に塗れた伝説の破壊神様ぁぁぁ!!!」」」

「……おお。言葉がわかる。なんだ、このチケットは」
「はひぃ! 世界図書館からアナタ様への貢物でござれ候故ー!」
「セカイトショカン? 何だ、それは」
「ははぁぁー!!! ワタクシメは間下と申す、悪魔さまの第一の家来ことロストナンバーにてござりましぃ。悪魔様を聖地へお連れしたくござそうろうー! 世界図書館とは大魔王リベル閣下が統べる魔の聖地!」
「えー。大魔王いるの? 私が一番じゃないのか。それは嫌だなー」
 壇上で土下座する間下、タンスに腰掛けて群集の視線と声援に身を任せつつ恍惚の表情を浮かべるハインツ、伊原はまだ「長い夢だなー」とか「このひとたち、しゃべれるんだー。すごいなー」とか考えている。
 間下を制しようとする信者まで壇上に次々と上り始め、ハインツは服の裾を引っ張られ始める。
 何のことはない、スターに遭遇して暴走をはじめる群集心理そのものだった。

 リーリスがうーんと可愛い声で唸る。
 このまま『食事』を続けるつもりだったが、収集がつかないかも知れない。
 それに、時間がかかりすぎると、ちょっと買い食いでもして帰ろうという計画もズレる。
 結局、リーリスは自分が動くしかないかなぁ、と首をかしげた。
 意を決すれば行動は早い方がいい。
「ちょっと通るね?」
 小さな少女は目の前の信者に声をかける。
 直後。

 とん、――っと。

 リーリスは右足で地面を蹴って飛び上がり、今度は左足で近くにいた信者の頭を蹴り、空中へと躍り上がる。
 その調子のまま、飛び石の要領で数人の頭を踏み台に壇上まで飛んでいくと、壇上中央にいた頭目らしき男を最後の一歩代わりに蹴り倒した。
 その反動で再度、空中に跳ね上がり、彼女は空中で、ぴたり、と静止する。
 そして、かわいくぺこりと一礼。
「こんにちは、おじちゃんたち? このイカレた世界へようこそ」
 ハインツに向かって、にっこりと微笑みかける。
「君は? コレの仲間か?」
 コレと呼ばれた間下は未だに土下座を続けている。
 勝手に壇上にあがった咎に、今にも信者から引きずりおろされようとしていた。
 根性でこらえているようだが、十数人の信者の手により壇上袖へと連れ出される。
「仲間なら止めたほうがいいんじゃないか? 捕まえてたヤツ、なんか「殺せ」とか言ってたぞ」
「それはそれとして」
 リーリスはにっこりと微笑む。
 ハインツの方は胡散臭げに見つめている。
 伊原は伊原で「あ、かわいい女の子だなー」と視線を送っていた。タンスの目がどこかわからないが、きっと節模様のどれかひとつ。たぶん。

「ここはインヤンガイって言ってね、この人たちは悪魔崇拝者の人殺しなの」
「ふぅん」
 ハインツは辺りを見回す。
 もちろん、自分に向けられる尊敬と畏怖の視線は筆舌に尽くしがたい快感を与えてくれる。
 さきほど、間下に渡されたチケットの効果で、やはり賛美と畏敬に満ちた言葉と態度であると知った今、何憚る事なく、その狂信ぶりを味わう事が出来た。
 ハインツが手をあげるだけで、立つだけで、何かしらしゃべるだけで、一斉に「おおおー!!!」と歓声があがる。
 ――非常に、楽しい。

 信者達と遊び始めたハインツの眼前に移動し、無理矢理視線をあわせる。
 妖しく輝く珠玉の瞳に、ハインツは「ほう」と興味をそそられたようだ。
「おじちゃんたちはディアスポラって現象に巻き込まれて、世界を超えちゃったの。だから、この世界の人たち誰ともお話できなかったでしょ? そういう人を救済して、元の世界に戻る手助けしますっていうのが、私たち世界図書館のロストナンバーなの」
「ああ、じゃあ、いらないや。私、ここで悪魔様やるから」
 あまりの即答ぷりにリーリスは絶句し、しばらくしてから薄く微笑んだ。
 ハインツがひらひらと手をふっている様もなかなか面白い。
 と、いうより、覚醒直後にも関わらず不安がっていないロストナンバーは珍しい。
「あのね、世界には自浄作用って言うのがあって~、おじちゃんたちが世界図書館でパスホルダーを受け取らないと、2年くらいで消滅するよ? チケットでお話ができるのも、何日ももたないよ? パスホルダー貰えばみんなとお話も出来るようになってお得だよ? でもねぇ、ここで後2年誰とも話さず魔王をするぜ! って言うなら、このままこの人たちの仲間になってもいいんじゃないかなぁ……。多分討伐されるけど?」
「討伐?」
 ハインツは、すかさず立ち上がる。
 おおお、と声をあげる観衆に手をあげてアピールするのも忘れない。でもって。
 ――あ、タンスの上に立つなんて非常識な人だなー、という伊原の声は聞こえない。
「君、私と近いものを感じるぞ」
「そうかな?」
 ハインツの方から、握手を求めてきた。
 これ幸いと近寄ったリーリスはその手を握り締め、にっこりと微笑む。
 微笑むついでに、吸精させていただこうかと意識を凝らすが、雲にストローを挿して吸い上げているかのように、うまく吸うことができない。
 え? どうして? とハインツの顔を見上げると、彼は穏やかに笑った。
「お嬢ちゃん、私の精気は上手く吸えないだろう? 私は人間のように生きてはいないからな」
 だから、私を君の力で討伐するのは無理じゃないかな。
 そういった直後、ハインツの意識は思いっきり混濁し、思いっきり吐血する。
 リーリス、二度目の驚愕。
「ええと、おじちゃんの言った通り、ほとんどゴハン食べられなかったから、ほんとにちょっとのちょっとしか貰えなかったのに、どうして弱ってるの?」
「あ! いいのいいの! これ、私の体質だから。ほんとほんと、吐血体質。君の討伐とか能力とか関係な……げふっ」
 言い終わる前に再び口元から血が流れ、その血が衣装を赤く染めはじめた。
 どうやら登場シーンから血に塗れていたのは、自身の吐血の結果らしい。

「おじちゃん。私がいいお医者さん紹介したげるよ?」
「いや、いい! いらない! 病弱なんじゃなくて、体質だから! あ、ほら、サバ食べたらジンマシン出てくる人いるだろう? あれと同じ。私の場合は気が向いたら吐血するんだ!」
 ぶんぶんと首を振った挙句、けふけふと残りの血も吹き出してしまう。

 怒ったのは伊原。
 タンスについた血の染みを取るのは非常に困難である。
 衣服と違って大根おろしで洗濯するわけにもいかない。
 血の一滴一滴が染み付いたら、それは永遠に何百年と続く模様になってしまう。
 自分の上に土足で立ち、さらには吐血まで行ったハインツを睨みつけ。
 ただ、タンスの状態では目がないので睨んでも分からないよなぁ、と思い直し。
 ついでに、まぁ、夢だし、と落ち着く事にした。
 それにこの人達は喋れるんだなー、すごいなー。何て言ってるかわかんないなぁ。
 これが現実だったら、足の小指をぶつけるよう呪う方向で制裁を加える所だ。
 でも、血糊の感触は気持ち悪いなー、と顔をしかめた。顔はないけど。



 五分ほど話し込み、結果として消滅するよりはセカイトショカンに赴く事となる。
「話は分かった」と再度、ハインツがリーリスへ握手を求めた。
 その横で信者達が蠢く。
 あちらはあちらで何やら重大な儀式をすすめていたらしい。
 意識的に耳にいれないよう頑張ってはいたが、やはり反逆者の処刑とか、調子に乗りすぎたとか、そういう物騒な単語が漏れ聞こえてきていた。
 モウの十字架に並ぶように、もうひとつの十字架が立ち、縛り上げられているのはさっきからちょいちょい姿が見えないな、と思っていた間下譲二。
 ハインツはとりあえず彼を無視することに決める。
 リーリスの方では助けた方がいいのかなぁと思っているようで、ちらちらと彼の方に視線を送っていた。
「それで、どうすればいいのかな?」
「あのね。『ここ』に着て」
 ここ、と言いつつリーリスの指がハインツの眉間にちょんと当てられる。
 途端、ハインツの脳裏にロストレイル号までの道のりが「記憶」として浮かび上がった。
「便利な魔法だな。どうやるんだ?」
「魔法とはちょっと違うから、やり方の説明はよくわかんない。あ、もうこんな時間になっちゃった。あのね、私、屋台巡りがしたいの。そこのおじちゃん助けたら、自分でロストレイルに乗ってくれる?」
 とん、っとリーリスはタンスを蹴って飛び上がる。
 ――この子も乱暴だなぁ。
 と、これは伊原。
 非難がましい視線を向けようとしたが、すでにリーリスの姿は闇へ溶けて消えていた。


 つまり。
「丸投げされた」
 事態を一言でまとめるとそうなる。
 どうしていいものか、とハインツは頭を抑えた。
 目の前には自分を崇め奉る群集、足元にはなんかいい感じのタンス。
 隣には自分への生贄らしき中年のチンピラ。

 説明を受けた限りでは、このままだと二年程で消滅してしまうらしい。
「嫌だー。私はここにいて偉くなるんだー」
 どこにともなく叫んでみるが返事は帰ってこない。
 とりあえず一年と十一ヶ月と三十日だけここにいて、最後の日にセカイトショカンに行くとかダメかなぁ、と呟いてみる。
 磔にされた間下は何やらわめくだけで答えてくれない。
「うーん、私はどうしたらいいんだろう。……このタンス、答えてくれないかなぁ」
「○※■~☆◆」
「うわ、タンスが喋った!?」
 驚いてタンスから降りたハインツは、自分の血糊に足を滑らせて前のめりにつめり、タンスのカドに額を思い切りぶつける。
 額にみしっと、なんともいえない鈍痛が走り、けぷっと今日何度目かの血を吐いた。

 何とかタンスに手をかけ、起き上がろうとする。
「血で濡れた手で触らないで欲しいな」
「な、なんだ。タンスが喋ったぞ!?」
 ハインツの手に持ったチケットが伊原に触れ、効果が発動したとは露知らず、ハインツはしげしげとタンスを見つめる。
 何となく抽斗を開けてみたりして。
「あ、私、この中にいたのか。うわ、すまんな。血がべっとりと」
「え……、やっぱり。血は困るなぁ。これが夢じゃなかったらすっごく怒ってるところだよ。もう私のカドに足の小指ががんがん当てるくらい。週九回のペースで」
「……夢? いやいやいや、のんびりした喋り方してるけど、随分とえげつない事いうタンスだな」


「うおおおおー。てめぇら、離せ。離しやがれー!」
 ハインツと伊原が何というか未知との遭遇を果たしている最中、間下の蛮声が洞窟に反響した。
 やれやれと振り返る。
「おーい、うるさいぞ。間下とやらー」
「離せー! 俺様を誰だと思っていやがる! 恐れ多くもジョーこと、間下譲二様だぞ、アアァ!? おい、諭吉、諭吉はどこだぁ!」
 自身のセクタン、諭吉の名前を呼ぶが現れない。
 そういえば、悪魔を捕獲して舎弟にするぜ作戦に反対したのでロストレイルに置いてきてしまった。
 相変わらず伸びた声でハインツが彼を呼ぶ。
「間下とやらー」
「なんだこら、てめぇ。アァ!? 何呼び捨ててんだ、ケンカ売ってんのか、コラ!?」
「なんだ……って、いや、崇拝対象の悪魔様だけどさー。ほら、土下座してもいいんだぞ」
「悪魔だか、ああ熊? だか知らネェけど、おろしやがれ。ヒデェ目にあわすぞ、おお!?」
「わ、わかったよう。ちぇ、さっきまであんなに崇めてたくせにさー」
 ハインツが空中で印を切ると、間下の縄がほどけ、地面に落ちる。
 彼は痛でっと尻から落ちたらしく、懸命に腰のあたりをさすり始めた。
 その間下の前に立ち、ハインツは思い切り上から目線を下ろす。
「あのさ、私、ロストレイルまで行かなきゃいけないんだけどさ。疲れたから乗り物とか用意してくれ」
「アァ!? テメェ、悪魔のクセにチョーシこいてんじゃネェぞ。カネか金目のモンよこせや、こら!?」
「うーん。あ、じゃあこのタンスあげるよ」
 ――売られたことはあるけど、貰われるのは初めてだなー。
 ――いいご主人様だといいけど、この人だとなんとなく期待できないなー。
 タンスこと伊原はのんびりと自分の行く末を見守っている。
「おお!? 待てやコラ!? こんなクソ重てェもん持ってロストレイルまで戻れとか、おい、冗談にも程があンだろが、シメんぞ、オラ!?」

「と、言う訳で、下僕諸君!」
 間下を無視して、ハインツは信者の集団に腕を振る。
 相変わらず「おおお!」と応じる集団の声はテンションが高い。
「私はこの男を道案内に、新たな魔界へ赴くことになった。下僕の諸君、私は必ず帰ってくるから待っているように!」

 ざわ……。
 ざわざわざわ……。
『悪魔様が……?』
『せっかくご降臨くださった悪魔様が……?』
『次の地へ赴かれる?』
 ざわ……。
『そんなバカな』
 ざわ……。ざわ……。

「あ、殺気だってるねぇ」
 伊原はのんびりと声を出す。
 本人、もとい本タンスはこの戸惑いの対象ではないからか、あるいは天性の性格なのか。
 信者の集団に取り囲まれ、掴まれ、引きずられ、間下とハインツが絶叫をあげている様を、彼はずっとほのぼのと眺めているのだった。
 あえて言うなれば。
「私も随分とハッキリした夢を見るようになったなぁ」という感覚で。
 目の前でハインツが持ち上げられてわっしょいわっしょいと運ばれているとか、生贄だーと言いつつ間下が運ばれているとか。
 仲間なのかどうかよくわからないけど、この邪教集団よりはなんとなくあっちの二人やさっき出て行った女の子の方が仲間に近いと思う。
 ここは助けるべきだ、と伊原は考える。
 ――まぁ、自分がタンスでなかったら、なのだけど。
 そういうわけで、さっきの女の子が戻ってこないかなぁと、そのタンスはのんびり鎮座していた。



「……りーりす、ちゃんとロストレイルに着てってゆったのにー」
「た……、たしゅかりましたぁ~」と力なく応じたのは間下。
 ぷんすか怒るリーリスの眼前では襤褸切れのようになった間下とハインツがへたりこみ、そして背後では数百の信者集団がただ立っている。
 信者らは一様にリーリスの精神感応を受けたため、一時的に意思を奪われたアンドロイドのような存在となっていた。
 集団に対し、精神感応を行う事はリーリスにとっても多少は疲れる事だったようで、彼女は今、タンスの上に腰を下ろしている。
 ――タンスは座るものじゃないよー。
 と伊原の不満は、まぁ子供だしという理由で伊原自身の中で寛恕された。
 間下とハインツは信者達に相当揉まれたようで、ぐったりと座り込んでいる。

「私、お金持ってないから、間下のおじちゃんに貰おうと思って戻ってきたんだけど……」
 事情を聞いた間下はセクタンの諭吉さえいれば、と言い訳をしていたが、インヤンガイの通貨を持っていない事に変わりはないらしい。
 伊原はもちろん、ハインツもインヤンガイの通貨は持っていない。
「うーん。仕方ないよね。じゃあ、いいよ。私、屋台で誰かにおねだりする。それじゃ、ロストレイルの駅で待ち合わせしようねー」
 今度はおじちゃんよりもう少し頼りになる人を探さないとなぁ、と呟き、ばいばいと手を振って、リーリスはロストレイルと反対側、賑やかになっている路地裏へと走っていった。


 残った二人とタンスが一棹、ロストレイルの駅へと向かう。
「なぁ……。間下ぁ」
「あァん……?」
「セカイトショカン、行かないとダメかなぁ」
「っせェ。消滅したくなかったら来やがれってんだ」
「あああ、ここで悪魔様になりたかったなー……けほっ」
 道端に赤い液体を吐き、タンスに腕をかけると、ようやくハインツが立ち上がった。
 腕を預けているタンスにジト目で睨みつける。
 重いから寄りかかンじゃねェ、とはタンスをかつぐ間下の抗議。
「ええと、タンス君。――伊原くんだっけ」
「あ。よろしくー」
 喋るタンスにようやく慣れてきたか、のんびりとした返答にも驚かず、ぺちぺちと天板を叩く。
「私達が彼らにやられている間、フツーのタンスのフリしてくれたなぁ!?」
「ごめんねぇ、私は箪笥だからなぁ。喧嘩は苦手なんだよ。あ、それとね」
 それとね、の後の「危ないよ」を聞かずにハインツはベンベンと板を平手で叩く。
「知ってるか? あいつら、わりと容赦なく引っつかんでくれるんだぞ。爪とかあたって痛いんだぞ」
 ええい、と蹴飛ばそうとして、タンスのカドに足の小指をぶつける形となり。
 つま先から全身をかけめぐった激痛の波に、胃の腑から口へ血液を逆流させると「うああああぁぁぁぁ」と地面を転げまわるのだった。

クリエイターコメントいらっしゃいませ、0世界!
このたびは近江の無茶企画に乗っていただきありがとうございました。
エエト、デスネ。
そういえば「参加ノベルはあるけど、まだ納品されてないのー」な状態があることを忘れていました。スミマセン。リーリス様。

ともかく。そんな近江のマヌケも乗り越えて。プレイング、楽しかったです!
こんなお話になってみましたが、いかがでしょうか。ご満足いただけましたら幸いです。
……あれ? ロストレイルに乗って華麗に旅立つどころか、
駅に向かって歩いている間にお話が終わってしまいました! びっくりです。

>リーリス様
ってコトで、お迎え役として描写させていただきました。スンマセン(ぺこぺこ
何かに熱狂し、しかも黒ミサという負の集団の精気はさぞかし美味しいんじゃないかなーと思いました。
ぜひぜひ、またよろしくお願いします(ぺこり)

>間下様
「そー来たか!」と楽しませていただきました。
素晴らしいキャラです。近江的大絶賛。できる限りにてんやわんやと書かせていただきました。
再度のお越しをお待ちしております。また遊んでください。ぜひぜひ!

>伊原様
たんすー!?
まさかロストレの描写のためにタンスの勉強をすることになろうとは思いませんでした。おかげでタンスに詳しくなれました。
人化可能とのことですが、プレイングや性格から、ずっとタンスの方が面白いんじゃないか!?と
結局、ずっとタンスのままでしたが……。
夢ではないと悟った後、血糊を落とすのは大変だったことと思います(よよよ
そのあたりも、いつか書かせてもらえたら嬉しいですよー!

>ハインツ様
0世界へようこそいらっしゃいました。
覚醒したロストナンバーの保護は世界図書館の日常業務のひとつのようですが、、
覚醒した本人が大騒ぎの中心になるのは初めてじゃないでしょうか?(と自画自賛)
いろいろいじり甲斐に溢れた方で、近江、そういう方をいじり倒すのが大好きです。
さらに近江的にとてもやりやすいプレイング/スタンスでした。今後ともよろしくお願いいたします。
コレにコリず、また書かせてください!
公開日時2010-09-29(水) 19:00

 

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