ナラゴニアからの賓客、《人狼公》リオードルにターミナルの街を案内することになりました。【書き込みは終了しました。ご参加、ありがとうございました】

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ゲームセンター【メン☆タピ】 (25)   彩音茶房『エル・エウレカ』 (31)   クリスタル・パレス (21)   無限のコロッセオ (15)   【案内場所推薦スレッド】 (17)  

 

[0] 使用方法など
事務局 2012-11-22(木) 20:07
<オープニング>

 ロストレイル6号がホームに滑り込んでくる。
 「0世界大祭」のために、ロストレイルの何台かがナラゴニアとターミナルを行き来していた。
 6号の一等客車から、長身の偉丈夫が降り立つのを、プラットフォームでアリッサとレディ・カリスが迎える。

「ようこそ、ターミナルへ。お待ちしていました、リオードル卿」

 アリッサが優雅にコーテシーを見せると、巨躯の紳士――《人狼公》リオードルは、にやりと笑って見せる。口の端から牙がのぞいた。
 リオードルはナラゴニア暫定政府の指導者のひとり。ターミナルの観光をしたいとの申し出を断る理由はなかった。この男はナラゴニアの武闘派層に支持が厚い。図書館と良好な関係をつくることができれば、ナラゴニアの治安は安定するだろう。

「まず公邸へご案内します。それから――」
「俺はこの街を見たいと言ったんだ」
 レディ・カリスの言葉を遮って、リオードルは言った。
 レディ・カリスの片眉がぴん、と跳ねる。リオードルは仕立ての良いフロックコートをひっかけてはいるが、首元のクラバットもゆるいし、帽子もかぶっていなかった。そして、予想外だったことに、お供を誰も連れていないのだ。
「おい、おまえたち」
 リオードルは、プラットフォームに集まっていたロストナンバーたちに直接声をかけた。
「街を案内してくれないか」
 そして大股に歩きだす。

「リオードル卿」
 アリッサが追いかけようとするのへ、ふと立ち止まると、リオードルはアリッサになにごとかを囁く。それからしばし、ふたりは言葉をかわした。
「一応伝えておくぜ」
 そう言い残して再び歩き出す。
「ちょ、ちょっと、リオードル卿……っ!」
 《人狼公》の広い背中に声をかけたが、ひらひらと手を振られただけだった。

<ご案内>
ナラゴニアからの賓客、《人狼公》リオードルにターミナルの街を案内する、という趣旨のイベント掲示板です。場所ごとにスレッドを作成しますので、ロールプレイをお楽しみ下さい。どなたでも参加可能です。

まずは、11月24日いっぱいまでの間、リオードルを案内すべき場所の推薦を受け付けます。
リオードルは、「推薦の多かった場所」もしくは「特に興味をひかれた場所」から、3~5か所を回ります。

→4つの訪問先を決定し、スレッドの運営を開始しました(11/25)。

掲示板自体は12月2日まで運営されます。

※この掲示板での新スレッドの作成はご遠慮ください。

スレッド先頭/ スレッド末尾

 

[21] ゲームセンター【メン☆タピ】
アリッサ・ベイフルック(cczt6339) 2012-11-25(日) 13:06
 人狼公リオードルが立ち寄ったのは『ゲームセンター【メン☆タピ】』。

 魔神メン・タピがつくりあげた遊戯施設であるが、いろいろあって今は幸せの魔女(cyxm2318)が経営している場所だ。
レトロなものから最新型まで、さまざまなゲーム機が置かれている。
 騒がしい空間をリオードルは胡乱そうに眺めた。

「で、ここは何が面白いんだ。なにか見せてくれるのか? 俺はチェスだのカードだの、ややこしいゲームは好かん。……ん。おい、あれは何だ……?」


●ルール
このスレッドは、リオードルが『ゲームセンター【メン☆タピ】』を訪れた一幕を扱います。
ともにこの場を訪れた、あるいはたまたま居合わせたものとして、ご参加下さい。

このスレッドには、時間の経過とともに、状況が書きこまれていきます。それにそって、参加者同士のロールプレイを楽しむスレッドです。細かい矛盾やレス漏れなどは気にせず、楽しんで下さい!

→→→参考情報:『ゲームセンター【メン☆タピ】』

※この掲示板の各スレッドは、リオードルが順番に巡っていったターミナル各所の名所での出来事を扱います。時系列やその矛盾は気にせず、ご参加下さい。30日いっぱいをめどに運営します。
〜〜発言が19件、省略されました〜〜
[98] ゲームセンター【メン☆タピ】4
アリッサ・ベイフルック(cczt6339) 2012-12-01(土) 11:30
「ゲームから流れてくる音楽を聞いて、リズム合わせるようにすると上手くできるし楽しめるよ」
 フランチェスカの言葉に人狼公は頷く。
「そうか。俺は音楽は嫌いではない。今度来るときまでに練習してくるとするか」
 そう言って微笑った。

 ヘウウェンディに案内され、プリクラやそのほかのゲームをまわる。
 奥の部屋にカジノがあると聞き、
「そうか、そういう場所はどの街にもあるものだな。
 左様、俺は天に運をまかせるよりは自分で切り開くこと、力づくでもおのれの為し方で物事を通すほうが性に合っているのでな」
 と言った。

 ハイユがすすめるパンチングマシーンの前に立った。
「壊してしまわんようにせねばな」
 そう言って繰り出すパンチは本格的なボクシングスタイルの鋭いストレート。
 得点ゲージが最高まで跳ね上がると同時に、プリントされる「自分自身が殴られた顔」を、笑って、先ほどのプリクラとともに懐にしまいこんだ。

「それよか、さ だけど~、アナタの率いる武闘勢力とやらは、『このさき何していくつもりなの?』」
 エアホッケーを打ち合いながら、マスカダインの発した問いには
「それはまだわからん。俺の配下であっても図書館の旅客登録を望むものは止めはしないつもりだ」
 と答えた。

 そのあとも、リオードルはたっぷりとゲームセンターを楽しんだ様子だった。
「『幸せの魔女』と言ったな。今日は楽しませてもらった。礼を言う。
 俺は商いのことはわからないが、この店は羽振りが良いそうだな。ノラがきっと興味を持つだろう。
 ナラゴニアの民も、このような店があれば面白がるだろうからな。
 また来よう。そしておまえたちも、ナラゴニアを訪れたら遠慮なく人狼城を訪ねるが良い」

 そういい残して、リオードルは次の予定地へと向かうべく、ゲームセンター【メン☆タピ】を後にするのだった。

(ご参加ありがとうございました! 以後、返信は行われませんが、掲示板終了まで書き込みは可能です)
[101] 人狼城に突撃フラグ
くすっ☆
ハイユ・ティップラル(cxda9871) 2012-12-01(土) 23:06
オススメしたゲームが好評でよかった。変なの紹介したかなーってちょっと不安だったんよ。

>羽空くん
バニーになるのは幸せちゃんが先だろうが。あんたに着せてもM的に喜ぶだけでS的につまらん。
旅団は図書館以上にバラバラみたいね。全体的な意志や目的はあんまりなさそう。
だから入り込む余地はあるかもだけど。

>幸せちゃん
あたしがメイドさんなのは、これが命の恩人からいただいた仕事だからよ。(マジレス)
あとシュマイトお嬢にあたしをクビにする度胸があるとは思えない。
え、揉むのって胸じゃなかったの?
ハイユさんをなめたらあかんぜよ。そんなことで赤面する初心な娘っ子だとでも思ったか。
胸が重いから肩揉みは歓迎よ。
ゲーセンにアレ置こうぜ、電気で動くキモチイイやつ。
[105] 後の「リオちゃんあーそーぼー!」企画シナリオ発足の瞬間である

マスカダイン・F・ 羽空 (cntd1431) 2012-12-02(日) 21:01
(ホッケー疲れ→)\ゼイゼイゼイ… ラケットのインパクト段階で弾の軌跡を読んでも洗練したジャブで的確にゴールを狙いやがる早さが追いつかねぇ… みず…てんちょおさんおみず…/

>次のバニーは貴方かもしれない(ハイユ姐御)
喜ばないよ!?ボクはシツジツGO☆ケンな大和・メンズだよ!鬼畜な背後が腹抱えて笑うだけだよ!
や〜んそんなイジワル言っちゃイヤなのねいけず〜(・3・)(ナマコごろごろ)
>電気で動くやつ
あぁあれね、みんなでハダカであったかくなるスペースに関連の深いやつ。


(退店する背中を見送り)

わ〜いきた!卿直々にあそびにきていいよきた!
おっしゃ〜スーファミと64もって 人狼城にのりこめー^^

>無礼打ち(フランキー☆スマッシュ)
その為の手に持ったギアですよ(飴もぐもぐ)  や—ハツちぢこまった〜!! ヒー!;Σって姐御期待ってヒドい!
まぁ、ボクのアルティメット・タイコに手が出なかったの見て
殺られはしないだろうと思って。
薄暗い立地に見知った店内、地の利はコッチなのね…!
店長>安心して〜ソコはボクはただの無法な一般客だ〜とか客が酔って暴れたのは店のマスターのせいじゃない〜とか口八丁でちゃんと無関係にする気だった!テヘペロ☆
これでクランチさんのわるくちゆったかたきはとったぞ。

ま、どんなもんかとおもったけど、もののふを率いるって言うとあんくらい豪放な方がいいのかもね。所作もみるにつけただのゴロツキって訳じゃなさそうだ。 自分が上に立つ器だと言うのもきっと本心だろう。
心配していた暴君という訳じゃなさそうだよ。肝心の統率に関して実際どれ程の力量があるのかはまだ様子見だけどね〜(飴ちゃんばりぼり)


それより店長さんゲーセン伝道成功ですぜ〜!ナラゴニアにアミューズメントブーム来たれりですぜ!事業拡大のチャンス到来で羽振りが振んすかぶんぶんですなのね!
でもこのままあっちにゲーセン建ったとするとなぜか店員さんがバニーさんで溢れる未来が浮かぶよ!
キャー卿と撮ったプリクラボクにも見ーせーてー///
[108] まさかここまで順調に行くとは思っていなかった

幸せの魔女(cyxm2318) 2012-12-03(月) 00:10
>リオードルさん
お客様に喜んで頂ける事は我々スタッフにとっては何よりの感謝の極みで御座います。羽振りが良いのは正直に言うとそうですが、それだけ人々は「ワクワク」と「ドキドキ」を求めているのだと思われます。私達はそんな方々の背中を少しだけ押してあげているだけに過ぎません。遊戯にはターミナルもナラゴニアも関係無し、訪れたお客様に楽しんで貰うのが我々の願いであり義務なのです。
・・・それでは、こちらも暇が出来た時には是非ともそちらへお邪魔させて頂きます故。リードル卿のまたの御来店をお待ちしております。
(リオードルさんの背中を静かに見送る)

あぁ~~、疲れた~~。マジ疲れた~~(ぐでー)。
やっぱお偉いさんの接待なんて慣れない事はするもんじゃないわねぇ。緊張し過ぎて変な汗かいちゃったわ。お風呂入りた~い。


>ハイユさん
えぇ、ついでに言うとハイユさんが戦闘人形だったという過去もよ~く知っているわ。実はハイユさんに凄く酷似した設定のPCを某オンラインゲームでやっててですね・・・(ここでまさかの背後レス)。

さすがはハイユさん。私からのセクハラ攻撃にも全く動じない、そこに痺れる憧れる。だからハイユさんって大好きよ。
・・・電気で動くキモチイイのは一人でも手軽に快感を味わえて私も良く使ってるから、もう少し予算に余裕が出来ればお店の休憩コーナーへの設置も検討したいわねぇ。勿論有料よ。電気で動くキモチイイやつね、うん。


>マスカダインさん
えぇ、やったわ。これでナラゴニアからもお客さんガッポガッポで大儲け間違い無しよ。店内POPもよりよく充実させてチラシも一杯打っておかなきゃ☆(きゃっきゃっ)

うふふ、何も向こう側にゲーセンを建てる必要はないわ。私は経営者であって、実業家ではないもの。あんまり搾取し過ぎると需要と供給のバランスが崩れちゃうし、何より面倒臭~いも~ん。・・・まぁ、マスダさんが経営を代理してくれるなら話は別だけれどもね。
しっかし、(バニーガール姿のハイユさんとヘルウェンディさんとフランチェスカさんを見つつ)ゲームセンターにバニーガールって本当に良かったのかしら。寧ろこれは裏営業のカジノスタイルなんじゃ・・・。ファレロさんの趣味丸出しなんじゃあ・・・。いや寧ろ私からしてみれば眼の保養になって福眼福眼で特にフランチェスカさんなんか私の内に眠るドラケモ属性がなんか開花しそうな勢いでうんたらうんたら・・・。

まぁいっか!(キャラメルポップコーンぼりぼり)


>みなさん
ご協力、本当にありがとう御座いました。私1人だけだったらここまで盛り上がらなかっただろうし、もしかしたら接待も失敗していたかも知れないわ。皆様には最大の感謝とねぎらいのお言葉を送らせて頂くわ。いやもう本当に助かりましたありがとう御座います。(ぺこり)。

勿論、アルバイト代としてナレッジキューブを沢山進呈するわ。遠慮なく受け取ってね。
[109] 発言間に合うんだろうか間に合っても人いるんだろうか。

チェガル フランチェスカ(cbnu9790) 2012-12-03(月) 00:55
>ヘルちゃん
そういうなんていうの、無理矢理推してくるのが?
ま、ヘルちゃんのほうがよっぽど可愛げあるんだけどねー。
え?ボクはコスプレに関しては元からノリノリだよ?ただ客としてゲームやりに来てたからそれができなくなるのがなーってね。
まぁ壱番世界には店員が格ゲーに乱入して客をボコる世紀末なゲーセンもあるみたいだけど。
えーボク玉の輿とかなー。まだまだ自由に生きたいお年頃なのです。ゲーセン盛り上げても直接ボク自身の利益になるわけじゃないし。
お、プリクラいいね、後で撮ろうか。


>ハイユっち
残念だけど小竹には「コスプレもいいけどそれより脱いでくださいお願いします」って真顔で言われたことあるからなぁ。もちろんネタのお返し的に全力でお星様にしておいたよ。
というか小竹以上のドラケモナーって探せば普通にいると思うんだけどなー?見つかってないだけで。

相変わらずこういうことにはノリノリであるエロメイド。
やっぱり格闘技ってメイドの嗜みなんだー。

電気で動く気持ち良いやつってあれだよね、魔女さんも言ってるけど銭湯に良く置いてある有料の。


>ナマコダイン
ハイユっちに言ったこと以下略。
ということで早速呼び方をナマコダインにしてみたけどこれでいいかな?
しかしあれだね、こうやって名前を少し変えてみるとナマコっちの元の名前も「マスカ」「マスカラ」「マスカダイン」みたいな感じでテレッテした結果のように思えるね。
何の話か分からない?考えるんじゃない、感じるんだ。(キリッ

叱ると言うよりも弄るになっちゃったけどこれでよかった?


>魔女さん
うん、ぶっちゃけ弓の方がメンドイ。だからボクは遠距離は補助でメインは近接なんだよねー。元世界に銃なんてものなかったから雷の遠距離魔法攻撃は超優秀射撃でした。銃弾よりずっとはやーい!
ぶっちゃけリアルが強いゲームだと普段の戦闘の癖が出ちゃう傾向があってねぇ。咄嗟に雷撃っちゃうの。弓ゲーでもそんな変わらないかも。
だからボクはキャラが平面丸出しな2D格ゲーが好き!レバーとボタンしか動かさないしね!
後それは確実に流行らない。鞭が流行らないんだから流行らない。

単体性能で最強かつ、アシスト性能が狂っているだけあったよねあいつ。低体力なんて関係なかったんや!
あ、うん。そだね、ボクはナニモキナカッタ。いち、にの……ポカン!よしこれでおk。

ジンオウガというよりはレッツパーリィかなぁ。最近素手戦闘が筆頭モーション参考にしちゃってるところがちらほら。
モンク状態だと六爪流じゃなくて十爪流になるけど。(爪ジャキンッ、と一瞬だけ伸ばし)でも爪だとやっぱり付け根が痛いからあんまりしたくないんだけどね(そして戻し
台パン禁止は当たり前だよねー。でもリアルサイクバーストはあると思います!
後その効果音だと筐体は無事……あ、基盤がどの道粉砕されてるか。
どちらにしろ波紋使えないんでそういう事態は起こらないね。でも超エキサイティン!したら台パンからの追撃のシュテルベン!でダメージがさらに加速するどころか酷い死体殴りになっちゃうから自重するます。

やだー魔女さん100出せてないじゃないですかー。

そしてなんかボクの所為でドラケモ属性に目覚めそうとか、このままではボクの貞操がマッハなんですがねぇ……。


>人狼さん
じゃーねー。また来てねー。(手を振って

 

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[20] 彩音茶房『エル・エウレカ』
アリッサ・ベイフルック(cczt6339) 2012-11-25(日) 13:06
 人狼公リオードルが立ち寄ったのは『エル・エウレカ』。

 ターミナルの片隅にひっそりとあるその店は、庭園とも森ともつかぬ不思議な風景の中で、お茶や甘味を楽しめる場所として知られている。

 突然の人狼公の訪問にも、この店の空気だけは泰然として変わりがないようだ。
 リオードルはどっかりと席につく。

「この店でいちばん美味いものは何だ? 知っているやつがいたら教えてくれ。それから……ここへくれば素晴らしい音楽が聴けると言っていたな。俺はこう見えて楽の類は嫌いじゃない。聴かせてもらおうではないか」

 あいにく、店員でもないわりにいつもいる神楽・プリギエーラの姿が、今はないようだ。かの人物がいれば、所望どおりどんな音楽でも奏でられたろうが……。探して連れてくるか、来るのを待ってもよいが、それまで誰かが楽器の演奏か歌を人狼公に聴かせるべきかもしれない。


●ルール
このスレッドは、リオードルが『エル・エウレカ』を訪れた一幕を扱います。
ともにこの場を訪れた、あるいはたまたま居合わせたものとして、ご参加下さい。

エル・エウレカについてはソロシナリオ『彩音茶房『エル・エウレカ』』などを参考にして下さい。

リオードルのもとめに応じて、演奏などを行いたい人は標題に【演奏】や【歌唱】などと書いて発言し、どのようなパフォーマンスを披露するのか、書き込んでみて下さい。リオードルから感想が聞けるかもしれません。居合わせたみなさんで合奏してみてもいいかもしれませんね。

【雑談】として、関係なく、会話していただいてもOKですが、リオードルはここでは音楽を聴きたいようです。

なお、幸い、今日はゲールハルト・ブルグヴィンケル(cfep5066)の姿はないようです。

※この掲示板の各スレッドは、リオードルが順番に巡っていったターミナル各所の名所での出来事を扱います。時系列やその矛盾は気にせず、ご参加下さい。30日いっぱいをめどに運営します。
〜〜発言が25件、省略されました〜〜
[91] 【演奏】
「……ザウエル。また肥っただろう」
ムジカ・アンジェロ(cfbd6806) 2012-11-30(金) 07:00
 巫子から借り受けた楽器『パラディーゾ』を組んだ足の上に乗せる。指板に回した左手が弦の強度を確かめる。二胡ともバイオリンともつかない弦楽器を興味深く見究め、三本の弦の持つ音域をそれぞれ確かめた後で、“音楽の天使”はゆったりと微笑んだ。
 初めて手にする楽器だ。
 だが、不安や不慣れは何一つない。
 それが楽器であれば奏でられぬものなど無いと、天性のトゥルバドールはそう自負している。
 初めの一音を待ち侘びる観衆を見渡して、無垢なほどに穏やかな笑みを浮かべる。
 今、この日、この場所には音楽だけが充ち溢れている。
 それは何よりも、彼にとっての幸福だった。

 張り詰められた弦同士が擦れ合い音をたてる。低くから始まった音はなめらかに滑った左手の動きを受け、繊細な震えを伴って高くへと変じる。内側から溢れる感傷を、喜びを、衝動を、指先が音に変える。
 しなやかに手首が翻る。全く力を入れているようには見えないのに、右手が握る弓はぶれる事もなく自在に弦の上を滑る。
 肌理細やかな音は深く艶やかな響きを湛えていて、聴き入る者に色彩を幻視させた。光を孕んで、ゆったりと色を変えていく青。
 そして、開かれた唇から微かな音が溢れ出す。
 ひどく独特で意識に残る、印象的な響きを持った声が紡がれる。肺から吐き出した息をそのまま音に変えたかのような掠れや繊細さを残しているのに、聴き取り難さはまるでない。深く伸びやかで、豊かな音域を伴うその声は、サキソフォンの奏でる音色のようでもあった。

(私はひとり、はじまりの海に生まれ落ちた)

 呼吸は音に変わり、音は声に変わり、声は言葉をかたちづくった。
 弦の音色に溶け込むように、それは生まれる。
 光に包まれ、澄んだ清水に抱かれて、空気と振動とが融和して、唄声は命に代わる。

(充ちる光が瞼を灼いて)

(目映い青が瞳を裂いた)

 水泡が水面を目指して浮かび上がっていくように、言葉が紡がれる。それは人狼公の耳に、異世界の人間の耳に、直接的な言葉ではなく抽象的なイメージとして捉えられたかもしれない。どこか曖昧で、想像の余地を残した、視覚的な世界が音色と唄によって紡ぎ出されていく。
 生まれたばかりの命が瞼を開き、溢れる光を虞れながらも振り仰いだ先には、幾重にも果てない青が広がる。
 海底から見上げる水面は“彼”にとって、世界の全てだった。降り注ぐ薄絹の光、何処までも澄み渡り、何処までも青が続く水中。他に息衝くものもない青の中で一人きり、優雅に、自由に、奔放に振る舞う。途絶える事のない滑らかな弦の音色が海の青を表せば、いのちそのものを体現する唄声がその上を自在に泳ぎ回る。穏やかな拍の中でふたつの旋律は伸び伸びと駆け、ひとつに融け合う。

(届かない光が私を誘(いざな)う)

(無邪気に舞って、途切れ、徒に私を照らし出す)

 それでも、“彼”は水面に焦がれた。
 青に充ちる光の行方を知りたくて、原始の海の果てを知りたくて、絶え間なく泳ぎ廻っても、答えは何処にもない。低く長く紡がれる弦の音色は優しく、そして慈悲深く彼の唄声を包み込む。

(嘲笑う声。私を駆り立てる)

(『求めよ』)

(『未だ見ぬ場所へ』)

 未知への好奇心のままに、弓を繰る右手が不意に力強く動いた。低くから高くへ、焦燥と衝動に彩られて駆け上がる音階。光の射す方へ浮上していくヴィジョン。それに併せて鋭さ、剣呑さを増す声。卑小な身をもがかせて、“彼”は海面の向こうを目指す。
 そして遂に、唄声は水面を破った。

(『決して、顧みることなかれ』)

 静寂が場を包み、弦の音色さえも、ふつりと途切れる。

 弓を脇に置き、縦に構えていたパラディーゾを斜めに抱きかかえ、しなやかな指先が弦を弾(はじ)く。滑らかだった音色は響きをそのままに、切れのある乾いた音に変わった。零れる数多の音が解放感に笑いさんざめく。鮮やかに手首を返し、右手だけではなく、左の指先も同じように弦を叩き、弾く。
 爪弾く、と呼ぶにも軽やかな所作で、三本の弦の上で幾つもの音が生まれ、はじけた。合間に楽器の胴を軽く敲けば、ささやかなパーカッションと共にたくさんの形にならない音たちが響き合い零れ落ちる。
 同じ楽器、同じ音色、しかし弾き方を変えるだけでその世界は鮮やかに色を変える。深い海の青が、闊達な空の蒼に塗り替えられる。最も細い弦を弾けば、凛冽な風が吹き抜ける。
 初めて見る世界は、あまりにも美しすぎた。

(胸を充たす風は冷たく、私は少しだけ息を詰める)

(瞳を充たす青は果てなく、私は少しだけ躊躇った)

 唇から零れる言葉も調べに合わせ、躍り出すような軽さと快活さ、そして少しの未練を謳い上げる。広げた翼が風を孕むように。いのちは躍動する。肺から流れ出る声が力強い帆に変わる。

(大地、呼吸、太陽、深緑、銀河、その全てが鮮烈に、私の胸を震わせる)

 海面を、陸上を、森を、静謐な世界を駆け抜けて、彼は真っ直ぐに翼をはばたかせる。

(遠く、遠く、最果ての向こう側から絶え間なく星は降り)

(空が呼応する、夜が燃える、それでも私は溺れながら往くのだろう)

 軽快だった旋律が、少しずつその拍を緩めていく。
 さながら空高くを駆けていた鳥がゆっくりと高度を落としていくように。

(星は墜ちる。森は惑う。それでも、私は彼方の岸へ還り着く)

 しずかな喜びを秘めて、自由に空を舞っていた唄声は翼を畳む。
 しずかな情景を綴じ込めて、緩やかに終息へ向かう弦の音色の上で、最後の言葉を囁いた。

(――最果ての場所へ)
[94] 【雑談】
泪は真珠 唇は桜貝
東野 楽園(cwbw1545) 2012-11-30(金) 16:06
>人狼公
(なぜ哀しい歌を唄うのか訊かれて)
太陽より月を愛でる人がいるように楽しい歌より哀しい歌を好む鳥もいる。それだけよ。
哀しみの中にも安らぎと甘さがある。それにひたることによって癒される事も、あるのよ……
(何かを思い出すように目を細めて胸に抱いた毒姫をなでる)
……なんてね。
ふふ、ごめんなさい。楽しい歌はあまり知らないの。

貴方が言ってるのはヴァルハラの事?
そうね……戦場で死んだ戦士の魂は女神に導かれて宮殿に向かう。
でも、一般市民はどうかしら。巻き込まれただけの女子供にとっては、ただの悲劇かもしれなくてよ……

私も色々な音楽が聴けて楽しかったわ。
[100] 彩音茶房『エル・エウレカ』3
アリッサ・ベイフルック(cczt6339) 2012-12-01(土) 12:02
>(蓮見沢さん)
いただこう。(チョコレートを口に放り込んだ)
ふむ。これは美味いな。

……楽器は子どもの頃にピアノとヴァイオリンを多少は習ったが人に聞かせられるようなものではない。狩りや運動のほうに夢中だったから上達しなかったしな。

>(ベヘルさん)
故郷にいた頃の話であれば、城に音楽家を住まわせてもいた。どんなと言ってもなかなか言葉で伝えるのは難しいが……あのもの(イルファーンと)あのもの(テューレンスを指した)の音楽が少し近いように思える。

>楽園
言っていることはわかる。そのとおりだな。
失われる無辜の魂を慰めるために、おまえのような歌い手が世界には必要なのかも知れぬな……。

(そして、ムジカの演奏が始まり、リオードルはじっと耳を傾ける――)

(曲がおわると、一泊の静寂。人々が打たれたように静まるなか、人狼公が先んじてゆっくりと手を叩いた。それが口火となって、万雷の拍手がエル・エウレカを満たす)

見事だ。実に良いものを聴いた。

いつもここで演るのか? 乞われればナラゴニアへも来るか?

……もうずっと昔――俺がまだ生まれた世界にいた頃のことを思い出した。旅の楽師が城を訪れた。俺は気に入って、もう次へ旅立つと言う楽師を無理やりひきとめ、城で演奏させた。だが途端に、楽師の音色は死んでしまった。思うに、あれは鳥かごの中にいては美しくさえずらない鳥だったのだ。自由に飛んでいてはじめて優れた歌を歌った。

俺はまだ若く、聞き分けのない仔狼だったから、ずいぶん酷いことを――具体的には言わないほうがいいだろうが――してしまった。……そのときのことをなぜだか思い出したのだ……。

さて、ずいぶん、長居してしまったな。

素晴らしい時間をすごした。ここいる皆に礼を言うぞ。

(ご参加ありがとうございました! 以後、返信は行われませんが、掲示板終了まで書き込みは可能です)
[104] 【雑談】
「それはあんたが暴くべき謎さ。違うか?」
ムジカ・アンジェロ(cfbd6806) 2012-12-02(日) 18:37
>神楽
楽器、返すよ。“Paradiso”の名に違わぬ、心地良い音色だった。
触れ、聴き、そして奏でる事ができて嬉しかった。ありがとう。

>人狼公
(拍手に肩を竦め、満更でもなさそうに微笑んだ)
嬉しい言葉をありがとう。あなたのお気に召したようで光栄だ。

ん? おれはここに遊びに来ているだけさ。どこで演奏しているということもない。
だが、呼んでくれるのならどこへでも。
ナラゴニアだろうと、異世界だろうと、おれの音楽を求めてくれるのなら行くよ。

……吟遊詩人はおれたちの世界では「バード」とも呼ぶ。
語源は違うようだが、「鳥」と同じ言葉だ。その旅の楽師も真実“鳥”だったんだろう。
彼の思いは判らないでもない。おれもおそらく、彼と同じたぐいの鳥だろうから。

――あなたは此処に集った多様な音楽の在り方、その全てを否定せず評価した。
ただそれだけのことが、おれは嬉しい。こちらこそ、このような場を設けてくれた事に感謝する。
[107] 音楽はいいね。
「甘い物っていいよな、幸せな気持ちになれるもんな」
蓮見沢 理比古(cuup5491) 2012-12-02(日) 22:25
心が、綺麗にも優しくも悲しくも苦しくもなって。
無音の世界も嫌いじゃないけどさ、音楽があるだけで風景に色がつくよね。

>ムジカさん
(目一杯拍手しつつ)
すごいな……音楽には世界が入ってるんだね。
ムジカさんの音楽は、沢山の風景が入り乱れる不思議な水晶みたいだ。
……こんな詩的な表現、柄でもないって言われるかもしれないけど。
そんな人に琵琶と歌を誉めてもらえるなんて、嬉しいな。
家が古いもんだから、こういう稽古事は一通りやらされたんだ。
あんまり上手くならなかったけど、音楽自体は好きだから、その体験も
悪くはなかったよね。
ムジカさんの音楽、また聴かせてほしいな。神楽との二重奏とか、すごそう。


>リオードルさん
良かった。お口に合ったら何より。

ああ、子供の頃って、お稽古事にはあんまり興味ないもんね。
続けるうちに上達してきて、楽しくなってくるんだろうけど。
(ムジカさんとの会話を聞いて)
そうか、だからリオードルさんは音楽が好きなんだね。
小鳥を籠に押し込めて歌わせるより、窓辺に止まった鳥の囀りを聴く方が
美しく聞こえるっていうことなのかな、それは。

ひとまず、とても素敵な時間をありがとう。
ムジカさんも言ってたけど、リオードルさんが俺たち皆の音楽を楽しんでくれて
とても嬉しかった。また、機会があれば、こんな時間を設けてほしいな。
その時は、もう少し練習して上達していくから。

 

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[19] クリスタル・パレス
アリッサ・ベイフルック(cczt6339) 2012-11-25(日) 13:05
 人狼公リオードルが立ち寄ったのは『クリスタル・パレス』。

「いらっしゃ――うわあああ!?」

 悲鳴をあげたのはシオン・ユングだ。シラサギの姿で舞い降りたところ、むんずと掴まれたのだ。とっさに人型になっても、人狼公は手を離してくれない。

「鳥料理の店か? こいつを喰ってもいいのか?」
「いえ、そちらは店員です。高貴な卿にはお口汚しになるだけかと」

 ラファエル・フロイトが優雅にいなして、リオードルを席へ案内する。
 ガラス張りの店内に、観葉植物を多く配置し、その間を鳥たちが飛び交う。クリスタル・パレスはターミナルでも人気の店のひとつである。

「喉が渇いた、なにかくれ」
「畏まりました」

 先のマキシマム・トレインウォーではこの店にナレンシフが墜落して被害を受けたが、その跡はすっかり修復されており、店長ラファエルの態度にもそれに関する思いは(あったとしても)微塵も感じられない。ほどなく、冷たいアイスティーが運ばれてきた。


●ルール
このスレッドは、リオードルが『クリスタル・パレス』を訪れた一幕を扱います。
ともにこの場を訪れた、あるいはたまたま居合わせたものとして、ご参加下さい。

クリスタル・パレスについてはソロシナリオ『クリスタル・パレス』などを参考にして下さい。

このスレッドでは、リオードルに質問や会話ができます。
すべて答えてくれるかどうかはわかりませんが、うまくすればナラゴニアの情報を聞き出すことができるかも?
反対に、リオードルから世界図書館についてなにか質問があるかもしれません。

なお、残念ながら(?)、今日は「アニモフ化飲料」の在庫がないようです。

※この掲示板の各スレッドは、リオードルが順番に巡っていったターミナル各所の名所での出来事を扱います。時系列やその矛盾は気にせず、ご参加下さい。30日いっぱいをめどに運営します。
〜〜発言が15件、省略されました〜〜
[92] スイーツぱくぱく
スコーンが美味しく焼けたよ!
サシャ・エルガシャ(chsz4170) 2012-11-30(金) 10:18
>ラファエル様
シオン様が作ったんですね。
(それを聞いてぱくりともう一口)
うん、とってもおいしい!きっといいお嫁さんになるよ!
よかった……最近落ち込んでたから心配してたんです。あんなことがあったんだから無理もないけど……少しずつでも立ち直れてるなら安心しました。

あ、やっぱり鶏肉料理はないんだ……だよね、カニバルだもの。
って、あの七面鳥魚肉ソーセージで作ったんですか!?何それすごい、料理長さん料理の鉄人にでれますよ!鉄人というか超人というか鳥人というか!?
と、とりあえずジーク様がオーブンにホールインで身を挺されてないようでホッとしました……店員が食材を兼ねるお店の裏事情は世知辛いし、その光景想像するとちょっとトラウマになっちゃいます
料理は命がけって、それは比喩で!あくまで比喩ですものね!
(カップを持つ手が震えている)

>人狼公
(お前も来ればいいと言われて)
えっ、いいんですか!?
わー嬉しい……人狼公のお城どんなんだろ~、行きたい行きたいお呼ばれしたい!
女の子なら誰だって憧れちゃう。綺麗なドレス着て、王子様とダンス踊って……
……はっ!た、大変失礼致しました……ワタシってばはしたない(恐縮)

やっぱり狼に変身なさるんですね(怯えと好奇心の入り混じった顔でほんの少し身を引く)
でもお話や伝説と違って自分の意志で制御できるんなら、満月の夜にうっかり襲っちゃうようなことがないから安心かも……
ワタシなら関係ない人を襲うのもいやだけど、近くにいる好きな人を食べちゃうのもいやだなあ……

そういえば、リオードル様のご好物って?
クリスタルパレスのお料理はどれも美味しくておすすめですよ!
[95] そろそろね
すごく嬉しいわ!どうも有難う!
ティリクティア(curp9866) 2012-11-30(金) 19:35
>サシャ
ええ、リオードルがここにいるって、さっき女の子達が騒いでいたから、好奇心に駆られてついつい来てしまったわ。
あら、ここの代金はリオードルのおごりなのかしら?(わくわく)

>ラファエル
こんにちは、ラファエル。
ふふ、私はティリクティア・・・ティアよ。よろしくね。
貴方のお店に、お邪魔させて頂いているわ。

わぁ、とっても美味しそう・・・!
ふふ、甘いものを食べる時って、どうしてこんなに幸せなのかしら。
お勧めがあったら、もっと持ってきてもらいたいくらいだけど・・・そろそろリオードルは館長公邸に移動する時間ね。・・・テイクアウトで良さそうな物を見つくろってもらってもいいかしら?

>リオードル
・・・そう。良かったわ。
あまり悲観的に考えて、心配ばかりしても仕方がないわよね。
・・そういえばさっきからノラの話題は出てきているみたいだけれど、もう1人のユリエスは今どうしているのかしら?この間、こちら側の催しには参加してくれたみたいだけれど・・・。貴方からみて、ユリエスってどういう人?

そういえば私ったら、自己紹介をしていなかったわね。
私はティリクティアよ。
ふふ、私達から質問してばかりだけど、貴方から私達へ質問はないのかしら?
[96] 【雑談】

シーアールシー ゼロ(czzf6499) 2012-11-30(金) 20:26
>サシャさん
うんとね、美味しくいただかれたいとのことだったので、実はシオンさんは伝説の不死鳥とかで、炎の中に自ら飛び込み古い肉体を焼き鳥にして復活するとかかと思ったのですが違ったのです?


>ティアさん
お久しぶりなのですー。
(スイーツの山をみて)
ティアさんもおかわりなくてなによりなのです♪
ティアさんも甘いものは詰め腹なのです?


>ラファエルさん
えっとね、照れるのですー。
このスイーツはシオンさん作だったのです?
パティシエの技もお持ちだなんてシオンさんすごいのですー。



>リオードルさん
なるほどなのです。
そういえば、世界園丁さんたち、特に原初の園丁さんはどのような御方だったのでしょう?
どのような方々だったのか知らないうちに戦いが始まり、知らぬままで終わってしまったのです。
[99] リオードルの返事
アリッサ・ベイフルック(cczt6339) 2012-12-01(土) 11:40
>サシャ
そうだな、なんでも食べるが、やはり肉は格別だな。生に近いほうがいい。

>ティリクティア
ユリエスか。さて、連中は園丁がいなくなってやることもなくなったろうからな。最近はあまり見かけないが。
侍従の人となりなど気にかけたこともなかったな。

……そうだな、いろいろ聞こうかと思っていたが、こうしておまえたちが俺に尋ねることを聞いていると、それだけでいろいろなことがわかるというものだ。おかげでこちらから質問するのをすっかり忘れてしまったぞ。(笑う)

それはまたの機会にしよう。

>(ゼロさん)
原初の園丁は、ある意味、世界樹そのものと言ってよかった。俺たちはあのものを通して世界樹の意思に触れていたわけだしな。あいつ自身がどんな人間だったかは、今となっては誰にもわかりはしないだろう。千年以上も、あれは園丁であったのだから。だが、討ち取られていなければ、あいつだけはあるいは……いや、それは思っても詮ないことか。

……少々腹が減ったな。肉はないのか。あれば肉を持ってきてくれ。血がしたたるようなやつをな。それを喰ったらそろそろ暇しよう。まだ見て回りたい場所があるからな。
(そう言って笑うと、鋭い牙がのぞいた)

(ご参加ありがとうございました! 以後、返信は行われませんが、掲示板終了まで書き込みは可能です)

[106] ご来店ありがとうございました。

ラファエル・フロイト(cytm2870) 2012-12-02(日) 21:44
卿におかれましては、ターミナル観光もそうですが、皆様との出会いやその魅力もお楽しみになられたのではないでしょうか?

>ティアさま
お口に合ったようで、うれしく思います。
それでは、お土産は、持ち運びやすいよう、スティックケーキにいたしましょうか。
ラム酒を効かせた栗のケーキ、ブルーベリー入りのチーズケーキ、ドライレーズンとドライチェリー、オレンジピール入りのショコラケーキを詰め合わせました。よろしければお友だちとお召し上がりください。

>サシャさま、ゼロさま
そうおっしゃっていただけて、シオンも喜んでおります。
よろしければおふたりも、スティックケーキの詰め合わせをお持ち帰りください。

このたびはお越し下さいまして、ありがとうございました。

 

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[18] 無限のコロッセオ
アリッサ・ベイフルック(cczt6339) 2012-11-25(日) 13:04
 人狼公リオードルが立ち寄ったのは『無限のコロッセオ』。

 管理人のリュカオスがしくみを説明するのを聞きながら、リオードルは観戦席に腰を下ろす。

「世界図書館の訓練場というわけだな。おまえたちの戦いぶりは見事だった。ここでは、とびきり面白いものが見られそうだな」

 リオードルは闘技場を見下ろす。おりしも、ロストナンバーたちの戦いが始まっているようだ。


●ルール
このスレッドは、リオードルが『無限のコロッセオ』を訪れた一幕を扱います。
ともにこの場を訪れた、あるいはたまたま居合わせたものとして、ご参加下さい。

無限のコロッセオについてはソロシナリオ『無限のコロッセオ』などを参考にして下さい。

ご参加の方は、ちょうどコロッセオを利用していたか、卿に披露するために闘技場に降りたかして、フロアでの戦いを見せることができます。今回はすべて、闘技場の機能を利用した「クローンとの一対一の戦い」になります(ロストナンバー同士の対戦は行いません)。

標題を【戦う】として書き込まれた内容は、リオードルが観戦した戦いです。どんな敵と、どのようにして戦ったのか、描写してみましょう。時系列は気にせずに。ただし、原則、1発言に収めて下さい。

11/29いっぱいまで行われた【戦い】のなかで、卿は特に見事な戦いを演じたと感じた1人にはリオードルから挑戦の申し込みがあるかもしれません。(その場合、11/30にプレイングのお願いをしますのであらかじめご承知下さい)

【雑談】として、関係なく、会話していただいてもOKですが、リオードルはここでは戦いを観戦したいようです。

※この掲示板の各スレッドは、リオードルが順番に巡っていったターミナル各所の名所での出来事を扱います。時系列やその矛盾は気にせず、ご参加下さい。
〜〜発言が9件、省略されました〜〜
[83] 【戦う】
キリッ
ガン・ミー(cpta5727) 2012-11-29(木) 22:26
「むー」
 保護主から聞いていたコロッセオ。機能が回復し、再開したと聞いてやって来たのはいいが。設定する相手のことをすっかり忘れており、今の今まで考えていたのだ。
 そうして、やっと思いついて挑戦できるようになった。
「うむ、準備万端なのだー!」
 両手で軽々と、トラベルギアであるつまようじを振り回し、気合い充分。
 ――変わった色の東洋龍、登録名を、ガン・ミーという。

 ステージは、等間隔に木が生えている場所。なっている実は、まっこと見事な蜜柑。どうも、ガンの故郷を再現したらしい。
 相手は、壱番世界の人間と変わらない。その背には、簡素な道具があるのだが。
 ユゼン。ガンは、彼をそう呼んだ。
「……そっくりな別物と知っても、なつかしいのだ」
 それでも、ガンが知る人の中で、鍛錬の相手として充分な人間。
「でも、やることはやるのだー!」
 観客にリオードルがいることを気にせず、空回り気味のやる気をもつガンは、蜜柑の香りを漂いさせつつ相対する。
 ユゼンは、ガンを見据え、背から道具を取り出す。手のひらに収まる濃い藍のボールとナイフ。
「むう、さすがなのだー」
 つまようじを右手に持ち、じっとユゼンを見据える。
 先に動いたのは、予想通りというか、ガンの方だった。
「いくのだー!」
 不規則な軌道を描き、ユゼンに向かっていく。ガンの飛行速度は速い。とてもだが、目で追えるものではない。
 つまようじで斬り(?)かかるガン。
 だが、それは軽々とナイフで受け止められる。
「さ、さすがなのだー!」
 その声に焦りの色があるのが、よくわかる。
「でも、それでこそユゼンのコピー、む、クローン? あー、もういいのだ!」
 喋ってる暇があるなら、離れろ。そう告げるが如く、つまようじをはじき、ナイフで斬りつけるユゼン。
「い……っ!」
 痛みで顔をしかめるが、二撃目の藍色のボールを持った左手が動くのを見て、慌てて距離を取り、木の影に隠れる。
 あの藍色のボールは厄介な物だと、ガンは知っていた。何せ、捕獲網が仕込まれているのだ。捕まれば、自分の負け。
「む、むむ……」
 攪乱しようにも、先ほど負った傷のせいで難しい。みかんどらごん族特有の、柑橘の匂いが強くなっているのだ。
「ど、どうすればいいのだー……」
 半ば混乱しつつ、作戦を考えて首を振って破棄をする、という行為を繰り返した。ゆらゆら、良い色になった蜜柑が、揺れていた。

 蜜柑のなる木に隠れたガンを追うのは得策ではない、というかの如く、ユゼンはナイフを構えたまま立っている。見る者が見れば、戦闘態勢を崩していないことがわかるだろう。
「え、ええい。作戦を考えるなど、我の性分ではないのだー!」
 木の上部から聞こえた声。同時に、葉をかき分け、橙色の物体が飛び出してくる。柑橘の匂いが強いそれは、真っ直ぐに飛んでくる。
 無謀な。そう告げるかのようにナイフを振るうユゼン。だが、
「ひっかかったのだー!」
 ナイフが割いたのは、このステージになっている蜜柑、だった。よく見れば、皮に傷がついている。
「空蝉の術、なのだー!」
 いやそれ違うから、変わり身の術だから。そばに保護主がいれば、即座に突っ込まれたであろう。だが、ここにはいない。
 微妙に勘違いしつつ、ガンはまた、高速で飛び回る。そのガンは、あと数個、蜜柑を持っているのだが、速度が落ちていない。
 その手にした蜜柑を投げ、ユゼンを攪乱する。いつの間にか、そこら中に柑橘の匂いが充満している。
「(狙い通りなのだー)」
 声を出してしまいそうになるのを、この場で発揮した根性で押さえつけ、ガンは笑う。
 これで、ユゼンは匂いでガンの位置を知ることができない。
 そして、
「決めるのだー!」
 結局声を出してしまったガン。勢いのままに、ユゼンへと向かう。右手のつまようじで再び斬りかかる。
 ユゼンは、右手のナイフで止めようとする。が、ガンが、急に横にずれた。そのガンの左手には、大ぶりの蜜柑。
 ガンは横にずれる直前に、蜜柑を前へと突き出していた。ちょうど、ナイフに刺さってしまったが、これこそ、ガンの狙い。
 驚いたのであろうユゼンの隙を逃さず、つまようじでユゼンの左手を刺し、ボールを落とさせる。そして、
「これで終わりなのだー」
 すかさず首元までのぼり、つまようじを勢いよく刺す。
 ユゼンの姿をしたクローンは、瞬く間に崩れ去った。

「ある物を利用しろ。ユゼンの教えなのだー」
 刺した感触が嫌だったのだろう、ガンはつまようじを振ってから、パスホルダーの中にしまった。
 そして、ステージに背を向けて、
「今年の蜜柑は、酸っぱそうなのだー」
 そう一言、戦いに関係のないことを呟き、去っていったのだった。
[87] 【戦う】
コネチワ!壱番世界!
イテュセイ(cbhd9793) 2012-11-30(金) 00:00
開始の合図が鳴っても2人は動かなかった。

(…あの構えは風雪…)

前へ出る。相手は動かない。そのまま突っ込む。
「ぱーんち!」イテュセイの最強の一撃が敵のスーパー武人Xの懐へ叩き込まれる!
しかしそれは当たらなかった。武人は構えから鮮やかな動きを見せ見事に攻撃をかわし、イテュセイの目に人差し指を突っ込むのだった…

(これじゃだめだなあ!)
相手の構えから先の動きを予測したイテュセイはすぐさま別の手を考える。
(じゃあ横からの一撃を…)
構えを変える。と、武人もこちらの次の動きを予測したかのように構えを変える。
(うむむ…風穴(ふうけつ)か)

横からの攻撃に対応し後へ身をかわし反撃する。イテュセイの構えからではこの構えに対応できない。
(めんどくさい!)
いっそのことこちらも受けに回れば相手も動かざるのではないか。構えを「虎穴」に変え、じりじりと相手との間合いをつめようとする。

(っな…!点心?)
武人がおまんじゅうのような構えを取る。先ほどとは打って変わって攻撃的な、虎穴をも一気に貫かんとする構えである。

すぐさまこちらも点心の構えを取る!武人の動きが止まる。
危ないところだった。あと一瞬遅れていたらやられていた…

(なかなかやりおる…)
汗がほほを伝うのがわかる。虎穴の唯一の弱点といっていい構えを知っているとは。
しかし双方点心の構えならば互いに相打ちの危険性がある。そう簡単には攻め込めない。
だがすぐに方策を考える必要はある。

(ならば上から!)
「竜滅」。敵の動揺が見て取れる。武人はすぐさま「暗深」の構えを取るがその定石を知っているイテュセイはその前に「地斬」の構えになっている。
だが、武人もそこは知ったるもの、イテュセイが攻勢に出る前に「竜滅」の構えを取る。

そこが分かれ目だった。イテュセイはその武人のミスを見逃さずとどめの「崩落」の構えを取る。

武人は自分のミスの気づき、己の敗北を悟る。
膝を付き、頭をたれるのだった…

めっこ、WIN!
[93] 【無限のコロッセオ】人狼公の挑戦!
アリッサ・ベイフルック(cczt6339) 2012-11-30(金) 14:19
<オープニング>

 コロッセオで次々に演じられる戦いを、人狼公リオードルはいずれも興味深く、感じ入ったように眺めている。

 ファルファレロ・ロッソが銃でワーウルフを仕留めるさまには、片頬をゆるめた。誰に訊かれたわけでもないが、
「俺の身体にも、何発か銀の弾丸が埋まっているのだ」
 と、つぶやいた。

 セクタンとたま吉の勝負には大笑いをして手を叩いた。

 雪・ウーヴェイル・サツキガハラがカミオロシを見せたときは、なにかを感じたようにぶるりと身震いをする。

「実に達者だ。なるほど、旅団の戦士たちと渡り合い、ついに下しただけのことはある」
 満足げにうなずき、そして、
「この闘技場ではロストナンバー同士の戦いも行われると聞く」
 と、言った。
「ならば、俺が挑戦しても差し支えあるまいな?」

 まさか、と戸惑うリュカオスに、人狼公は今見た戦いの数々を思いめぐらせ、そして、告げるのだった。

  *

「俺が? あいつと……?」
 戦いを終えて、去りかけたところ、リュカオスに引き止められて胡乱な表情を見せたのは――、一二 千志であった。
「済まないが、人狼公のご指名なんだ。もう一戦、つきあってやってくれないか」
「……」
 しかたなく、闘技場へ引き返す。

 すでにそこにはリオードルが待っていた。

「影を操る技も面白いが、同じ技をふるう相手にとっさの機転で勝機を呼び込んだのは見事であった。俺はナラゴニアの人狼公、リオードル。手合せを願えるか、ターミナルの戦士よ」

 無造作にフロックコートを、そして、シャツまでも脱ぎ捨てる。
 リオードルは千志と同程度の身長で、闘士型の体格も似ている。筋肉の付き方や体重の運びは、どことなくボクサーを連想させた。
 
「武器はなんでもいいのだな?」
 リュカオスに確かめるや、傍らの空間が出現したのは、リオードルの身長ほどもの砲身をもつ黒鉄のガトリングガンだ。
「遠慮なくくるがいい」
 リオードルは言った。


<ご案内>
コロッセオを観戦した人狼公リオードルは、一二 千志(chtc5161)さんに対戦を申し込みました!
お手数ですが、千志さんは、下記要領でプレイングをお送り下さい。

宛先:リュカオス・アルガトロス(chrh6951)宛のキャラクターメール
https://tsukumogami.net/rasen/player/mex?pcid=chrh6951

文字数:400字以内

締切:12月1日13:00まで

※便宜上、メールシステムを利用しているだけですので、プレイングのみ、お書きいただくので構いません。
※締切までに送られたもののうち、いちばん最後のものだけを採用します。
※非公開設定欄などは参照しません。ステイタスの記録は行われません。

●ルール
いただいたプレイングをもとにミニノベルを作成します。
今回は、ノベル公開後一定期間だけ、特別に「プレイングを公開します」ので、あらかじめご了承ください。
あわせて、担当ライターによる「判定の根拠」も公開します。

それでは、ご健闘を祈ります。

(以下、このスレッドは【雑談】にご利用いただいて構いません。
 また、【戦い】にご参加いただいたすべての方に深く感謝します。ありがとうございました!)
[102] 【無限のコロッセオ】人狼公の挑戦!
アリッサ・ベイフルック(cczt6339) 2012-12-02(日) 00:51
<ノベル>

 戦いの舞台は何も用意されない。素のままの石舞台だ。なんの小細工も入り込む余地のない勝負であった。
 人狼公のガトリングガンが火を噴く。石の床が穿たれてゆくなか、千志は弾幕を避けて跳び、駆け、転じた。

「どうした。逃げてばかりだぞ!」
 リオードルがからかうように咆えたが、千志は答えのかわりに、影の刃で弾丸を弾いた。足元から上方へ、さかしまの黒い雨のように沸き立つ細かな影の刃が、ガトリングガンの掃射から千志を護った。
「思ったよりも堅牢だな――」
 リオードルの狙いは正確無比だ。千志に射程のある武器がなければすでに詰みだったかもしれない。蜂の巣にされずに彼に近づくことができそうもないからだ。
 だが、千志の駆る影刃の群れが、黄昏に飛び立つ蝙蝠のように旋回し、リオードルへ襲い掛かった。
 刃の狙いは顔だ。リオードルは片手で顔をかばった。その間も信じがたい膂力でガトリングガンを片手で支えたままだ。だから視界を瞬間、奪ったところで弾幕を途切れさせることはできなかった……のだが。

「!」
 軋むような音とともに、掃射が止まった。
 影の刃が、銃口に突き刺さっていたのだ。千志が狙ったのはリオードルだけではなかった。
 そのときにはもう、千志が一息に間合いを詰めてきている。漆黒のガントレットに覆われた拳が風を裂く。リオードルは沈黙したガトリングガンを防御に使った。黒鉄が激しくぶつかりあう音。
 間髪入れず、千志の足元の影から、まっすぐに槍上の影が突き出し、砲身を貫いた!
「やるな!」
 これで銃は封じた。
 しかし千志は油断しなかった。むしろいっそうの集中とともに身を引き締める。アドレナリンが、千志のカンが、激しい警鐘を打ち鳴らしているのだ。人狼公リオードルの本当の得物は銃などではない、と。その肉体と、動きを見ればあきらかだ。
 その推測の正しさを裏付ける、鋭いパンチ。
「……っ」
 寡黙に戦っていた千志にも、低い呻きをあげさせずにはおかない、重いボディブローだ。

(速い)
 戦いが接近戦に移行することでさらに高められた集中力は、痛みが脳に到達するよりも速く、リオードルの次の動きを予測している。だがわかったことは、次の一撃もまた避けられない、ということだった。
 したたかに、顎を打たれ、衝撃が頭蓋を震わせる。
 そして肋骨へ三発目。
 四発目は鎖骨へ。
 五発目にしてようやく追いついた腕が止めた。
 射抜くような眼力に闘志を込めて見返す。二秒前に足元から全方位に発射されていた十二の影刃が、それぞれ別々の軌道を描き、リオードルに襲いかかろうとしていた。影刃に場を譲るようにバックステップで半歩後退。跳びながら、口の中に溜まった血を吐いた。
 リオードルの両の拳が電撃的なすばやさで三つの影刃を叩き落し、膝で一つを弾いた。同時に身体を捻って三つをかわす。千志の視覚には、飛び散る汗の玉の中をぎりぎり皮膚をかすめて飛んだ刃の軌跡がスローモーションで視える。
 まだ五つの刃が健在だ。
 二つが肩と腕をかすめて切り裂く。一つを、リオードルはなんと噛みついて砕いた。だが一つは下腹に突き刺さる。これは効いたと見えて、最後の一つも避け損ね、二の腕に刺さった。
 それでも人狼公は怯まず向かってきた。千志もファイティングポーズで迎え撃つ。真っ向からのカウンター……というのは見せ掛けで、フェイント。さきほどリオードルが避けた三つの刃が旋回して戻り、防御に回ってリオードルの拳を受け止めた。
 だがリオードルの拳の勢いは、影刃を叩き壊してなお余りあった。とはいえ、抵抗がわずかにスピードを遅らせたその隙に、千志は体勢を低くして突っ込んで行ったのである。

 このまま殴り合っていては必ず圧し負ける――それが千志の下した判断だった。
 一気に片をつけるよりないのだ。
 リオードルの身体に組み付いた。ボクシングで言えばクリンチだ。
 ボディを拳の雨が打ったが、千志は離れない。レフェリーがいたら引き離しにかかったかもしれないが、このリングにはいなかった。
 そのとき、空気を震わすおそろしい咆哮が響いた。
 リオードルに抱きついている千志は、幸いにもその恐るべき変身の過程を直接見ることはなかった。そのかわり、腕の下にとらえている相手の肉体が、不気味にうごめいて、変化していく感触をまざまざと感じた。
 次の瞬間――、焼けた鉄串を何本も突き立てられたような痛みが千志を貫く。それが異形に変じたリオードルの、狼の牙と爪の仕業だった。石舞台に血がしたたる。見る見るうちに血溜まりになる。その血が、ふいに沸き立ったように見えたのは錯覚か……いや、違う、動いたのは千志の影だ!

 咆哮とも、絶叫ともつかぬ声。
 よろり、と自由になった千志の身体が傾いで、しかし、踏ん張った。
 対するリオードルは……影の剣に貫かれていた。抱きついた状態では千志の影は二人の真下にできる。そこから撃ちだされた影の剣が、人狼公を串刺しにしたのだ。そのときはじめて、千志はリオードルの変身した姿を見た。
 どう、と仰向けに倒れる。
 骨格が組み変わる不気味な音を立てて、リオードルがもとの姿に戻ってゆくのを、千志は血まみれの肩で息をしながら見ていた。
「くそ」
 リオードルも、仰向けになったまま、厚い胸を大きく上下させていた。
 影の剣が消えると、傷は急速に癒えていく。
「やられた」
「……」
 千志は、手を差し伸べた。
 リオードルはゆっくりと半身を起こし、その手を握る。ぐい、と引き起こされ、立ち上がると、いっそうの力を込めて握り返した。
「よく鍛えているな、ターミナルの戦士」
「一二 千志だ」
「今日から『人狼公を串刺しにした男』と名乗ってもいいぞ」
 リオードルは笑った。
 屈託のない笑みだ、と千志は思う。この男は獰猛で残忍だが、実直ではあるのだろう。
「今さらだが」
 千志は言った。
「ターミナルへようこそ」
 表情は、しかし、仏頂面のままだった。

(了)
[103] 【無限のコロッセオ】人狼公の挑戦!
アリッサ・ベイフルック(cczt6339) 2012-12-02(日) 00:52
(ご参加ありがとうございました! 以後、返信は行われませんが、掲示板終了まで書き込みは可能です)

 

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[1] 【案内場所推薦スレッド】

アリッサ・ベイフルック(cczt6339) 2012-11-22(木) 20:09
ちょ、ちょっと、リオードル卿……っ!
もう~、しようがないな~。

ねえ、みんな。
そんなわけで、卿は自由に観光したいみたい。
私もちょっと用事ができちゃったので、みんなが彼を案内してくれない?
どこに連れて行ってあげるかはお任せするわ。

でも最後は、公邸まで連れてきてほしいの。素直に来てもらえるよう、それまで十分に楽しませてあげたり、公邸のことをアピールしてもらったほうがいいかもしれないわね。
とにかく、そんなわけだからお願いね!

 * * *

11/24までの間、リオードルを案内すべき場所の推薦を受け付けます。
リオードルは、「推薦の多かった場所」もしくは「特に興味をひかれた場所」から、3~5か所を回ります。

推薦したい場所がある人はこのスレッドで発言して下さい。

標題に【推薦したい場所】を入れて書き込みをお願いします。本文には、推薦した場所の良いところや、なぜ推薦したいと思ったかの理由が述べられていると良いでしょう。

なお、PCさんがホストのスポット掲示板として運営されている場所は、ホストの方自身の推薦がある場合のみ、許可が得られたものとします。

推薦の締切:11月24日23:59までの書き込み

※推薦の発言は一人1回のみとします。発言の編集・削除はご遠慮下さい。
〜〜発言が11件、省略されました〜〜
[13] 【銭湯オウミ】

青海 要(cfpv7865) 2012-11-24(土) 23:01
やっぱり、裸の付き合いって大事だと思うのよね!

え!?いや、男女混浴は…そうね…水着着用で大目に見るわ

ほら、身分も関係もかなぐり捨てて
腹割って話したい時って、銭湯が一番よ!

それに、温かいお湯に浸かるとほっとするでしょ?
壁の富士山を眺めながら、語らう!!
どう?(ウィンク)
[14] 【クリスタルパレス】および周辺の復興状況

ガルバリュート・ブロンデリング・フォン・ウォーロード(cpzt8399) 2012-11-24(土) 23:55
リオードル殿、拙者はガルバリュート(略。

ナラゴニアも大きい被害を受けたとは思うが、ターミナルもそれは同じ。
今、共に復興への道を進む上で是非こちらの状況も見ていっていただきたい。
ここは被害の大きかった中心地であるが、それでも活気に満ち溢れている。ぜひこの現状を持ち帰り復興計画の参考にしていただきたい。

そして再訪の折には是非拙者の懇意にしている酒場――こちらも現在復興中であるが――に来て共に酌み交わそうではないか。
(Bar軍法会議の位置を記したマッチを渡す)
[15] 【百貨店ハローズ】
すごく嬉しいわ!どうも有難う!
ティリクティア(curp9866) 2012-11-24(土) 23:59
こんにちは、リオードル卿。

私のお勧めは百貨店ハローズね!色々な商品がたくさん売っているのよ!美味しいお菓子も、美味しいご飯も、素敵な小物も可愛い洋服もいっぱいあるわ!

貴方も気に行ったものが買えるかも?
[16] 【トラベラーズ・カフェ】
( ゜3゜)
イテュセイ(cbhd9793) 2012-11-24(土) 23:59
ねぇリオドールぅー(いきなり間違った呼び捨て)。
とりあえずなんか飲みましょう?あたしぃーのどかわいちゃったぁー。

ちょうどいいところがあるの!世界図書館の人間がたくさん集まってキャッキャウフフしてるの!テロるならそこがもってこいよ!
さ、世間の荒波にもまれてあかぬけてきなさいよね!
[17] 訪問先決定

アリッサ・ベイフルック(cczt6339) 2012-11-25(日) 13:00
みんな、推薦ありがとう。

じゃあ、複数の人から推薦のあった

・ゲームセンター【メン☆タピ】
・クリスタル・パレス
・彩音茶房『エル・エウレカ』

にご案内してくれる?

これで、「遊戯施設」に「飲食店」を回ることになるから……あとは趣向の違うところがいいかな。

・無限のコロッセオ

なら、卿も気に入られると思うわ。
今回、選べなかったみんなはごめんね。

……じゃ、あとはお願いするね!

 

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