★ 【銀幕市政変】柊市長を監視し調査せよ!(過去ログ) 発言 ★
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[297] 第4ターン(最終ターン) 2009-02-06(金) 18:13
佐野原 冬季(cecn7917) −−本部 AM1:15

 通信機をとおして、メンバー全員がそれぞれの状況を把握している。
 冬季が無線を通じて最後の指示を出した。
「みなさん状況は把握できていますね? あまり時間はありませんが、各自事件解決に向けてベストと思われる行動をとってください。私も本部からできる限りサポートします」

☆☆☆☆☆☆

第4ターン(最終ターン)は、第3ターンの結果を参考にしつつ、以下の4つの選択肢からPCの基本行動を選んでください。
また本ターンがイベント最終ターンとなっております。柊市長の濡れ衣を晴らしつつ、皆様自身の濡れ衣をも晴らすように行動してください。
なお、適切な行動をとることができなかった場合、一定期間警察に拘留されるおそれがあります。お気を付けください。

【1】ロボットに対してなんらかの行動をする
【2】警察に対してなんらかの行動をする
【3】柊邸、ポストのある一軒家、市長が捕らえられていた邸宅でなんらかの行動をする
【4】その他

書き込みの表題には、必ずどの基本行動を選んだのか数字を記入してください。
書き込みの本文には、具体的な行動を書き込んでください。文字数の制限はありませんが、結果のお届けがミニノベルですので、あまり多くは反映できません。あらかじめご了承ください。
今回もまた『【4】その他』という選択肢をもうけましたが、よほど核心を突いた行動(プレイング)でなければ、結果は反映されませんのでお気を付けください。

第4ターンプレイング〆切
2月8日 PM11:59

第4ターンミニノベル公開
2月9日 PM12:00〜予定
   [355] 【2】警察に対してなんらかの行動をする 2009-02-08(日) 17:37
んっ、どうしたのかな?
森砂 美月(cpth7710)
警察側から接触してきたら普通に対応、
そうでないならば手の空いていそうな方に声を掛けます。
余裕が全くなさそうならば少し様子見。

夜回り途中で様子のおかしな市長を見かけて後をつけてみた事にして、その後の一連の様子をサマリスさんの映像データと合わせて説明。
一緒にいるメンバーは夜回りに同行していたか途中で偶然一緒になったことに。
目の前の社長が偽物であることとその正体(サマリスさんにデータ照合してもらったことにします)、これまで汚職を行っていた市長が偽物である可能性、警察を妨害する意図はない事の3点をはっきり伝えます。
感情的にならないよう、冷静に。
市長や同行メンバーが拘束されそうになった時は法的根拠の不備や証拠不全などを可能な限り指摘します。
論理展開は目の前でスターによる偽装が行われている以上、市長による犯行であると現時点で断定するのは困難だという方向で(他の可能性を増やすことによる疑惑の希薄化)。
何らかの理由で疑いが強まった場合は市長に悪意を持つ存在による介入の可能性を指摘。自身が市長寄りと疑われた場合には、件の会の二項対立的な扇動に疑問を感じているからと返します。

なお、夜回りの動機はシナリオ「ビースト 叶わぬ望郷」の1件です。 
   [361] 【3】市長が捕らえられていた邸宅でなんらかの行動をする 2009-02-08(日) 20:18

槌谷 悟郎(cwyb8654)
市長に駆け寄り、助け起こして、「何があったんですか!」と問いかける。
市長に危害が及ばないよう、身体を盾にしながら、市長の手をとって仲間のほうへ。

引き続き警備会社の社員のフリをしつつ、ここまでの経緯を警察に説明する。浅間さんのセリフを補強するよう、逃げたのは偽物で、市長はここに監禁されていたのだと。市長が応えられそうなら、同意をもとめる。

警察が市長を連れていこうとしたら、縛られていた縄の跡などを示し、市長はさっきまで拘束されていた、まず健康状態に問題がないか病院で確認するべき、と主張する。

身元の確認をされたら、カレー屋の割引券で時間稼ぐ作戦。
   [365] 【1】ロボットに対してなんらかの行動をする 2009-02-08(日) 20:42
「ハァイ!よかったら一緒にお茶でもどう?」
浅間 縁(czdc6711)
偽社長との関係の即時否定、混乱した警察に社長が偽物という可能性を叩きこむ、
警察の注意をロボに向ける等の効果を狙い、「何勝手に人のこと仲間扱いしてんのよ
この偽物!銀幕市民や天下の警察が、その程度のポンコツロボの変身能力くらいで
騙せると思ったら大間違いよ!」と叫びつつ、逃げるロボを追う。
ついでに警察に「でしょ!?まさか騙されてないよね!?」と話を振って追い打ち。

持っているのがスチルショットだと一目で分かるように、バッキーは頭に。
確実性を狙って他のメンバーが足止めを成功させてからが望ましいが、もしロボが
射程外に逃げ切って姿を変えるような状況になりそうな場合は発砲する。
スチルショットが仲間のスター、特にサマリスの行動の妨げにならないよう注意。

隠れていたメンバーがここにいた説明が必要になった場合、「別の事件を解決した
帰りに森砂達と合流し、一緒に事件を目撃。森砂達とは別のアプローチをしていた
ところを、偽社長に仲間呼ばわりされた」ということで話を合わせておく。
   [368] 【1】ロボットに対してなんらかの行動をする 2009-02-08(日) 21:27
――― ん?
柊木 芳隆(cmzm6012)
浅間くんの台詞に畳みかけるように「当然だ!――奴は偽物だ! 総員、ヤツを確保しろ!」と続け、そのままロボットを追う。
有無を言わさぬ口調で畳みかけることで、警官に疑問を抱く隙を与えないようにする。
特殊な弾丸【氷結弾】を使い狙撃、ロボットの足止めをする。
必要であればロケーションエリアを展開し「特殊強襲隊」を召集。浅間くんの狙撃のサポートをさせる。
※スチルショットに巻き込まれないように注意する。

槌谷くんに「市長を頼む」と指示、警察が身柄を確保しようとするのを防ぐ。
   [370] 【4】その他 2009-02-08(日) 21:44

コレット・アイロニー(cdcn5103)
小切手を持ったまま、ベアトリーチェさんと無線で打ち合わせて合流。その後、他の仲間達からの情報を元に逃げる方向を決め、警察から逃亡・身を隠す。
もし誰かに呼び止められた場合は、「自分のバッキーが迷子になってしまっていたので、探していた」等と言ってごまかす。ベアトリーチェさんの事は「一緒に探してもらっていた」と話す。

また、「小切手を渡してくれ」と言われた場合、相手が仲間であっても(クライシス2010のロボットが姿を変えている可能性があるため)一応警戒する。
   [374] 【4】その他 2009-02-08(日) 22:02
何かご用ですか?
ベアトリーチェ・ゴットヘルム(cwxb6139)
無線で打ち合わせしつつコレットさんと合流。
無線で情報を聞きつつ警察等の動きに注意し、誰かに呼び止められた場合は、コレットさんと話をあわす。
情報が漏れているかもしれないし、変装の可能性もあるので、警察官や、それ以外にも警戒を怠らない。
もしもの場合は、コレットさんを逃がしつつ自分を囮として敵を引きつける。

合流前に犬神鼠に、それぞれ、5匹にブラックさんの臭いを辿って昏倒しているスクープ狙いの記者に張り付いているよう、7匹には引き続きポストの家の監視、残りの6匹は市長邸に戻り、その後は針上さんの指示に従うよう、指示を出す。
   [377] 【3】柊邸でなんらかの行動をする 2009-02-08(日) 22:26
鍵の事なら、何でも、カミワザに来(き)いよ?
針上 小瑠璃(cncp3410)
残った警官を「こんな夜中に気の毒に」と思い、話し相手になっている…と、見せかける

だべりつつも、警察の動きを探る
通信機は、鞄に見つからない所に入れておくが
何か有った時は、こっそり通信できるようにしておく

山本さんから預かった、犬神鼠に市長宅を探って貰う
鼠君に探って貰い、市長宅内で発見、変化、侵入者等あれば知らせるようにする
   [378] 【3】柊邸でなんらかの行動をする 2009-02-08(日) 22:27

ルークレイル・ブラック(cvxf4223)
警察に見つからないように、柊市長邸の周辺を警戒、監視する。
不審者、不審物、または山根社長が現れた場合、即確保。

不審者であれば、その場で当て身で気絶させ、目に付かない場所に引っ張り込んでおく(何をしようとしていたか確認)。
山根社長の場合、市長同様「救おう会」に拘束された状態で、こちらの話を聞き入れてもらえるようであれば、保護し、共に潜伏。話を聞く(但し、こちらの身元は全て明かさず、「敵ではない」と告げるのみ)。
こちらの存在を怪しみ騒がれそうな場合、また山根社長自ら市長邸に潜伏しようとするなど明らかに怪しい行動を取っている場合は、当て身で気絶させ、目に付かない場所に引っ張り込んでおく(市長の状況が落ち着いてから話を聞き出す)。
「警察に気づかれないこと」を徹底し、とにかく慎重且つ迅速に行動する。
尚、自分も不審者(もしくは山根社長)の側に潜伏、監視する。
確保の際は怪我をさせないよう細心の注意。

市長邸に潜り込ませた犬神鼠が小瑠璃に異常を知らせてきた場合、連絡を受け次第、邸内に侵入して対応。
不審者及び不審物の排除を行う。
警察には気づかれないよう慎重に行動するが、万が一見つかった場合、清左のロケエリで助けてもらいつつ逃亡する。
   [380] 【1】ロボットに対してなんらかの行動をする 2009-02-08(日) 22:40
サマリス(cmmc6433) まず警察に敵意がないことを示すためアサルトライフルを地面に置く(警察の視界内で)。
以降、警察に信用されるまでは防御以外の物理行動はなるべく控える。
なおその場にいた理由は森砂様の付き添い(夜回り動機の事件でご一緒した縁)。
警察に疑われて身動きが取れない場合は森砂様の警察説得に協力。

無線通信端子を山本さんの犬神鼠に渡し敵ロボットに取り付けて貰う。
警察と共同作戦が取れる状態になったら許可を取って通信ワイヤーも使用。
敵ロボットと通信回路を確保したら
レイ様のプログラムを使用して自壊を防ぐ。
もし通用しなかった場合はレイ様に連絡して対処をお願いする。

ロケエリは山本様の使用直後に展開。
逃亡先地形を電障知性地雷(発動対象は敵ロボットに固定)が一面に仕掛けられた
途中で行き止まりの一本道の明るいトンネルに。
その他周辺地形は耐弾性能を向上させておく。
電障地雷が通じず、警察と共同作戦が取れる状態ならば
直接取り押さえにかかる。

プローブ及び自身の策敵範囲内で異常が有れば即座に味方に通信。

最悪拘束された場合、佐野原様に確認を取った上で
問題がないようであれば一連の動画をネットに投稿する。
   [381] 【2】警察に対してなんらかの行動をする 2009-02-08(日) 22:47
「なんだい?僕の顔に何かついてるかい?」
ベル(ctfn3642)
浅間縁がスチルショットを撃つ際、撃つ事に集中できるように庇う。手元がぶれる事のないように近寄らせない。万一に警察が撃ってきた場合は避けずに受ける。
その直後に何かあれば行動する。警官に『会』に関与する者がいないかにも警戒する。偽者拘束後にも怪しい動きをされないかに十分警戒する。
   [382] 【4】その他 2009-02-08(日) 22:51
……面白いことを言う方だ。
ウィリアム・ロウ(cyzs7997)
情報サポート続行。漏洩経路の洗い出し、本物の山根の行方を探れるだけ探ってみる。他、山根や市長の異変はいつからか、を敵の介入具合を調べる目的で。RTB社がどういう会社か(設立時期、目的、社長の風聞など)。救う会の支部の有無や、今活動しているかどうか。警戒するべき情報があれば警戒を促す。
   [385] 【3】柊邸でなんらかの行動をする 2009-02-08(日) 23:02

旋風の清左(cvuc4893)
警察や敵に見つからないよう周囲を警戒しつつ、市長邸を見張る。
山根もしくは不審者が現われた場合、即座に確保(確保の際は怪我をさせないように)。自決・自傷・連絡をさせないように警戒。
此方が不利になる情報は出さない。
同行者が行動中は周囲の警戒を続ける。異常があり次第、即時同行者とチームに知らせる。
警察の突入や別の邪魔が入りそうな場合には、ロケーションエリアを展開し、仁義を切って相手の動きを封じ、自分と仲間の素早さを上げ、撤退。
これまで同様、隠密行動重視。慎重に行動。
   [387] 【2】警察にたいしてなんらかの行動をする 2009-02-08(日) 23:13

レイ(cwpv4345)
・警察無線ジャックを続行。警察本部と外に出ている警察とのやりとりを傍受しつつ、かく乱。携帯、通常の電話回線での通報、やりとりなどもいっしょに。こちらに都合のよいように調整。山根社長については「市長といっしょにいた山根社長は偽者。本物らしき人物は別の場所で逃走中」と連絡。市長宅の警察には「様子を見てその場で待機するように。突入禁止。」と支持。コレットが見つからないように警察を誘導。
・警察以外の無線等通信について怪しいものが拾えれば送受信元を調査、録音。その場で必要なら全員に連絡。
・ロボットについてサマリスに渡したプログラムが上手くいかない場合には、要請があればサマリス経由(携帯回線→サマリス→ロボ)でロボットのシステムに侵入。自壊(データも含む)を阻止。
自分も見つからないように最新の注意をはらう。他にも要請があれば、臨機応変に対応。
   [388] 【1】ロボットに対してなんらかの行動をする 2009-02-08(日) 23:24
こんにちは。まあ、ゆっくりしていってよ。
山本 半兵衛(cuya9709)
浅間さん達の台詞に畳みかけるように「もちろんだよ! 腹が立つなぁ」と続け、ロケーションエリアを展開。犬神鼠の増強及び犬神・付喪神・煙管で寝ていた管狐によりロボットの確保を最優先に。
その際、犬神鼠の一匹に、隠れているサマリスさんから無線通信端子を受け取り、ロボットに飛び掛かるよう指示。

もしもロケーションエリア内に、「救おうの会」メンバーや不審者がいれば、付喪神が【敵】と見なし襲いかかり、そのまま確保。

隠れていたメンバーがここにいた説明が必要になった場合、「別の事件を解決した帰りに森砂達と合流し、一緒に事件を目撃。森砂達とは別のアプローチをしていたところを、偽社長に仲間呼ばわりされた」ということで話を合わせておく。

>犬神鼠の分布:
・ポストのある家:7匹(ポストの家を引き続き監視。不審な事があれば、近くにいる内偵チームメンバーに報告へ)
・柊市長邸宅:6匹(針上さんに一任)
・昏倒しているスクープ狙いの記者:5匹(目覚める・目覚めないに関係なく行動を監視。重要参考人として警察に引き渡す為)
・市長が囚われている邸宅:10匹(ロケエリで+45匹)
   [393] 【3】ポストのある一軒家でなんらかの行動をする 2009-02-08(日) 23:47
「ふふ…。流石ですね?貴女らしいと思いますよ、とても…」
ルースフィアン・スノウィス(cufw8068)
今日である理由について考える。
彼への警戒も忘れない。常に疑念を忘れない。
警官に見つからないように家の周辺を警戒。怪しい人影、『会』と関与の可能性のある警官、山根社長、などの姿がないかをよく見張る。発見次第足止めや確保などをし、他の状況によって行動を決める。
   [398] 【1】ロボットに対してなんらかの行動をする 2009-02-08(日) 23:55
白の奇術師(czzu5885) 警察からは見えないところに隠れてロボットの行き先にワイヤーを張り巡らせ、ロボを足止め。作業終了後も、何かあってもいいように、一応隠れておくが、警察が気付きそうになったら、離脱する。
   [400] 第4ターン結果 2009-02-09(月) 17:25
佐野原 冬季(cecn7917) −−綺羅星ビバリーヒルズ内 AM1:15

 コレット・アイロニーは、静まりかえった夜の住宅街を、息を切らせて走っていた。誰かが追ってくる気配はない。警察無線をジャックしたレイが、逆方向へ警官隊を誘導しているのだ。
「白の奇術師さん、大丈夫かしら」
 不安に顔をくもらせる。
 と、そこに通信が入った。端末から流れてくる声は冬季のものだ。
「コレットさん、よろしければ現在位置を教えていただけませんか? こちらからフォローを行いたいので」
 コレットは手近な電柱に貼ってあるプレートを確認し、訊ねられるままに大まかな住所を伝えた。
「了解しました。あまりそこから動かないでくださいね」
 コレットは「はい」と答えて、とりあえず民家の敷地内にでも隠れることにした。



−−本部 AM1:15

「トイレ、長かったね」
 とんでもなく不躾な質問だったが、もちろんウィリアム・ロウにはそれをするだけの理由がある。
「ええ。申し訳ありません」
 冬季はにっこり笑って、気にした風もなくパソコンの前に戻った。
 ウィリアムは、先ほど本部を出て行ったルースフィアン・スノウィスの残した言葉を思い出す。
「『彼』には常に注意を向けておいたほうがいいかもしれません。決して油断なさらないように」
 果たしてなにか起こったとき、自分ひとりでどうにかなるものだろうか。ウィリアムは仲間たちのサポートをしながら、ふとそのようなことを考えた。



−−柊市長の捕えられている邸宅 AM1:15

 山根に化けたロボットに濡れ衣を着せられたメンバーは、手短に相談をすませると、すぐさま行動を開始した。
 ここで状況を整理しておくと、まず物陰から邸宅を見張っていたメンバーが――サマリス、ベル、山本半兵衛、浅間縁、森砂美月の五名。偽山根の発言により彼らの方を見つめる警官が七名程度、そして逃走する偽山根を追おうとしている警官が同じく七名程度。その場に、警備会社の社員に扮した柊木芳隆と槌谷悟郎もいる。柊市長はわけがわからず、きょとんとしたままアスファルトに尻餅をついていた。
 最初に行動を起したのは、悟郎だ。
 倒れている市長に駆け寄ると「何があったんですか!」と問いかけた。その際、逃亡するロボットから市長を守るように、ロボットと市長の間に身体を割り込ませる。市長は「いや、それがさっぱり……」と困った顔をしている。
 次に行動したのは、特攻隊長の縁だ。スチルショットを持って、物陰から飛び出す。
「何勝手に人のこと仲間扱いしてんのよ、この偽物! 銀幕市民や天下の警察が、その程度のポンコツロボの変身能力くらいで騙せると思ったら大間違いよ!」
 偽山根の発言に、いったいどんな敵が足止めに現れるのだろうと、内心冷や冷やしていた警官たちは、頭にバッキーを乗せた女子高生の出現により呆然としてしまう。
 たたみかけるように、柊木扮する警備会社社員が叫んだ。
「当然だ! 奴は偽物だ! 総員、ヤツを確保しろ!」
 そこにきてようやく警官たちも彼らの発言の内容に気づいたようだ。お互いに顔を見合わせ、まごついている。彼らが最終的に見つめたのは、指揮官の顔だ。
 その指揮官もまた、険しい表情で判断を下しかねていた。
「――本部より各班へ。市長といっしょにいた山根社長は偽者と判明。本物らしき人物は別の場所で逃走中とのこと。繰り返す――」
 この連絡により指揮官は心を決めた。もちろんこれは無線ジャック中のレイが流した偽情報なのだが。
「三班は逃走者の確保! 残りはこの場で待機!」
 指示を受けて警官たちがあわただしく動き出す。
 縁、サマリス、半兵衛、ベルもまたロボットを捕獲すべく立ち上がったのだが、警察指揮官から横やりが入った。
「そこから動くな! おまえたちが何者なのかゆっくり聞かせてもらうぞ」
 そうしているうちにも、ロボットの背中は遠ざかろうとしている。
 美月が指揮官の前に出た。
「私がすべて説明します。ここに物証もありますので、ゆっくりご覧になってください」
 彼女はそう言ってサマリスが集めたデータの入ったメモリスティックを差し出した。警察とはもめ事を起こしたくないし、できれば共同戦線を張りたい。
 しかし、時間が惜しいのも事実だ。
 仲間が足止めを食う中、ひとりだけ自由に動き回れる人物がいた。柊木だ。
「市長を頼む」
 悟郎にそう言い残して、彼は走る。どこからともなく取り出した拳銃で、ロボットの足下に狙いをつけた。
 警備会社の社員が銃を持っていること自体問題だと思ったが、ここでロボットを逃がすわけにはいかない。氷結弾を放った。
 見事ロボットの左足に命中し、アスファルトと足首とを氷の檻に閉じこめる。
 だが、効果は長続きしそうになかった。ロボットは痛みを感じていないのか、無理やり氷を破壊しようとしていたのだ。
 それを見ていた美月たちは、判断に迷った。自分たちの考えたシナリオに加え、サマリスの録画したデータやコレットが持つ小切手などの物証もそろっている。自分たちや市長の疑いを晴らすことは可能だろう。だが、もっとも重要な物証はロボットなのだ。そして、ただの警官たちではロボットを取り押さえることはできないだろう。
 警察の制止をふりきってロボットを捕獲するべきか否か。
 結論は――全員が同時に出したようだった。
 ロボット確保が最優先。
「罠にかけられたままなんの仕返しもなしじゃ、さすがに腹の虫がおさまらないからね」
 半兵衛が計画どおりロケーションエリアを展開する。あたりが荒涼たる大地に変化し、さまざまな付喪神たちが現れ、ロボットに襲いかかる。
 ロボットは付喪神を追い払うのに必死だ。しかも、氷結弾により足は地面に縫いつけられたまま。
 スチルショットを撃つなら今しかない。縁が銃口をロボットに向けた。
「おまえたち、いったい何を!」
 指揮官と数名の警官たちが縁を止めようと行動する。 
「おっと。おじさんたち、ちょっとごめんねー」
 悪戯っぽく舌を出しながら、ベルがその前に飛び出した。縁の邪魔にならないように、警官たちをブロックする。
 縁が目をすがめた。
「あ!?」
 山根の姿をしたロボットが、急に動きを速めた。なりふりかまわなくなったらしく、人間にはありえない力で氷結弾の効果を無効にし、付喪神を振り払う。
「ちょ! 止まりなさいよ!」
 縁が叫ぶ。無茶苦茶な物言いだが、それが通じたかのように、ロボットの動きがぴたりと止まった。
 警察に見つからないよう瞬間移動で立ち回っていた白の奇術師の技だ。
「足下には注意しなくちゃね」
 彼の張り巡らせたワイヤーが両足をがんじがらめにしていた。
 すかさず縁が引き金をひく。
 光が炸裂し、スチルショットは偽山根に命中した。



−−綺羅星ビバリーヒルズ内 AM1:20

 コレットは見知らぬスーツ姿の男に追われていた。
 誰かに話しかけられたら「迷子になったバッキーを捜している」と言い繕うつもりだったが、その必要はまったくなかった。問答無用で襲われたためだ。
 息の続く限り走ったが、男性と女性とでは体力が違う。気が付けば、追いつかれ、腕をつかまれていた。
「やめてください!」
 暴れてみるが、腕力でもかなうはずがない。
「小切手を出せ」
 抑揚のない声で、男が命令する。
 コレットは、男の狙いが小切手であることに驚き、これだけは誰にも渡せないと目を閉じ、必死に身を丸めた。
「がっ!」
 悲鳴とともに、二の腕への圧力が消えた。おそるおそる目を開くと、ベアトリーチェ・ゴットヘルムが男の腕をねじり上げていた。
「大丈夫?」
「は、はい!」
 ベアトリーチェの優しい笑顔に、コレットが涙をぬぐう。
「さて、あなたいったいどこの誰? おとなしく白状してもらえるかしら?」
 うってかわって、男に対するベアトリーチェの瞳は冷たい。
 男が予想以上の腕力でベアトリーチェを振り払おうとした。
「ロボット?!」
 相手が人間ではないことを察知し、彼女はコランダム――熱を操る能力を使った。男の身体を急速に冷やしていく。
「どうしてコレットの居場所がわかったの? 答えなさい」
 ところが、冷却作用によって身動きのとれなくなった男は、一言も発することなく、全身から火花を散らしはじめた。
 ベアトリーチェは素早く男から離れると、コレットを抱いてその場を離れる。
 ふたりを襲ったロボットは、ゆっくりと、蝋人形が炎に溶けるように、その身を自壊させていった。



−−本部 AM1:20

「はっ! しまった!」
 ウィリアムはごく短い眠りから目覚めた。なんらかの手段で眠らされていたらしい。頭の芯がぼんやりしている。
 急いで部屋中を調べたが、冬季の姿がどこにもない。
「本当に僕は役立たずだ!」
 やり場のない怒りを部屋の壁にぶつけると、すぐさま他のメンバーに連絡をとった。



−−柊市長の捕えられている邸宅 AM1:20

 スチルショットで動けないはずのロボットの様子がおかしいことに、柊木が最初に気づいた。
「奴の様子がおかしいぞ!」
 はっとしてロボットを見ると、たしかに全身から火花が散っている。どう考えても自滅しようとしているように思える。
「嘘! まだスチルショットの効果時間内でしょ?!」
 縁があわててもう一度スチルショットをかまえなおすが、それこそまだリチャージの時間内だ。
 警察に事情を説明していた美月をはじめ、メンバー全員の視線がサマリスに集まった。
 サマリスは警察にとってもっとも危険な外見をしているため、アサルトライフルを地面に置いてみんなの背後に立ちつくしていた。ただし、ただ立っていただけではない。
「アンチ・セルフ・デストロイ・プログラム、オートラン」
 いつの間にかサマリスとロボットとの間に見えないホットラインがつながっていた。犬神鼠の一匹が、半兵衛のロケーションエリアのどさくさに紛れて、通信端末をロボットにとりつけていたのだ。
 サマリスの手によりレイにもらった自壊阻止プログラムがロボット内部に注入される。すると、それまでの火花が嘘のように静まり、ロボットは完全に沈黙してしまった。
「今のうちに捕獲しましょう」
 サマリスの提案に、警官たちもようやく動き出す。
「いったいぜんたい、なにがどうなってるんだ」
 指揮官は本部にどう報告したものか、頭をかきむしった。
 美月がにっこり微笑みかけた。
「ようやくゆっくりと事情を説明できそうですね」
 美月はあらかじめ準備していたシナリオを、物証や他のメンバーの証言も交えながら、話しはじめた。
 ふとサマリスが呟く。
「スチルショットで制止状態にあったロボットに、外部から自壊信号が送られた形跡がありますね。このタイミングでいったい誰が……」
 ウィリアムやベアトリーチェから報告がもたらされたのは、その後だった。


−−ポストのある一軒家 AM1:30

 ルースフィアン・スノウィスはある人物と対峙していた。
 『彼』が本部より姿を消したことは五分ほど前にウィリアムから連絡を受けた。ルークレイル・ブラックや針上小瑠璃、旋風の清左をはじめ、何人かの手の空いたメンバーが捜索している。
 ところが『彼』は威風堂々と、ルースフィアンの前に姿を現したのだ。
「やはりあなたが情報を漏らしたのですね?」
 ルースフィアンの青い瞳は冷たい怒りに燃えている。
 激しい敵意を向けられて、『計画者』佐野原冬季は優雅に肩をすくめた。
「情報を漏らしたりはしていません。最初から計画どおりなだけです」
「最初から僕たちを罠にかけるつもりだったと?」
 それは質問ではなく確認。
「失礼。計画どおり、は言い過ぎですね。実際は、あなたたちのせいで計画は失敗しましたから」
 冬季はつづける。
「警察に情報をリークしこの家にカメラを仕掛けさせ、偽市長とあなたたちとに黒いつながりがある証拠をつくり出したまではよかったのですけどね。そのあとがいけなかった。
私のシナリオでは、ロボットはあの邸宅で山根へと変わり、無理やりにでも市長を連れて家へ帰すつもりだった。警察も、逮捕権があるわけじゃなし、手を出さないままいたはず。そして、最終幕はあなたたちを巻き込んで市長宅のマスコミの前で開幕する予定でした。そこで華々しく汚職疑惑の仕上げが演じられるはずだったのです。
ところが、あなたがたが警備会社を装い、市長が拉致された事実をつくりあげ、警察とともに邸宅を包囲してしまった。あれほど『慎重に』と最初にお願いしたのに、まったくアグレッシブな人たちだ。誤算といえば、そのアグレッシブさを見抜けなかった、もしくは私が抑えきれなかった点ですかね。
最後は無様に、囮を使って逃げ出せと指示を出すくらいしか手段がなくなってしまったよ」
 陶然と語る冬季に、ルースフィアンは静かに言い放った。
「訊いてもいないのに、すべてしゃべってしまうのは三流の自己証明ですよ」
 それを聞いた冬季は「たしかに!」と大声で笑い出す。
「いったい貴方は何者です?」
 ぴたりと笑いが止まった。
「先ほどから口調が乱れていますよ。スパイとしては、市長に化けていたロボットの方が数倍マシですね」
「興奮してしまうと、つい、ね。しかし、なかなか辛辣な人だね、君は」
 もはや正体を隠そうともせず、さっきまで冬季だった別人は、悪戯な笑みを浮かべた。
「なぜ僕の前に現れたのですか?」
「私はこういう性格だから、特に理由はないんだけどね。強いて言えば、君が『佐野原冬季』を一番疑っていたからさ」
「違いますね」
 ルースフィアンの断定に、『彼』は首をかしげた。
「足の悪い僕が相手なら、確実に逃げ切れるからだ」
 『彼』は愉快そうに笑うと「勘ぐりすぎだよ、ルースフィアン・スノウィス」と身を翻した。
「私の名は『トリックスター』。また会うこともあるかもしれない。そのときまで、さよならだ」
 ふっと空気にとけ込むように消える。
 ルースフィアンはいつまでも『彼』の消えた闇夜を凝視していた。



その他の行動結果

−−柊邸 AM1:15
針上小瑠璃 特に異常なし
ルークレイル・ブラック 特に異常なし
旋風の清左 特に異常なし



−−後日談

 この数日後、数々の物証もあったため、内偵メンバーの作ったシナリオどおり、柊市長の汚職疑惑と内偵メンバーにかけられた共謀疑惑は、完全にぬぐい去られることとなります。
 RTB社社長山根の行方、本物の佐野原冬季の行方、銀幕市を救おう市民の会の目的などいまだ明らかになっていない点もありますが、そちらはまた別の銀幕市民たちが近々突き止めてくれることでしょう。
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