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使用方法など |
2008-07-19(土) 10:53
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事務局 |
<オープニング>
曇天を背景に、その建物はそびえたっていた。 こんなところに、これほどの高層マンションがあっただろうか?――否、なかったはずだ。御先行夫はタクシー運転手であるがゆえに、地理を覚えることには自信がある。 「……あまり……近づかないほうがよさそうな……」 御先は直感的に、そう思った。 彼のもうひとつの特技(?)は、呼吸するように霊現象の類に行き当たるということである。 その建物は……遠目には高層マンションに見えた。 天を衝くような高さである。にもかかわらず、その外壁は汚れ、壁面にひびさえ見える。近づくにつれ、それがまぎれもない廃墟としか思われない。だがこんな高層の廃墟など、放置していては危険ではないだろうか? いや、そもそも……ここにこんな建物はなかったはずなのだ。 Uターンするか、急いで通り過ぎてしまうか、一瞬の躊躇のあと、御先は後者を選んだ。 アクセルを踏み込み、安全運転が信条の彼にしては珍しいほどのスピードで、タクシーがその建物の前を過ぎようとしたところで。 「……う」 じっとりと、浮かぶ脂汗。 自分の足が、意に反して、ブレーキを踏んでしまったのだ。 まるで、最初からここが目的地であったかのように。 操られるように、御先は建物の入口のほうへ目を遣った。
『グランドハイツ・ウィンチェスター銀幕』
そんなマンション名が掲げられていた。 そして今、入口のガラスのドアが、ゆっくりと、ひとりでに開いていき…… 御先の手が、無線機へと伸びた。
★ ★ ★
『た、たすけてください。場所は××町×丁目…………あっ……あの――、……ひっ、やめ…………ぎゃああああああああああ』
「この無線を最後に、御先さんとは連絡がとれません」 植村は、テープレコーダーのスイッチを切ると、集まった人々に告げた。 「問題の場所には、マンションの廃墟と思われる高層建築のムービーハザードが出現していました。そしてその前には御先さんのタクシーがありましたが、本人の姿はありません。状況から考えて……御先さんはあの建物の中にいるのではないでしょうか? そして御先さんの能力と、建物の様子から見て、そこはいわゆる『幽霊屋敷』の類だと推測されます。みなさんは同地に向かい、御先さんの安否を確認していただきたいのです」 それが『対策課』からの依頼だった。 怪談の季節にふさわしい――誰かがそんなことを言った。 「問題の建物は、どういうわけか、空中からの侵入ができません。つまり1階の入口から入り、1フロアずつ踏破してゆくしかないようなのです。どんな危険があるかわかりませんので、大勢で向かって下さい。……高い塔にとらわれているのはお姫さまというのが相場ですが、御先さんも銀幕市民の一人です。私も終電を逃した時はお世話になっています。御先さん、タクシーでビールとか出してくれるんで――おっと、それはともかく、御先さんの救出を、どうぞよろしくお願いします」
<ご案内> こちらは、イベント掲示板です。どなたでも参加できますので、お気軽にご参加下さい。 この掲示板は期間限定で、頃合まで運営されます。
●ルール この掲示板は、イベントが進行するごとに新しいスレッドができ、そこに発言が書き込まれることでストーリーが進んでいきます。
各スレッドに提示される状況に合わせて、発言やロールプレイをお願いします。この掲示板では「状況に対する確定ロール」はむしろ推奨です。「こんなものを見つけた」「こんなことがあった」という書き込みがあれば、それが事実として「採用」され、イベント進行につながることがあります。(※「見間違いだ」「白昼夢だった」として採用されないこともあります。そういうことが起きる場所だとご理解下さい)
<例> 「ん、廊下に血痕があるのを見つけたぞ。たどっていってみよう」 「ぎゃー、床から手が出てきて足を掴まれた! 助けて!」
(他の方の確定ロールに合わせて、発言やロールを行うのも楽しいでしょう)
!注意!「他PCさん」に対する確定ロールにはご注意下さい |
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