イラスト/背景:新田みのる キャラクター:ピエール

ガラ

続いて『別たれた豊葦原・朱昏』の西・北地方で起きた事件についてまとめていますよう。

■参考情報


朱昏での冒険~西・北編

■器物の怪と骨董品屋

ロストレイルによる往還が再開されて以来、朱昏の各地で≪付喪神(ツクモガミ)≫と呼ばれる器物の怪異にまつわる事件が予言されるようになりました。世界図書館はこれらの調査・解決にあたり、かつての朱昏に精通しているという、一人のコンダクターに協力を要請します。彼の名は槐(エンジュ)。現在はターミナルで骨董品屋『白騙(シロガタリ)』を営む名目のもと、事実上の隠遁生活を送っていました。

槐の助言を受けて、次々と事件を解決へと導いていくロストナンバー達は、西国のとある付喪神から、なんらかの力を秘めた≪欠片≫を託されるのですが……?

■欠片と因縁

付喪神より託されたものと同質と思われる欠片が、各地に被害をもたらすようになり、世界図書館は回収を進めるべく引き続きロストナンバーを派遣します。そんな折、真都で起きていた欠片に纏わる事件、及び槐の過去に深く関与しているとみられる女妖が現われ、ロストナンバー達との交戦後に姿を消しました。

謎が深まる中、事態は思わぬ方向へと向かいます。次の欠片の在り処が、朱昏より『永久戦場・カンダータ』へ転移したと思われる人物のもとにあるとの予言がもたらされたのです。事にあたったロストナンバー達は、欠片が朱昏の世界計・宝珠の一部である事、更に、欠片が保護対象の体内にある事を突き止めました。

そして保護された人物は、過去二度にわたりロストナンバーの前に現れた幼い瞽女と同じ名前、菊絵(キクヱ)を名乗り、更なる謎をもたらします。

■始まりの神夷

とあるロストナンバーの発案により、西国の更に北に位置するという≪朱の始まる場所≫・神夷(カムイ)を探訪する事となりました。現地で若者の命を助け、彼らの里へ立ち入る事を許されたロストナンバー達は、その神と自然を敬い慈しむ文化習俗に触れる機会を得る事が叶います。また、朱が変じた朱い雪が降り積もるこの地は、北の大地で生じた神々が一時的に留まる仮宿としての側面があり、以前真都に現われた女妖についても幾つかの情報を得るに至りました。

女妖ことレタルチャペカムイは、五十年前に槐が知り合った巫者・ソヤを宿主とする神で、西国と神夷との戦の最中に狂って暴走し、虐殺を繰り返したために討伐対象となったというのです。この後ロストナンバー達の前に現われた彼女は、いまだに抱く槐への強い執着心を垣間見せました。

■五十年前の真相と白虎神の目論見

神夷探訪より帰還したロストナンバーの一人が槐を詰問した事により、五十年前、世界図書館のロストナンバーはレタルチャペカムイの討伐に失敗し、その原因は槐にある事、この直後朱昏より追放されたという事実が明るみに出ます。同時に宝珠の欠片に纏わる新たな予言がもたらされ、ロストナンバー達は幼い菊絵とレタルチャペカムイが訪れているという廃村へと赴きました。

そこでは、レタルチャペカムイが菊絵を伴って金の宝珠を砕く儀式・≪瓊命分儀≫を執り行うという過去の情景が幻視された他、菊絵とレタルチャペカムイがこぞって宝珠の欠片をロストナンバーに託すなど、不可解な出来事が幾つも起こります。また、幼い菊絵は、その朽ちかけていた亡骸を三味線の付喪神が操っていたに過ぎず、付喪神の頼みを聞いたロストナンバーの手によって葬られました。 更にこの日、一人のロストナンバーがレタルチャペカムイの後を追って、行方をくらまします。

■秘められし運命

レタルチャペカムイの娘と目される菊絵は、一連の出来事の中で重要な役割を担うものと考えられていました。その実態を掴む足がかりとして、槐は、周囲に溶け込めずにいる彼女と他のロストナンバーとの懇親会を企画します。親睦は深まり、心を開きかけていた菊絵は、しかしその後、欠片の宿主・サロメの捜索に同行した際に突如暴走し、サロメの体内から直接欠片を強奪して、あろう事か飲み込んでしまいました。まるでレタルチャペカムイがそうするように……。二つの出来事は、後に槐が打ち出す作戦に菊絵が乗じる切欠となります。

■霊峰コンルカムイ

西国の廃村で行方をくらませた後、レタルチャペカムイの過去を追体験をした雪深 終は、気がつくと神夷の里にいました。ここで、金の宝珠の最後の欠片が起こす事件を知る事になった彼は、その情報を世界図書館へともたらす傍ら、自身はレタルチャペカムイに依頼され、≪霊峰コンルカムイ≫に眠る世界計の一つ・水の宝珠の獲得を目指す事となり、増援のために他のロストナンバーを呼び出しました。

ここで図らずも龍王の意思との邂逅を果たした二人は、「金の宝珠と菊絵の返還」に伴う「レタルチャペカムイの打倒」と「水の宝珠の一時保管」を要請されますが、レタルチャペカムイが水の宝珠を横取りしようとした事で事態は急変します。結果として同行したロストナンバーが水の宝珠ごと終を連れ戻し、レタルチャペカムイの目論みは失敗に終わりました。

■白虎神の末路

雪深 終からもたらされた情報と予言にのっとったロストナンバーによって、最後の欠片は被害を出さずに回収されました。しかし、それ自体がレタルチャペカムイの策略であると考えた一人のロストナンバーにより、宝珠の欠片を一箇所に纏めるべきではないとの提案がなされます。

これを受けた槐は、「欠片を宿す菊絵」を送り届けるついでに穐原城に匿い、「欠片を所持する槐」が城外に囮として控えてレタルチャペカムイを迎え撃つ作戦を打ち出し、菊絵もこれに合意しました。

ところが、槐と三名のロストナンバーが先んじて出発した後、レタルチャペカムイは城の内外どちらにも同時に現われる事、それぞれは平西将軍・穐原照澄の殺害と、城下町である花京の滅亡を画策している事が予言されます。なし崩しに二手に分かれて迎撃する事になったロストナンバー達は、若干の犠牲を払いながらも、その全能力と人海戦術を駆使して将軍の殺害と花京の滅亡を阻止し、見事レタルチャペカムイを鎮める事ができました。

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螺旋特急ロストレイル

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