★ ティターン神族の侵略 ★


銀幕市民の間にひそやかに潜んでいた悪意。その正体は、はるか古代にこの世界を追放された古き神々・ティターン神族でした。かれらは今、地上への復権を賭けて暗躍しています。かれらの陰謀を退けられなければ、銀幕市に真の平穏はありません。

●ティターン神族〜逆襲の古き神々〜

かつてこの世を創造した神々にはふたつの派閥がありました。それがオリンポス神族とティターン神族です。リオネやその父・オネイロスらはオリンポスに属する神々です。遠い昔、かれらの間に闘争が起こり、ティターンたちは破れ去ってこの世界から追放されました。今では、別の次元に幽閉されているティターン神族は、オリンポス神族がこの世界を囲い込んだ障壁を超えることができず、もはや地上に介入することはできませんでした。

しかし今、その摂理を脅かす出来事が起こったのです。そう――、リオネの魔法の暴走です。これにより、銀幕市内においてのみ、ティターン神族は不完全ながらも地上に付け入る隙を見出すことになりました。かれらは、この綻びをさらに広げ、再び地上に降臨せんと暗躍を始めました。その方法は、銀幕市の魔法のバランスをゆさぶり、さらなる混乱をもたらすことです。そのために、かれらはさまざまな手段で銀幕市民たちの心を荒廃させようともくろみます。

ティターン神族たちは神ではありますが、長年の追放の怨讐を抱き、人類に対して一片の慈悲も持ち合わせていません。その邪悪な心にあるのは、自分たちを追放して世界の支配者となったオリンポス神族とその庇護のもとにあった人類への憎しみだけなのです。もしもかれらが地上に再臨することがあれば、再び、オリンポス神族との間に巨神戦争(ティタノマキア)が巻き起こります。そうなれば、地上にどのような災厄が起こるのか、誰も予測できません。

●ダイモーンとアンチファン〜邪神の尖兵〜

いかに綻びが生じたとしても、いまだ、ティターンたちは完全におのれ自身がこの世界に戻ってくることはできません。そのため、かれらは自身の力の一部だけを銀幕市に送り込みました。それが魔法生物・ダイモーンです。

ダイモーンはバッキーに似た姿をしていますが、角と尖った長い尾を持ち、バッキーとは違う体色をしています。ティターン神族はこのダイモーンたちを介して自身の力の一部をふるうことになります。ダイモーンはバッキーに擬態するなどして市内に潜んでおり、いざとなるとバッキーにはない戦闘力を行使します。しかし決して不死ではありません。かれらを駆逐することで、銀幕市をティターン神族の侵略から銀幕市を守ることができます。

ダイモーンは、市民の中から、あるじである神と魂の波長の合う人物を選び出し、寄生します。この人物は、すべての記憶と人格をティターンに支配され、そのよりしろとして銀幕市で活動することになります。この存在をアンチファンと呼びます。ティターンの銀幕市における人間としての姿だと考えればよいでしょう。かれらがダイモーンを連れている姿はムービーファンにも似ていますが、ダイモーンに支配されているという点では逆の存在です。

アンチファンはエキストラの中から選ばれます。そしてダイモーンが死ぬことでティターンの支配から解放されるようです。


<ティターン神族紳士録>

今まで、銀幕市内での存在が確認されたティターン神族たちについて紹介します。

 追憶の毒・ムネモシュネ

ムネモシュネは銀幕市に介入しているティターン神族の一柱で、「記憶」を司る女神です。 彼女はディープパープルのダイモーン『ムネーメ』を送り込みました。
ダイモーン『ムネーメ』を通して彼女が使う能力は、「人の想いを触媒にして、銀幕市の魔法(ムービースターの実体化)を加速する」というものです。ダイモーン『ムネーメ』が吐き出すガスを吸いこんだフィルムは、そのフィルムの中で、誰かの想いが強く向けられている存在を実体化させます。
ムネモシュネのアンチファンは女性起業家・阿藤玲子です。ムネモシュネは「愚かな人間が、思うままに実体化させたい存在をどんどん実体化させていけば、そこに悲劇が引き起こされるはず」と考え、玲子を社長とする企業「実体化サービス」を設立、もくろみ通り、この組織はいくつもの悲劇を引き起こしました。

●関連シナリオ
【虚構の教戒】Distrust of existence
【虚構の教戒】long for existence
【虚構の教戒】Correction of existence


 鉄の粛正・イアペトス

イアペトスは銀幕市に介入しているティターン神族の一柱で、「秩序」を司る男神です。 彼は濃い黄色のダイモーン『たんぽぽ』を送り込みました。
ダイモーン『たんぽぽ』を通して彼が使う能力は、「『秩序や規律が乱れること』への病的な不安をかきたてる」というものです。その尻尾の棘で刺された人間は「信じているルールや基準」に、すこしの逸脱があることも我慢できなくなってしまいます。
イアペトスのアンチファンは後藤枸橘(ごとう・からたち)、七十代の女性で朗らかで社交的な、近所のおばあちゃん的存在でしたが、アンチファンとなり、「元の設定から逸脱した」ムービースターを排斥する市民団体『Be happy campaign』を組織しました。そしてその能力を生かして、反ムービースターの扇動者と化したのです。

●関連シナリオ
【Be Happy Campaign】賞金稼ぎとあいのうた
【銀コミ前日設営】The Event【Be Happy Campaign】
【Be Happy Campaign】鋼鉄の秩序とあわれみのうた


 識ることの枷・テイア

テイアは銀幕市に介入しているティターン神族の一柱で、「知識」を司る女神です。彼女はベージュ色のダイモーン『エピステーメ』を送り込みました。
彼女は、銀幕市民たちに、「ムービースターやムービーハザードへの過剰な不安」を抱かせることで、銀幕市のバランスを揺さぶろうとしました。ダイモーンがいる場所で、彼女が発した言葉や、著わした文章は、その後、彼女の手を離れてからも、それを聞いたり読んだりした人間に強い感銘を与えます。その人間は彼女の言葉を必ず信じ切ってしまい、さらに、自分の中で思考を悪い方向へどんどん育てあげていき、最後は常軌を逸した妄想にとりつかれてしまいます。
テイアのアンチファンは川原貴魅子、綺羅星学園高等部の国語教師でした。彼女は赤い表紙の私家本をつくり、市内にバラまくことで、呪力をもった自身の言葉を広めていきました。

●関連シナリオ
絶対封鎖 ―To a thing to invade―
これより非銭湯地域
【崩壊狂詩曲】Red delusion
サーチ・フォー・ザ・ブック


 忘却の罠・クレイオス

クレイオスは銀幕市に介入しているティターン神族の一柱で、「忘却」を司る男神です。彼はオフホワイトのダイモーン『アムネシオス』を送り込みました。
ダイモーン『アムネシオス』を通して彼が使う能力は、「物事を忘れさせる、人々の大切な記憶をなくす」というものです。ダイモーン『アムネシオス』が吐き出すガスを吸いこんだ人間やムービースターは、ある一部分の記憶や、もしくは自分自身の記憶を全てなくしてしまいます。クレイオスは、自分独りが現世に帰還したうえで、生きとし生けるものがすべてを忘れ、虚無と化した世界で静かにあり続けることを願っています。その能力で市民から記憶を奪う暗躍を続けたクレイオスは、リオネの記憶を消すことで銀幕市の魔法を揺さぶろうと画策しました。
クレイオスのアンチファンは大友ルル。女優を志望する大学生でした。アンチファンでありながら本来の人格を残したまま活動していたのは、自身のよりしろにさえ存在を認識されたくないというクレイオスの性格ゆえかもしれません。

●関連シナリオ
星砂海岸でサッカー大会ィイイ?
【カレークエスト】カレーでタクシー・カー・チェイス
クリスマス・アムネジア・ナイト
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 被奪の愚心・エピメーテウス

エピメーテウスは銀幕市に介入しているティターン神族の一柱で、「愚心」を司る男神です。彼は深緑のダイモーン『スミシィ』を送りこみました。
彼はダイモーン『スミシィ』を通して、「人間に自身の存在を希薄に感じさせることで、スター達に対する敵愾心を抱かせる」という能力を使います。この能力の影響を受けた人間は、他人、特にムービースターを中心に世界が回っているかのごとく感じ始めます。、それは結果として、「自分を取り戻すためにムービースターを排除する」という攻撃につながってゆくのです。
エピメーテウスのアンチファンは支倉翔。新進の映画評論家として知られる男性でした。イベントや大学に招かれて彼が行う講演などの場を通じて、エピメーテウスの呪力は徐々に市民の間に浸透していったのです。

●関連シナリオ
ディア・マイ・グリッタリング・スター
スターレット・ウィズ・ジ・エイリアス・マン
ディフィニション・オヴ・ユアセルフ


 天空の贄・アトラース

アトラースは銀幕市に介入しているティターン神族の一柱で、「罪苦」を司る男神です。 彼はセルリアンブルー色のダイモーン『プレアデス』を送り込みました。
ダイモーン『プレアデス』を通して彼が使う能力は、「どんな小さな罪にも思い悩み、徹底した自己犠牲を行わずにはいられなくなる」というものです。この能力の影響を受けた人間は、自分が罪深い存在だと思いこんでしまい、あらゆる犠牲を払っても償おうとする行動に出てしまいます。
アトラースのアンチファンは昴光一郎。由緒正しい神社・昴神社の宮司でした。人格者として知られた昴宮司は、アンチファンとなるやその能力で、神社の7人の巫女をも支配し、SAYURIやロイ・スパークランドなど、市の著名人たちの罪悪感につけこんで暗躍を繰り広げました。

●関連シナリオ
天空の贄を見よ Vol.1 ―Jude―
【崩壊狂詩曲】天空の贄を見よ Vol.2 ―SAYURI―
天空の贄を見よ Vol.3 ―VS Atlas―


 業苦の楽土・クロノス

クロノスは銀幕市に介入しているティターン神族の一柱で、『繁栄』を司る男神です。 彼はアッシュグレイ色のダイモーン『アイオーニオン』を送り込みました。
ダイモーン『アイオーニオン』を通して彼が使う能力は、『自分が目にするすべての繁栄、すべてのよきものを、どんな手を使ってでも取得せずにはいられなくなる』というものです。この能力の影響を受けた人間は、自身の渇望に突き動かされるままに、暴走することになります。ティターン神族の中でもとりわけ狡猾であったクロノスは、強い力を持つペルシア神群と結び、かれらの力と思惑を利用して銀幕市に大規模な侵攻を試みました。
クロノスのアンチファンは久我正登。歌手・神音の日本におけるマネジャーです。当初、クロノスは彼を完全に支配することなく、無意識の闇にひそんで人知れず暗躍を続けていました。

●関連シナリオ
【小さな神の手】黄昏無窮祈
【崩壊狂詩曲】ソリティア・ウィステリアの献身
【ツァラトゥストラはかく語りき】ハード・サースト・インフラメイション
【神ナル音ゾ、響キヲリ。】泥海の中から
【ツァラトゥストラはかく語りき】ハード・サースト・イグザルテイション
【ツァラトゥストラはかく語りき】ハード・サースト・ブレイクダウン
掲示板「クロノス討伐最終戦」(過去ログ)
【ツァラトゥストラはかく語りき】ハード・サースト・メディテイション


 虚栄の太陽・ヒュペリオン

ヒュペリオンは銀幕市に介入しているティターン神族の一柱で、「力」を司る男神です。 彼は深紅のダイモーン『デュナミス』を送り込みました。
ダイモーン『デュナミス』を通して彼が使う能力は、「他のティターン神族(ダイモーン)の力を増幅する」というものです。ダイモーンの傍で行使された別のダイモーンの力の威力は倍化します。一方、その他の能力を持たない彼は、必然的に、他の神に協力することでしか侵攻できません。当初、テイアと結んでそのたくらみの手助けをしていましたが、彼女の敗退とともにアトラースやクレイオスなど、他の神に取り入ろうとしました。
しかしティターン側が劣勢になるにつれ、追い詰められたヒュペリオンは、ネガティヴパワーの蔓延により起こった「眠る病」を利用し、自らの夢を通じて、ティターン神族たちが放逐された異次元へアクセスし、「ヒュプノスの剣」なる謎の品物を持ち出して逆転を図りましたが、その目的が達せられることはありませんでした。
ヒュペリオンのアンチファンは神谷公太。綺羅星学園の生徒で、生徒会を務めていた、優秀だが控え目な少年です。

●関連シナリオ
プライベート・アイby綺羅星学園
【眠る病】神のみる夢





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